そこで、まずはサイドゴアを使ったコーディネイトのポイントを紹介しよう。後半ではライトニング編集部おすすめのサイドゴアブーツをピックアップしているので、購入の参考にぜひしてみてほしい。
シーンを選ばない、サイドゴアブーツのコーディネイト術。
サイドゴアブーツとは、その名の通り、サイドにゴア(ゴム布)が施されたブーツのこと。伸縮性のあるゴム布によって、着脱が簡単、そして適度なフィット感を得られる機能面でも優れたブーツである。
装飾が少ないので、スマートに履きこなせ、スーツにも合わせやすいのが特徴。もちろんカジュアルにも合わせられるのも魅力。デニムからスラックスまで対応する懐の深さを備えている。「ジーンズ」「ウールスラックス」「ワイドパンツ」の3つのボトムスに合わせる際のポイントとは? 気になる万能ブーツの可能性を掘り下げてみよう。
1.【サイドゴア×ジーンズ】合わせるシルエットはストレートかテーパードを。
足にフィットするサイドゴアだけに、ジーンズの場合はパンツの裾幅が細いテーパードがベストマッチ。裾丈はレースアップと同様で、くるぶしあたりに設定するとバランスが取りやすい。そのため普段からワーク系レースアップを愛用している人ならば、普段通りの着こなしでも、足元に上品な雰囲気を作り出せるのだ。
2.【サイドゴア×ウールスラックス】ブーツのシルエットを際立たせる細身のパンツが正解!
シンプルなデザインだけに、ちょっと小綺麗なジャケパンスタイルにも合わせやすいのがサイドゴアブーツのいいところ。こちらも裾幅が細いテーパードか細身のウールスラックスなら、スマートな着こなしが作れるというわけだ。ただしトゥにボリューム感のあるサイドゴアだとワークテイストが強くなってしまうため、注意が必要だ。
3.【サイドゴア×ワイドパンツ】テーパード&細身がおすすめだが、ワイドパンツもイケる!
サイドゴアにテーパードパンツを合わせるのが王道だが、実はワイドパンツにも合わせやすい。丈感や全体のバランスなどが問われる上級者向けのスタイリングだが、サイドゴアの可能性を掘り下げるべく、チャレンジしてみてはいかが?
アメカジに合わせるなら、コバが張っているブーツを選べ。
ワークスタイル中心のアメリカン・カジュアルにサイドゴアを合わせるなら、しっかりとコバが張り出しているものを選べば、ジーンズやミリタリーパンツなどにも馴染みやすい。逆にビジネスシーン中心に使うならばコバが出てないものを選ぶべし。
ファッション上級者のサイドゴアブーツのコーディネイトを参考に。
ワークブーツやシンプルなプレーントゥばかり履いているとサイドゴアのようなスマートなブーツを躊躇してしまう人もいるはず。そこでファッション業界人3人の、三者三様の着こなしを信南してもらった。
1.「GMT」プレス・三浦由貴さん|サイドのゴム部分が見える丈を選ぶのがポイント。
トリッカーズやジャラン・ スリウァヤなどのインポーターやセレクトショップ 『バーニッシュ』などを展開するGMTのの名物プレス。大の酒好きとしても有名で、幅広い交友関係を持つ三浦さんの着こなしのポイントは丈にあるそう。
「有名デザイナーの方が履いていて、自分も真似したんですよ。コバが出ていないのでスムースレザーだとドレッシーになりすぎると思い、スウェードを選びました。僕もサイドゴアブーツは難しいと思っていたのですが、思っていた以上に履き心地がよく、なんで早く買わなかったのかと思うくらい(笑)。サイドのゴムパーツ部分が見えるくらいの丈がベストではないでしょうか。細身のパンツにも◎」
愛用するのは40年以上変わらないスタンスで英国靴に特化する名店「ロイドフットウェア」のサイドゴアブーツ。日本人の足型を考慮したラストだが、非常にエレガントな仕上がり。カジュアルに履くためにスウェードをチョイスしたのが正解。
2.「スマートクロージングストア原宿」店長・姫野賢次さん|サイドゴアを合わせればアメカジコーデをグッとおしゃれな雰囲気に。
ボトムスにボリューム感をもたせて、パラブーツのサイドゴアとの絶妙なバランスを取った着こなしの姫野さん。パーカやキャップなどのアイテムでスポーティさも取り入れるという上級者のテクニックは、参考になる。
3.「BerBerJin」スタッフ・大賀智文さん|ブーツのクラシックな雰囲気を活かした全身コーデ。
日本を代表するヴィンテージショップであるベルベルジンのウェブスタッフである大賀さんは’70sのイングランド製サイドゴアブーツを愛用。ジャケットは’60年代シアーズでボトムスはリーバイスの511でうまく年代と国をミックスしているのがお見事。サイズ感も参考にしたい。
すべて本革! 世界の人気ブランドから日本製にこだわるブランドまで、サイドゴアブーツおすすめ8選。
ここで紹介するおすすめサイドゴアブーツはずべて本革で経年変化も楽しめる名品揃い。また、日本のブランドによるこだわりの一足もピックアップしているので、一生モノのサイドゴアを見つけてみてはいかがだろうか。
1.モーター(MOTOR)|サイドゴアブーツ#2920
触る事すらためらうホーウィン・ラティーゴレザーのサイドゴアブーツ。カウハイドをタンニン鞣しした上にオイル&グリースを含有させて仕上げたオイルドレザーだ。7万1500円
【問い合わせ】
LEATHER & SILVER MOTO
TEL03-3407-5836
2.No name!(ノーネーム)|TAKE FIVE MILE ALBERT BOOTS(テイクファイブマイルアルベルトブ―ツ)
光沢感を抑えたマットな質感と独特な風合いをもつオイルスウェードが特徴のサイドゴアブーツ。カラーはOS.BROWNとOS.GREENの2種類。どちらも雰囲気バツグン! 4万1800円
【問い合わせ】
No name!
TEL078-333-1341
https://shop.noname-web.jp/
3.ローリングダブトリオ(Rolling dub trio)|スタン(STAN)
浅草に自社工場を持つ国産ファクトリーブランド。アッパーにはホーウィン社のクロムエクセルレザーを使用したサイドゴアブーツ。底のつま先部にベルギー製のベンズレザーを採用し、かつ鉄板を装着することで耐久性がアップ。また、ベースには特注のコルククレープソールを使用し履きやすさも両立。7万3700円
【問い合わせ】
THE BOOTS SHOP
TEL03-3843-0833
https://thebootsshoponline.com/
4.メイカーズ(MAKERS)|Vittoria(ヴィットリア)
日本人の足形に合わせて製作する国産ブーツブランドメイカーズのサイドゴアブーツ。オリジナルのEワイズのラストを使用することで、幅広の日本人の足型にもフィットしやすい履き心地を実現。アッパーにはフランス産のサドルカーフを使用。しなやかでコシも強く美しい経年変化が楽しめる。7万2600円
【問い合わせ】
BRYWB
TEL03-6809-8014
5.Tricker’s(トリッカーズ)|ヘンリー(HENRY)
イギリス王室にも御用達ブランドとして愛される名門ブランドを代表するトリッカーズ。同ブランドブランド代表するカントリーコレクションの中でも人気の高いヘンリーには高級感溢れるカラーが3色揃う。ソールにはグリップ力の高いコマンドーソールを採用する。10万4500円
【問い合わせ】
トリッカーズ
https://www.gmt-tokyo.com/
6.アリアト(Ariat)|ウェックスフォード ウォータープルーフブーツ(Men’s Wexford Waterproof Boot)
アスリート向けの乗馬靴やウェスタンブーツを手がけるブランドとして1993年にアメリカで誕生、現在ではウエアも含めた総合的な展開したブランド。
こちらはカントリースタイルをベースにシンプルでスタイリッシュなフォルムに仕上げたサイドゴアブーツ。防水処理されたフルグレインレザーに透湿防水素材のメンブレンも使用。2万7500円
【問い合わせ】
グランフリート
TEL03-6260-9748
7.レッドウィング(RED WING)|クラシックチェルシー(CLASSIC CHELSEA)
伝統的なチェルシー(サイドゴア)ブーツの新作「クラシックチェルシー」。ホーソーン「ミュールスキナー」ラフアウトを使用した「3192」、オイルを豊富に含んだプルアップレザーを使用し、経年変化が楽しみな「3190」と「3191」の3種類がラインナップする。ワーク感のあるルックスを保ちつつ、クッションインソールやメッシュライニングなど新素材を採用しているため履き心地抜群。4万3450円
【問い合わせ】
レッドウィング・ジャパン
TEL03-5791-3280
https://redwingheritage.jp
8.ウエスコ(WESCO)|スタンダード ロメオ(STANDARD ROMEO)
こちらはブーツではなくシューズですが、サイドゴア。アメリカを代表するワークブーツブランドとして知られる「ウエスコ」、ワークブーツは以外にもロメオのようなシンプルなスリップオンモデルもラインナップ。余計な装飾を省いたスリムなフォルムにオリジナルのラプターソールを装着。レザーやソール、ステッチカラーなどは細かくカスタムも可能だ。7万8980円
【問い合わせ】
ウエスコジャパン
TEL06-6783-6888
https://shop.wescojapan.com/
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※2023年1月時点の情報です。現在取り扱っていない場合がございます。
(出典/「Lightning Vol.345, 322, 308」)
Text/S.Sato 佐藤周平、M.Terano 寺野正樹 Photo/S.Goto 後藤秀二、S.Kai 甲斐俊一郎 取材協力/ GMT inc. TEL03-5453-0033 http://www.gmt-tokyo.com
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