ヤングタイマーなアメリカ車との付き合い方は自然体に限る!|1987 CHEVROLET C-10

編集部イチのアメリカ車好きであり、自身も数々の旧車を乗り継いできた編集部の最古参・ラーメン小池。最近ではLightning、2nd、CLUTCH magazineの公式YouTubeチャンネル「CLUTCHMAN TV」でも“ライトニングガレージ”という、アメリカ車好き全開の動画連載を開始した。今回は、ピンストライパーのケンザフラットトップさん流のアメリカ車との付き合い方を紹介しよう。

V8エンジンのサウンドともに、長距離ドライブを。

ピンストライパーのケンさんが10年以上、公私ともに使っている1987年式のシボレーC-10。もともとケンさんは職業柄、塗料を常に携帯し現場に行くのが日常。可燃物の塗料は飛行機に持ち込むことができないし、手荷物には重すぎる。そんな思いを解決してくれるのが大きな荷台を持ったピックアップトラック=アメリカンピックアップだった。

アメリカでピックアップトラックの存在はもはや定番車種で、GM、フォード、クライスラーの3大メーカーすべてがずっと生産している。そのなかでもケンさんが昔から欲しかったのがC-10で、もともとはもう少し旧い年式を探していたところ、このモデルに出会って購入した。毎日のように使うので、旧車ならではのちょっとした故障やパーツの劣化は当たり前、それでもコツコツと修理し、長年乗っていることで今では完調そのもの。このクルマで遠くは青森まで自走で行くほど、自身に欠かせない相棒になっている。

搭載するエンジンはシボレーのスタンダードなV8エンジンである350キュービックインチ(5700cc)のスモールブロック。組み合わされるトランスミッションは4速AT。高速道路ではかなり低燃費走行が可能なので(もっと旧いアメリカ車と比べるとだけど)、自走での長距離ドライブは意外にも楽なのがアメリカ車らしさ。事実、アメリカの真っ直ぐ続くフリーウエイをダラダラと走るイメージを楽しめるのがケンさんのお気に入りポイント。ハードな仕事の帰り道に、大好きなV8サウンドを聴きながら夜中の高速道路を流すように帰るのが気持ち良いんだそう。まさにアメリカのV8エンジン好きらしいコメントが印象的。

もともと小さな頃に観たアメリカ映画に登場していたアメリカで日常的に使われているクルマに憧れていただけに、あえて洗車もしないのがスタイル。塗装も長年の日射しにやられてカサカサになっていたり、表面に錆びが浮いていたりするところが、逆にアメリカンだと微笑む。実際に友人のアメリカ人を乗せたところ、日本にいるとは思えないとコメントされたことがあるほど、リアルアメリカンも認めるスタイルは逆に勉強になる。常にクルマをピカピカに磨くことだけがスタイルではないと教えてくれるケンさんとヤングタイマーなアメリカ車との付き合い方はまさに自然体がなせるワザなのかもしれない。

▼V8サウンドを聞きながらのドライブトークはこちらの動画でチェック!

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

Pick Up おすすめ記事

【Willis & Geiger×2nd別注】ミリタリーとサファリが香るアーバンアウトドアウエア

  • 2025.09.17

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 90年代のアーカイブをデザインソースに、上品さを加えてアップデート。ウールメルトンジャケット[メトロ ウォーカー] ...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...

【BIG SMITH×2nd別注】米軍の名作バッグをデニムで再構築! 経年変化が楽しめるデニムのエプロンバッグ。

  • 2025.09.22

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! BIG SMITH × 2nd ワーカーズエプロンバッグ 1940年代のアメリカン・レッドクロス(米国赤十字社)が製...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...