働くクルマとして活躍するヴィンテージバン。
千葉県鎌ケ谷市にあるパティスリー・ル・シエルは地元の人に愛されるケーキショップ。そんなお店の脇には、キュートなバンが停まっている。今から半世紀以上前に製造されたシボレーのパネルバンは、丸目のヘッドライトが特徴的だが、フロントガラス下にボウタイエンブレムがなければ、シボレーであることもわからないほど個性的。
しかも、日本ではあまりお目にかかることのない希少な車種だけに、ショップのアイコンとして知られているのだ。代表の宮本さんは、かつてXJチェロキーに乗っていたそうだが、旧いバンの魅力にハマり、近年ようやくこのクルマと出会い、念願のバンオーナーとなったという。
「以前から旧いバンに興味があって、ずっと’60年代のエコノラインやシェビーバンを探していたんです。そこで横浜のディーズクルーでこのクルマと出会ってしまって即決でした。エンジンはシボレーのV8に載せ替えているので、パワーも十分。運転も極めて快適です。将来的には冷蔵設備を積んで、ケーキの運搬も可能にしたいと考えているんです」
通りから見える位置に停まっているため、お店の看板にもなっている。将来的には冷蔵設備も搭載し、本格的な“働くバン”として活躍する予定。まさにお手本のようなバンライフを楽しんでいる。
1966 CHEVROLET CHEVY VAN(1966年式 シボレー シェビーバン)
シェビーバンは’64年にコルベアワゴンの後継モデルとして登場。正式にはGシリーズと呼ばれ、こちらはライトデューティのG10という名称。オリジナルは直列6気筒だが、このクルマは305ciのV8に換装済みで、快適なドライブを実現している。
- 1966年式シボレー シェビーバン
- 全長425㎝ 全幅185㎝ 全高196㎝
- エンジン4900cc(ガソリン)
続いてカスタムや車両のポイントを見ていこう。
ステアリングコラム周辺
ステアリングコラムにタコメーター、ダッシュセンターに3連のメーターを追加しているが、基本的にはストックをキープ。
エンジン
運転席の下に搭載されるエンジンは305ciのシボレー製V8に乗せ替えられている。ミッションはコラム3速マニュアルとなる。
カーゴ
カーゴスペースは内装がしっかり貼られており、対面ベンチシートが設置されているが、将来的には冷蔵設備を搭載したいそうだ。
ホイール
ホイールはアメリカンレーシングのVECTOR15インチ。リアタイヤは275/60という迫力満点のサイズで、若干の前傾スタイルに。
こんなアメリカンでタフは商用車に乗っているケーキ屋さん。ぜひともバンとケーキに出会いに訪れてみてほしい。
【DATA】
パティスリー ル・シエル
千葉県鎌ケ谷市南初富1-13-10
TEL047-401-0484
(出典/「Lightning 2020年8月号 Vol.316」)
Text&Photo/D.Katsumura 勝村大輔
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