グローブトロッターからノーブランドまで、ヴィンテージトランクの中古市場の価格が知りたい!

現在と比べるとまだまだ発展途上であった’50〜’60年代に職人の手によって1点1点こだわって作られたトランクケース。クラフトマンシップを感じるヴィンテージの世界を覗いて見るとともに、市場の相場など手に入れる際に知りたい情報をお届けする。

四半世紀前に貴族が好んだ代物「トランク」。

1854年にルイ・ヴィトンが旅行バッグの専門店を開いたことが、トランクのルーツとされている。現在、日本のヴィンテージシーンに出回っているほとんどは、英国やドイツ産で、特に’50年代後半〜’60年代に職人の手によって1点1点生産されたモノ。この当時、貴族が旅行バッグとして使用した高級品も、現在は10万円以下で手に入るモノが多く、意外と手の届きやすい価格帯が魅力だ。

このカテゴリーの価値基準となるのは、やはり“マテリアル”。ヴァルカナイズド・ファイバー素材と呼ばれる、丈夫で軽い素材で作られたものがスタンダードで、扱いの難しいレザーや劣化しやすいキャンバス素材は現行で残っているモノが少ないため価値が高い。

GLOBE TROTTER 船舶用トランク(Material_VULCANIZED Manufacture by BRITISH)

現存する老舗メーカー、GLOBE TROTTERの船舶用トランク。同メーカ ーの船舶用はかなりレアなため、状態にもよるが30万円以上の値がつくこともある。ロゴにはBRITISH製と書かれている。[W900×H500×D340㎜]

また、50年以上の経年変化による独特の風合いを放つモノや、前オーナーが貼ったステッカーなどの旅行遍歴が味わいとなり、誰ともかぶらない一点モノに巡り合えるのが醍醐味だったりする。

当然ではあるが、劣化により実用的ではないモノが多いため、部屋のインテリアやクルマのトランクに入れるキャンプ用物入れとして活用している人も多いそうだ。今回は、国内最大数のヴィンテージトランクを取り扱う、ヴィンテージショップの「INNOCENT」にお邪魔して、価値のあるヴィンテージトランクを紹介してもらう。

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2021年10月24日

ヴィンテージトランクの市場価値を知る!

今からおよそ50〜60年前にヨーロッパなどの貴族が旅行用カバンとして使っていた、高級品とも言えるトランク。時を経てヴィンテージとなった、いまの相場観をチェックしてみよう!!

Unknown(Material_CANVAS Manufacture by BRITISH)

真っ白なキャンバスに刻まれた歴史が味! ! 白のキャンバス地だったと思われるが、経年変化によりオンリーワンな色合いに。当時の所有者たちが貼ったと思われるステッカーもデザイン性を引き立たせている。キャンバス地にしては状態が良く、3万以上の値が付く。[W670×H210×D420㎜]

THAMES VALLEY SERVICES(Material_CARDBOARD Manufacture by ENGLAND)

英国のクリーニング店が衣類を届けるために使用したランドリーボックス。当時は支給品だったが、50年以上も前のものが状態も良く残ることは稀で、6000円以上の値が付く。[W600×H350×D130㎜]

HARTPLATTE(Material_VULCANIZED FIBER Manufacture by GERMANY)

船舶用技術を投影したタフでプレミアな逸品。一見、レザーのように見えるこちらは、強度の高いヴァルカナイズド・ファイバーを使用。本来は船舶用の大きなトランクに付けられる2本の棒状のガードがついている珍しいタイプなので、2万円以上とこのサイズにしては高価。[W650×H190×D400㎜]

JET FLITE(Material_VULCANIZED FIBER ×WOOD Manufacture by ENGLAND)

ここで紹介する中で唯一、大きな補強が施されていないシンプルな一点。取手は全てスチールで作られ頑丈な上に、ミドルサイズと旅行にぴったりの大きさで実用性に適している。価格は1万8000円と質の割にはリーズナブル。[W650×H210×D450㎜]

VANGUARD(Material_VULCANIZED FIBER Manufacture by ENGLAND)

取手が頑丈で持ち運びに適したプチ旅行サイズ。当時は実用性のあるモノにしか需要がなかったため、旅行に適さないミニサイズは数が少なくかなり希少価値が高い。そのため、小さいながらも2万円以上はする。[W360×H230×D100㎜]

REVELATION(Material_VULCANIZED FIBER Manufacture by ENGLAND)

ヴァルカナイズド・ファイバー製で深い藍色をした、’50年代当時のスタンダードな見た目。しかし、強度を高めるために開発された、独特な形(H型)のオリジナル蝶番を使用しており、お値段は3万6000円と少しお高め! [W690×H180×D440㎜]

Unknown(Material_LEATHER & PAPER & WOOD Manufacture by ENGLAND)

いわゆる“寅さんカバン” と呼ばれるトランクケースの定番モデル。現在、日本で売られている同タイプは日本製のものが一般的だが、こちらは英国メイドな点が最大の特徴。’50年代製で状態も良いことから4万円前後。[W600×H400×D110㎜]

REVELATION(Material_ALUMINUM Manufacture by ENGLAND)

英国で人気の高いアルミ製のトランクに、ハンマーで叩いたようなハンマートーン塗料が塗られた一品。日本では、剥離してピカピカの状態で売られることが多いため、塗料が残ったこちらは珍しく、5万以上の値段がつく。[W660×H200×D380㎜]

Unknown(Material_VULCANIZED FIBER Manufacture by GERMANY)

おそらく、’60年代のものだと思われるドイツ産のこちらは、ラウンド型の四隅がポイント。今回紹介する中では唯一、装飾ベルトが付属しており、ファッション性と強度を兼ね備えているため、3万以上の値が付く。[W660×H210×D460㎜]

BSA(Material_WOOD Manufacture by ENGLAND)

英国のバイクメーカー、BSA社が、エンジンなどのパーツを輸送する際に使った木箱。トランクではないが、こういった変わり種が見つかるのも旧いトランク探しの面白さ。テーブル変わりに使っても素敵。お値段は1万〜2万円ほど。[W710×H530×D500㎜]

GLOBE TROTTER(Material_VULCANIZED FIBER Manufacture by ENGLAND)

英国の伝統を守る永久不滅の鉄板品。深い藍色、ヴァルカナイズド・ファイバーを使用、四角補強が施された最もスタンダードなタイプ。希少価値はそれほど高くないが、現代も絶大な人気を誇る英国の伝統ある有名なGLOBE TROTTER製品だけあって、値段は3万円以上。[W700×H230×D440㎜]

今回お話を伺ったのは……

【DATA】
INNOCENT.inc
東京都練馬区貫井4-14-18
TEL070-5078-2457
info@innocent-inc.jp
http://innocent-vintage.com/
※ 来店は予約アポイント制

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2021年10月24日

(出典/「Lightning 2020年4月号 Vol.312」)

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