大滝詠一と「昭和40年男」をつなぐ、本の街神保町

現在建て替え中につき、小川町仮店舗にて営業している三省堂書店神保町本店で、雑誌『昭和40年男』の「バックナンバーフェア」が開催されている。

三省堂書店神保町本店にて『昭和40年男』バックナンバーフェア開催中!

同店は『昭和40年男』の売り上げが全国でも屈指の店舗として知られ、創刊以来多くの読者に親しまれてきたが、今回の「バックナンバーフェア」の特設コーナーでは、厳選されたバックナンバーが並び、昭和40年生まれ前後の世代はもちろん、どの世代の人でも楽しめるものになっている。

バックナンバーフェアの見どころ

アクションヒーロー、洋画、お笑い、読書、ゴジラなど、今年は昭和100年というアニバーサリーイヤーということで、昭和のコンテンツや文化に再評価が集まっている折、心に刺さる特集が必ず見つかるはず。ぜひこの機会に神保町で『昭和40年男』を手に取ってほしい。

雑誌担当の柘植さんによるとフェア開始後、さっそくお客さんの反応があったそう。特に売れ行き良好なのは「80年代アイドル総選挙!ザ・ベスト100」。購入された方は憧れのアイドルのランキングに一喜一憂しているのではないだろうか。

大滝詠一 50周年記念企画展

また、同じ神保町において、大滝詠一のレーベル「ナイアガラ・レコード」の50周年を記念した特別企画展『Eiichi Ohtaki’s NIAGARA 50th Odyssey』が、7月11日(金)より開催される。場所は、新たなアートの可能性を提案する「New Gallery」。この特別展では、もしも東京・神保町に「ナイアガラ・レコード」の事務所があったら…というコンセプトで、色褪せることのないアートワークや、大滝詠一が愛したアイテム、貴重な資料や原稿が展示される。

言わずもがな、大滝詠一は、日本ポップス界の巨人であり、伝説のグループ「はっぴいえんど」(細野晴臣・大滝詠一・松本隆・鈴木茂)の解散直後に自身のレーベル「ナイアガラ・レコード」を設立し、多くの名曲や名盤を残した人物。そのレーベルが今年2025年で50周年を迎える。

「昭和40年男」の編集方針に大きな影響を与えた大滝詠一氏の言葉

その大滝詠一の影響を大きく受けているという『昭和40年男』編集長・竹部吉晃は語る。

「わたしは生前の大滝詠一さんに二度ほどお会いしたことがあるのですが、最初にインタビューしたとき、わたしにこんなことを言いました。『迷ったときには墓参りだよ』。将来のことを決めかねたとき、先行きが見えないときは先祖に訊け、前に進む時にはまず原点に返れということなのだと理解し、以来そんな心がけで人生を送ってきました。そして『昭和40年男』もそういった編集方針で作り続けています。そして言いたいのは、本誌はけして懐古趣味ではないということです。『人間は未来ではなく、過去でできている。そして未来のヒントは過去にある』というコンセプトはとても重要で、日々ものすごい勢いで進化するテクノロジー、変化する生活環境、時代の移り変わりを実感する今だからこそ、この雑誌の存在意義があるのではないか。それはけして昭和40年生まれの男性だけではない。今を生きる人たちすべてにあてはまるのではないかと思っています」

大滝詠一の『昭和40年男』に与えた影響は大きい。神保町で『昭和40年男』バックナンバーフェアと、大滝詠一氏の特別展が連続して行われることに、何かの縁を感じずにはいられない。6月から7月にかけて、ぜひ神保町に足を運び、昭和の音楽と文化を感じてほしい。

昭和の音楽と文化を感じるチャンス

『昭和40年男バックナンバーフェア』
会期:2025/6/2(月)〜  2025/6/30(月)
場所:三省堂書店神保町本店(小川町仮店舗)地下1階
営業時間:10:00 – 20:00

『特別企画展 :Eiichi Ohtaki’s NIAGARA 50th Odyssey』
タイトル:Eiichi Ohtaki’s NIAGARA 50th Odyssey
会期:2025/7/11(金)-  2025/8/3(日)*月曜休廊(7月21日を除く)
開館時間:12:00 – 20:00
入場無料
会場:New Gallery | 東京都千代田区神田神保町1-28-1 mirio神保町 1階
URL:https://newgallery-tokyo.com/niagara50thodyssey

主催:Niagara Records / New Gallery

この記事を書いた人
昭和40年男 編集部
この記事を書いた人

昭和40年男 編集部

1965年生まれの男たちのバイブル

『昭和40年男』は、昭和40年(~41年3月)生まれの男性のための情報誌。誌面では同年齢の活躍を紹介したり、そろそろ気になってくる健康面をサポートする記事の他、かつて夢中になったあれこれを掘り下げる記事を多数掲載!「故きを温ね新しきを知る」──本誌は、昭和40年生まれのための温故知新を提供できる存在になるべく、「ノスタルジックな想い出が呼ぶ共感」を「明日を生きる活力」に変えることを命題に誌面づくりに奮闘中!!
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

Pick Up おすすめ記事

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...