斬新な発想で作られるソーセージに世界が注目。
ライブハウスやパブが点在するコザ。目抜き通りであるゲート通りの道沿いに水色の看板がひときわ目立つTESIOがある。ここはドイツの伝統製法を用いたハンドメイドのソーセージを作る店。若手職人によって丁寧に作られるソーセージは、ただ美味しいだけでなく、若手ならではの斬新な発想を取り入れ、ソーセージの概念を完全に覆してきた。国際大会のIFFAで金賞を受賞するほどのクオリティで、沖縄のみならず世界から注目されている名店なのだ。
使っている肉は50年前から変わらない昔ながらの仕事にこだわる近隣の精肉店から仕入れている。それをナイフで筋や膜などを丁寧に取り除き、工房内にあるチョッパーで挽肉したものがソーセージになるのだ。面白いのはソーセージによって異なる素材。ものよってはサキイカを使ったり、ピスタチオを使ったり……。ソーセージってそんなに自由な食材だったの? と衝撃を受ける。しかし、それらを入れればいいというわけではない。それぞれの素材のバランスが絶妙なのだ。口の中での食感、素材の風味、そして噛めば噛むほどあふれ出す肉の旨み。一度食べたら忘れられないほどのインパクトがある。
何よりも作業風景を見ていて思ったのは、手さばきがとても美しい。美味しいものというのは、こうしてできるのだと実感した。
【DATA】
TESIO
沖縄県沖縄市中央1-10-3
TEL098-953-1131
営業/11:00~18:00
休み/月曜
http://tesio.okinawa
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/「Lightning2022年8月号 Vol.340」)
Text/M.Matsumoto 松本めぐみ Photo/T.Owan 大湾朝太郎