お家時間が増えている昨今の状況を考えると、趣味がないと結構ヤバい。いや、長い長い老後に趣味のひとつでもないとパートナーや子どもに心配される(下手すると嫌われる)原因にも。
そこで、大人になった今だからこそ楽しめる、興味をそそられる“趣味”を見つけるべく、アメリカンカルチャーどっぷり人間の巣窟・ライトニング編集部を代表してミリタリー通編集部員・ADちゃんがさまざまな分野の趣味をリサーチ!
前回のラジコン(前回の記事はこちら)に続き、今回取り上げるのは“アメコミ”。
マーベル映画などに登場するバットマンやスパイダーマンなど、誰でも知っているアメリカンヒーロー。これらはすべてアメリカンコミックスから生まれたキャラクターだ。
それらアメリカンコミックス専門店が東京秋葉原にある「ブリスターコミックス」。「これぞ専門店!」と叫びたくなるような圧倒的な物量と情報量の前に、編集・AD ちゃんの財布の紐は、今回も緩んでしまうのか!?
集めてよし、飾ってよし! アメコミの世界は大人こそハマる。
かつてはコアな存在だったアメリカンコミックスだが、今では広くしられた存在に。映画でファンになった人も多いと思うが、アメコミといえばその基本はコミックスであり、今も昔と変わらず多くの作品がリリースされている。
日本のマンガと違い、同じキャラクターのシリーズでもタイトルによってストーリーを考える人や絵を描く人が異なり、表紙も違う人が描く場合もある。つまり同じスパイダーマンでもアニメタッチのコミカルなものもあれば、劇画風のシリアスなものも存在する。
また、ここ日本では読み捨てではなく、スリーブケースなどに入れてコレクションをするのも楽しみ方のひとつ。いわばホビーのひとつとして成り立っている。
「当店では毎週土曜日に新作が入荷しますが、お客様の中にはオープン前から並ばれている方もいらっしゃいます」(佐々木店長)
というのもアメコミは日本のコミックスと違ってリーフと呼ばれる薄い小冊子でタイトルごとに発売され、またよっぽどのことがない限り再販されることがない。つまり売り切れてしまったらもう2度と手にすることはできないのだ。
リーフなら1冊650円程度で購入できるアメリカンコミックス。日本の“マンガ”とは異なり、アメリカンカルチャーを感じさせてくれるアメコミの世界は、ライトニング読者やアメコミ映画好きならきっと刺さるんじゃないかな!
スタッフに聞きました! どんなアメコミがおすすめですか?
せっかくアメコミ専門店に来たのだから、いろいろと漁ってみたいもの。とはいえ最新のアメコミ事情を知らない編集・ADちゃん。そこで、知識豊富なスタッフにどんなアメコミがあるのかおすすめを訊くことにした。
教えてくださったのはこの方々!
ライトニング的には部屋のインテリアに使えそうなものもセレクトの基準に。そのほか、5つの目線で選んでもらったアメコミがこちら!
1.ブリスターコミックスで人気の定番の作品やキャラクターを教えて!
「やはりマーベルのスパイダーマン、そしてDCコミックスのバットマンは外せませんね。バットマンに登場したキャラクターである『ジョーカー』も人気があります」(佐々木店長)
「最近人気なのが『ウルトラマン』。この表紙ではスパイダーマンとコラボしているんですよ」
この辺りは、映画でなじみのあるキャラクターやまさかのウルトラマンの登場で、初心者にもよさそうだ。
2.額装して部屋に飾れるような、カッコいいアーティストを教えて!
続いてお聞きしたのは、インテリアにもなるアメコミ。読むのもよいが、飾ってもおしゃれに見えるのがアメコミの魅力のひとつだろう。
「“グリヒル” という日本人アーティストで、可愛いタッチが特徴です。海外のアーティストとは違った個性がありますよね」(荒巻さん)
「大人気のアーティストがアレックス・ロス。主に表紙を描くカバーアーティストとして活躍しています」
これは自宅に飾りたい! 文字の載ってない表紙ってのもおしゃれ。
3.人気のタイトルの中からヒーロー物以外の作品を教えて!
「個人的にも好きなのが、アメリカのティーンエイジャーたちの群像劇『アーチー』。このシリーズは海外ドラマが好きな人にもオススメですよ」(大村さん)
アーチーは1942年から続く息の長いシリーズ。一番左のリーフはバットマンとコラボした作品。これは気になる!
4.「ありえない!」と声が出そうな、おもしろいコラボ作品を教えて!
アメコミは別作品同士のコラボがさかん。上はマジンガーZとトランスフォーマーのコラボ。下はトランスフォーマーとターミネーター、そしてトランスフォーマーとゴーストバスターズのコラボ。これは日本でいうなら「鬼滅の刃」と「闇金ウシジマくん」のコラボくらいのインパクト!
ADちゃんが気になったのは・・・「マッド・マガジン」のトランプ特集!
いろいろご紹介いただき、すっかりアメコミの世界にハマっている様子のADちゃんだったが、一番のお気に入りがこちら! 手にしたのはまさかの米国の風刺雑誌「マッド・マガジン」。
「中身、かなりヤバいッす(笑)」
とこの表情。
特集は今でも騒がしいトランプさん。ページをめくるや、思わず苦笑い。アメリカの風刺雑誌はやはりパンチが効いているようだ。
【豆知識】際立つレアものやプレミア物はないが、表紙違いやサイン入りは高額で取引される。
「タイトルのつかないバージンバージョン(上写真右側)や、アーティストの直筆サイン入りはプレミアがつき
ます。また右はインセンティブカバーといって、数十冊のオーダーで1 冊のみ入手できる表紙違いの作品です。タイトルによっては1 万円以上の値段がつきます」(佐々木店長)
◆
いかがでしたでしょうか? アメコミ映画、マーベルヒーロー映画が好きな人にはぜひともおすすめしたいアメコミの世界。ポップアート好きならば、インテリアに取り入れて楽しむのもおすすめ。
ADちゃんは結局風刺漫画にハマってしまったけれど、まずは専門店でいろいろチェックしてみてはいかが?
【問い合わせ】
ブリスターコミックス
TEL03-6206-4404
http://blistercomics.jp/
(出典/「Lightning 2021年1月号 Vol.321」)
Text/M.Sasaki 佐々木雅啓 Photo/K.Masukawa 増川浩一
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