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RFマウント初の社外レンズ。シグマ30mm F1.4 DC DNが、RFマウントAPS-Cの価値を上げる

登場から6年で、ようやく仕様をライセンスして作られたRFマウント初の社外レンズがシグマから発表された。当面予定されているのが、以下の6本だが、まずはもっともスタンダードな位置づけになるだろう30mm F1.4 DC DN | Contemporaryを試してみた。

56mm F1.4 DC DN | Contemporary(6万9300円)(35mm換算で、約90mm)
30mm F1.4 DC DN | Contemporary(5万5000円)(35mm換算で、約48mm)
23mm F1.4 DC DN | Contemporary(6万9300円)(35mm換算で、約37mm)
16mm F1.4 DC DN | Contemporary(6万9300円)(35mm換算で、約25.6mm)
18-50mm F2.8 DC DN | Contemporary(7万9200円)(35mm換算で、約29-80mm)
10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary(10万7800円)(35mm換算で、約16-29mm)

(価格はシグマオンラインショップ価格)

やっと登場したシグマのRF

『仕様をライセンスして作られたRFマウント初の社外レンズ』が登場したと喜んだら、APS-C用で、ちょっと残念だというフルサイズRFユーザーも多かったのではないだろうか? しかし、現状RFマウントのAPS-C用には明るい趣味性の高いレンズが少なく、このラインナップはキヤノンのラインナップの穴を埋めている。

RFマウントのAPS-C機を持っていて、趣味性の高い写真が撮りたい……と考えている人には最適なレンズだろう。

ラインナップ的には、レンズ本体は他社マウント用として存在したもので、それをRFマウント用に変更したものだが、AF駆動や通信速度の最適化といった制御アルゴリズムが新たに開発され、RFマウントの性能を活かした高速AFの実現に加え、サーボAF、ボディ内収差補正にも対応しているという。

RFマウントのAPS-C用レンズにはなかった明るい大径単焦点、しかもコンパクトで、性能の割にはリーズナブル。従来でも、APS-C機で使えるRFマウントレンズがなかったわけではないが、高価なレンズが多く、本体の価格とのバランスが良いとはいえなかった。

そんなわけで、RFマウントのAPS-C機を買ったけど、いいレンズがない……という人にとっては最高のレンズシリーズだといえそうだ。

R10の標準レンズのひとつであるRF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STM(左)と比較してみた。30mm F1.4 DC DN | Contemporaryの方がかなりコンパクトであることが分かるだろう。単焦点だが、明るさはF1.4と圧倒的。

マウントの周囲にはゴムのシーリングが施されており、電子接点の数は純正レンズと同じ。

まずは、EOS R10でAPS-Cをマウント

手元のEOS R10につけてみた。

うれしくなるほどコンパクト、旅行に持って行ったり、町歩きをしたりするのに最適なサイズ感だ。

R10用の標準ズームは悪くないが、暗いし、シャープネスにも欠けていいた。

家の前のナンテンを撮ってみた。背景や手前の枝のボケ具合が嬉しいし、焦点を合わせた部分にはキッチリ来ている。EOS R10に5万5000円のレンズを加えることで、これだけのボケ味が楽しめるのはかなりお買い得。しかも、軽くてコンパクト。

(30mm F1.4 DC DN | Contemporary、焦点距離30mm(35mm判換算48mm)、F1.4、1/640、ISO100、EV±0、フラッシュなし、カメラEOS R10)
(30mm F1.4 DC DN | Contemporary、焦点距離30mm(35mm判換算48mm)、F1.4、1/4000、ISO100、EV-1、フラッシュなし、カメラEOS R10)

畑の水菜を逆光気味で。冬の冷たい空気が感じられるほどシャープな画像になる。手前の水菜のボケ具合もいい感じ。スナップを撮るのが嬉しくなる。

(30mm F1.4 DC DN | Contemporary、焦点距離30mm(35mm判換算48mm)、F1.4、1/60、ISO500、EV±0、フラッシュなし、カメラEOS R10)

35mm判換算で約50mmという画角はとても扱いやすい。これから旅立つために羽田のターミナルのイスに座る娘を撮った。暗い場所でもなんなく撮れるのもこのシステムの魅力。

(30mm F1.4 DC DN | Contemporary、焦点距離30mm(35mm判換算48mm)、F2.5、1/3200、ISO100、EV-1/3、フラッシュなし、カメラ: 未指定)

遠景を撮ってみた。夕焼けの光を反射して少しオレンジがかった色に染まる姫路城。しっかりとシャープに描けているので、風景を撮るのも楽しい。

(30mm F1.4 DC DN | Contemporary、焦点距離30mm(35mm判換算48mm)、F1.4、1/400、ISO100、EV-1/3、フラッシュなし、カメラEOS R10)

続いて、夕暮れの姫路城の石垣。前後の風景を適度にぼかしてくれるので、主題である石垣に目が行く。

(30mm F1.4 DC DN | Contemporary、焦点距離30mm(35mm判換算48mm)、F1.4、1/10、ISO100、EV-1/3、フラッシュなし、カメラEOS R10)

夕暮れの神社。シャッタースピードは1/10まで落ちた。ボディ内手ブレ補正を持たないEOS R10ではこれ以上シャッタースピードを落すわけにはいないので、しっかりホールドして撮った。

(30mm F1.4 DC DN | Contemporary、焦点距離30mm(35mm判換算48mm)、F1.4、1/320、ISO100、EV±0、フラッシュなし、カメラEOS R10)

緑道の横の溝を闊歩するサギ。ちょっと暗くて、サギは動いていたのだが、R10の、鳥であっても目を追ってくれるAFのおかげで、目にピントが来た。

フルサイズ機でも使える

フルサイズのEOS Rにつけると、自動的にAPS-Cサイズにクロップされる。つまりEOS R6 Mark IIに付けても35mm換算48mmのAPS-Cとして撮影可能。それはそれで便利。

筆者はEOS R6 Mark IIの操作の方に慣れているので、これの方が撮りやすいし、ボディ内手ブレ補正などを利用することができる。

(30mm F1.4 DC DN | Contemporary、焦点距離30mm(35mm判換算48mm)、F1.4、1/800、ISO100、EV±0、フラッシュなし、カメラEOS R6 Mark II)

花を撮ると背景を柔らかくボカすことができるのが非常に便利。この組み合わせで持って歩くのもいい。

より広角のレンズも気になる

R10の小さなボディにマッチする、コンパクトで明るい単焦点……がこれまでなかったので、このレンズの登場は嬉しい。そして、R10と組み合わせても、EOS R6 Mark IIと組み合わせても、スナップにちょうどいいサイズ感とクオリティのレンズになってくくれる。

こうなってくると、23mm F1.4 DC DN や16mm F1.4 DC DNも試してみたくなる。お散歩用レンズとしては、このぐらい広角な方が撮りやすいのではないかと思う。

(村上タクタ)

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村上タクタ
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村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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