愛車のために自宅リビングをショールーム化!? ミニカーでは飽き足らないガレージオヤジの青春。

小さな頃はミニカーで遊んでいた子どもも、大人になるとそのまま実車に、という例はアメリカでは珍しくない。そんな人たちはガレージをおもちゃ箱にしてしまう。こうしてアメリカのガレージカルチャーは次世代へ受け継がれていく。

ガレージではなく、ここはショールーム。

自宅から出迎えてくれたゲリー。でもこの奥がクルマとバイクのショールームになっているとは誰もが思わない外観。ちなみにこの家も1970年代に建てられたヴィンテージハウスであった

誰もが驚くようなガレージを所有している人に、にわか愛好家はほとんど存在しない。みんな幼少期から旧いクルマやバイクに触れていて、ずっとそんな世界を愛し続けた結果がガレージに行き着いたというケースがほとんど。よく飽きもせずにやるよねと思っている人にはできないスタイル。純粋に好きなことに正直に生き続ける、継続こそが力なんだと思い知らされる。

84歳とは思えないほど元気なおじちゃん。1956年に初めて’32年式のフォードを自分でビルドして、そこからも自分でクルマいじりをしていたらこうなってしまったという。うらやましいぞ

ここに紹介するゲリーもそんなガレージを持つ一人。今年で84歳という大ベテランだけど、今でも自らクルマを整備、カスタムし、運転もするという。

父親の影響でクルマ好きになり、1956年には初めてクルマをビルドしたという年季の入り方。だからガレージを持つようになるのは必然。しかも驚くのは自宅を改装して1階をショールームに、地下にガレージを作ってしまったというから恐れ入る。もはや生活のど真ん中にクルマやバイクがあるわけだから、治す薬はない模様。取材させてもらうこちらとしては逆に気持ちがいい。

自宅の壁に飾ってあるのは昔のドラッグレース場で走っていたカークラブのジャケットで1940年代のヴィンテージ。コンディションも最高

家族に申し訳なくて自宅の離れにガレージを持つ人が多いなか、自宅の中心にクルマを並べたその「好き」加減はもはや誰も止めることができない様子。これからも好きなクルマに囲まれて、ガレージライフを満喫したいと言っている。長寿の秘訣はクルマいじりなのかもしれない。

旧いクルマのライセンスプレートはガレージインテリアの定番。彼にとっては自身が10代のころに存在していた
’32年式フォードのスチール製のフロントグリルはホットロッダー垂涎のパーツ。ここでは無造作に置かれている

愛車の数々もご紹介!

フロントに美しいフレイムスがペイントされた’40年式フォード・デラックスは見た目は旧いけど、足周りなどはアップデートされたストリートロッド仕様になっている。

ルーフをチョップすることで低いスタイリングを手に入れた’39年式シボレー・クラブクーペも快適に乗ることができるように各所をアップデート済み。ストリードロッドが大好物である。

ビルド中の’34年式フォード。数台のクルマを同時並行で作業しているというから、もはやプロのメカニック級。

ビルド中のマシンはまだフレームにエンジンが載っただけ。フラットヘッドV8にスーパーチャージャーを搭載している。

クルマだけでなくモーターサイクルも大好物。写真に写っているインディアンは1940年式スカウト、1941年式スカウト、1948年式チーフなど。そのほかにもここには写っていないけれど、1960年式ハーレーのパンヘッドも所有している。

年齢を感じさせない、この興味へのあくなき探求心。長生きの秘訣も、もしかしたらここにあるのかも知れない。

(出典/「Lightning 2021年6月号 Vol.326」)

この記事を書いた人
ラーメン小池
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ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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