WILD TURKEYディスプレイ什器を作る!③|セカンドサンプルが完成!

「カッコいいモノがないなら作ってしまえ!」そんなスローガンのもと、アメリカ西海岸のセンスを建築業界へ吹き込むクリエイター集団《カリフォルニア工務店》。クリエイティブ・ディレクターの“ROCK 岩切”を中心に、新しく自由なライフスタイルを提案。そんな彼らの仕事に密着!

ROCK 岩切とは?

一級建築士かつ、カリフォルニアスタイルを体現するクリエイティブ・ディレクター。「カリフォルニア工務店」を取り仕切り、住宅設計からカフェの内装、ガレージ作りまで全国津々浦々を駆け巡る仕事人。「カッコいいモノがないなら作ってしまえ!」という、ナチュラルボーンなロック思考の持ち主なのだ。

WILD TURKEYディスプレイ什器のセカンドサンプルが完成!

左から、ウッドアーティスト 村山じゅんさん、メタル・エングレービング デザイナー 谷口五郎さん、WILD TURKEY シニア ブランド マネージャー 尾崎圭さん、カリフォルニア工務店 ROCK岩切

前回にて、設計図を基に実物大のモックアップとして作り上げたファーストサンプル。今回はそこから一歩踏み込んで、ディテールのクオリティをブラッシュアップさせたセカンドサンプルを作り上げてみた。

▼前回のお話はこちら

WILD TURKEYディスプレイ什器を作る!②|ファーストサンプル製作にトライ!

WILD TURKEYディスプレイ什器を作る!②|ファーストサンプル製作にトライ!

2021年10月21日

そもそもこのWILD TURKEYのディスプレイ什器は、WILD TURKEYを扱う全国のプレミアムなリカーショップに設置して、訪れるお客様たちにWILD TURKEYの世界観がイメージできるようなものを目指して開発がスタートした企画である。

展示目的の什器としての機能面と、誰の目にも留まるような存在感を両立させなければならないという使命もあり、手抜きは一切できない。さてその仕上がりはいかに?

「WILD TURKEY(ワイルドターキー)」とは?

米国ケンタッキー生まれのプレミアムバーボン。数あるバーボンブランドの中でも、ワイルドターキーは「こだわりのケンタッキーバーボン」と言われ、一切の妥協をせず昔から変わらないバーボンづくりを行っている。ケンタッキーの豊富な自然とともに、150年もの間、世界中の人に愛されている唯一無二のバーボンである。

セカンドサンプルのディテールを見ていこう。

これがセカンドサンプルだ。細かくディテールを見ていく。

ディスプレイ什器のトップ部分にはバレルヘッド(ウイスキー樽の蓋)を模した看板を設置。セカンドサンプルでは、その部分をステンシルにてブランド名をデザイン。製品版ではレーザー刻印に仕様を変更するぞ。また看板の周囲を金属で囲むことで、よりバレルヘッド感が増している!

木材の接合部分には補強用金具をデザイン。これがあるだけで旧きよきアメリカを感じさせるヴィンテージライクなアクセントとなる。

一段の収納ボックスにつき合計16本のWILD TURKEYが収納可能となっている。

ディスプレイ什器の上段ボックスにデザインされた真鍮プレート。セカンドサンプルではイメージしやすいようにWILD TURKEYのキャッチコピー“REAL BOURBON NOAPOLOGIES”(本物のバーボンは媚びない男に似合う)を刻む。こちらはサンプルイメージということで、製品版では変更されるぞ!

このディスプレイ什器の特徴である、段違いに組まれたボックス。そこで強度を出すためメタルカバーをデザイン。

収納ボックスの脇には真鍮製のワイヤーをデザイン。その部分にも試しに文字を刻んでみた。真鍮プレート同様にこちらもサンプルイメージということで、製品版では変更となる。

ボックスサイドには、WILD TURKEYの世界観が伝わるような飾りをデザイン。長い年月を掛けて熟成していくバーボンに合わせて、味わい深いエイジング加工を落とし込んでみた。

セカンドサンプルのディスプレイ什器にはストッパー付きのキャスターをデザイン。でもWILD TURKEYの瓶を収納すると、什器自体の重さはかなりのものになり、ちょっとした衝撃で什器が動くと危険! ということで製品版は固定足に変更する。

4人のセカンドサンプルに対する感想はいかに?

村山:細かい部分の調整は必要だけど、荷重テストもクリアしたしひと安心!

谷口:木と真鍮の質感はWILD TURKEYの世界観にマッチしますね!

尾崎:収納ボックスがズレながら重なるのがやっぱり目を惹きますね!

岩切:想像以上の出来栄えでよかった♪ あとはどこを味付けしていこうか悩む(笑)

 

さあ、やっと形が見えてきた今回。どこをブラッシュアップするかは、次回に持ち越し。こうやって何度もディスカッションを重ね、こだわり抜いたモノづくりが「カリフォルニア工務店」お強み。これを見て、一緒に何かやりたい!という企業の皆様、ぜひビッグプロジェクトやりましょう(笑)!

▼什器製作編の最終回はこちら

WILD TURKEYディスプレイ什器を作る!④最終回|遂に完成! 店舗テストにGO!

WILD TURKEYディスプレイ什器を作る!④最終回|遂に完成! 店舗テストにGO!

2021年10月21日

(出典/「Lightning 2019年11月号 Vol.307」)

この記事を書いた人
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アメリカンカルチャーマガジン

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