中山勝さん
日本における数少ないバス用のフライ=バスバグ製作者。鹿の毛の密度の高さ、緻密な成形、独創的なカラーリングはまさに芸術作品。
ルアーにはない魅力を持つバスフライ。
バスフィッシングといえばルアーというのが日本でのイメージである。しかし、フライでブラックバスを狙う者もいる。中山さんもそんな一人だ。多くのバスアングラーがルアーで釣りをする中、なぜフライなのだろう。
「僕も以前はルアーでバスを釣っていたんですよ。でも、毎度同じルアーを使って同じような釣り。気がつけば、ルアーボックスに同じ色の同じようなルアーばかりになっちゃって、それに飽きてしまったというのが理由です」
釣具メーカーによって敷かれた線路の上を走っているだけのような釣りに疑問を感じていたのだ。
「そんな時に知ったのがバスのフライフィッシングだったんです。でも、日本にはやっている人もほとんどいないし、フライの巻き方の教本もない。だから、最初は見様見真似で巻いていました。ルアーと違って、自分の趣向を入れられるところも魅力ですね」
しかし、見様見真似だけでは行き詰まることもあった。そこから、アメリカのバスフライ製作者にDMを送り、教えてもらうようになる。偶然にも、その相手がアメリカでトップクラスのバスバグタイヤーだったこともあり、高いフライ製作技術を得ることができた。この独創的な色彩のフライはこうして生まれたのだ。現在では、Youtubeを使って、その手法を広める活動もしている。
「バスのフライには、ルアーにはない魅力がいっぱいあります。難しい面もありますが、趣味としては最高だと思いますよ」
中山さんのフライを見ただけでもその魅力が溢れ出している。
カラフルなハンドメイドバスフライを紹介。
フロッグポッパー
バレットヘッド・スライダー
タップスバグ
ラウンドフロッグ
フィッシャブルバード・スパロウ
フィッシャブル・スワロー
ウッドアイ・メッセンジャーフロッグ
ポップン・ドット
(出典/「Lightning2022年7月号 Vol.339」)
Text/Y.Yasuda 安田慎吾 Photo/S.Kai 甲斐俊一郎 Youtube チャンネル『タイイングアディクション』https://www.youtube.com/channel/UCZRh6AnPt4Snex4wn6O-l8Q/featured
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