インダストリアル“風”ではない、本物だからこそのカッコよさ。
この数年のうちに世間で飛び交うようになったヴィンテージスタイルと呼ばれるインテリアのジャンル。その代表格が、インダストリアルと称される無機質な空間スタイルである。
ヨーロッパに端を発し、その影響でアメリカ東海岸の工業地帯でも一般的だったこのスタイルは、1920年代にはインダストリアルスタイルと呼ばれていたそう。デザイン性よりも実用性を重視し、鉄と木を組み合わせた無機質な空間が特徴だ。
ニューヨークの最先端のオシャレなショップなどの影響もあり、この数年で日本でも広く知られるようになった。今では“インダストリアル風”なインテリア雑貨や家具が多い中、今回紹介する物件は、本物の風合いを追求した凝った作り込みが最大の魅力である。
手掛けたのは、東京は中目黒にある『リンキャピタル』という不動産会社。8月7日に販売開始予定のこの物件を皮切りに、『Rin’s Space』と銘打った独自のリノベーション物件を展開していくそうなので、オシャレ空間に住みたい方、趣味空間をお探しの方は、ますますリンキャピタルに要注目だ!
家族と住む、趣味部屋にする、オフィスにする……夢が広がる最高の空間を徹底紹介!
まず注目したいのがこちら。オランダから仕入れたレンガをひとつひとつ積み上げたというオープンキッチンはこの物件の中心的スペース。ここで家族と友人たちで、ワイワイお酒を飲むホームパーティをしたら……。そんな妄想が膨らむ!
本物のレンガだから出るこの重厚感。
室内に開閉可能な窓がある時点でオシャレ感度はものすごく高くなる。採光に優れたこの物件で唯一温かみのある空間=寝室とDKの境の壁に配置している。
この物件には、 なんとビールサーバーが設置されている。これで本場さながらのバータイムを。まさに贅の極みだ。
チェスターフィールドのソファもいいが、 無機質な木製ベンチも よく似合う。こちらはイ ギリスのアンティークモノ。
細部に宿るヴィンテージ感は床にも。既成のフローリングには出せない風合いが最高!
寝室はアイボリーの壁に絨毯張りという温かみのある空間。ワーキングスペースとしてもオススメだ。この物件で唯一“生活感を出せる” 場所。
DKの床はモルタルで、その隣部屋はアンティークのオーク材。その境目はあえてランダムにしている点も魅力的だ。
ガラス張りのバスルームの入り口には、雰囲気のよいタイルが施されている。こちらは、日本のヴィンテージモノだそう。このセンスはさすが!
水回りも抜かりなし。こんな男前なバスルーム見たことある?
ホテルをも想像させる視覚を追求したバスルーム。洗練された見た目に見合う、絞った身体でいようという意識が高まるだろう!
洗面台ももちろんヴィンテージ感たっぷり。
トイレのドアは、1920年代のイギリスのアンティークモノを使用。塗られていたペンキは全て除去し、あえて無塗装のまま取り付けた。このコントラストが逆にカッコイイ。
タンクレスの最新式トイレはなんとブラック。塗装したのではなく、こういう製品を探して装備。見えない設備も抜かりなし。
照明周りにもこだわりが。スペースによって多彩に演出してくれる。
随所に施された照明にもこだわりが感じられる。DK横の部屋にあるシャンデリアは、イギリス製のアンティーク。インダストリアルな空間にもハマる。
洗面台のライトはアメリカ製のヴィンテージ。
ヒッピーをテーマにした寝室にあるこのライトは、一見当時もののようだが、実は新品をヴィンテージ加工したもの。
訪れた人を初めに出迎える玄関先のコートフック。これはフランス製のヴィンテージ。
スイッチ類やコンセントも全部屋このようにアレンジしている。
この物件は生活感を出さずに済むとカッコイイ!
東急東横線の学芸大学駅から徒歩3分という好立地にある築43年のマンションをフルリノベーションしたこちらの物件。都心へのアクセスも良く、郊外に自宅を構える方のセカンドハウスやオフィス、趣味部屋としてもオススメだ。
物件の中心になるダイニングキッチン。キッチン台の下に冷蔵庫、製氷機などを装備する。これほどまで無機質な空間なので、普段の生活感を出さず、イケてるショップのような佇まいで生活したい。それが難しいのは承知だけど……。
ダイニングキッチン横の部屋がこちら。床のアンティークのオーク材は、ニスで雰囲気と実用性を両立した。DKと同様にこの部屋にも存在感のあるドライツリーが飾られている。
寝室&ワークスペースとして使うことを想定した空間。この物件でここだけが色のある部屋となっており、別世界を形成するため、あえてバスルームの前からのみアクセスできるように設計した。
こちらの物件は現在予約制内覧会を受付中だ。ぜひ実際に訪れて、このヴィンテージな空間を体感してみてほしい。
【問い合わせ】
株式会社りん商店
TEL03-6804-4120
https://www.rinshoten.jp
(出典/「Lightning 2021年9月号 Vol.329」)
Text/T.Miura 三浦正行 Photo/S.Kai 甲斐俊一郎
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