スクーターともバイクとも一線を画すルックス&走りが魅力【後編】

  • 2023.06.15

2019 年、EICMA(ミラノショー)にその姿を現わすも、特異なスタイルから市販に懐疑的な目を向けられていたが、コロナ禍を乗り越えて国内デリバリーも開始。ここでは特異な機構が生み出す、ほかに類を見ない乗り味をお伝えしよう。

スクーターともバイクとも一線を画すルックス&走りが魅力【前編】はコチラ

※撮影に使用した車両はファーストエディション。現在販売されているブラック×ゴールドとは仕様が異なる場合があります。

ITALJET DRAGSTER 200 のディテール

ハンドルを右に切りきった状態。そこそこの切れ角が確保されている。フォーク仕様のアッパーブラケットにあたる部分の肉抜きぶりも大胆で、軽快さを強調している

現在デリバリーされているのは限定モデルで、カラーはブラック×マグネシウムとアンスラサイト×ホワイト×レッドの2 種類。いずれもセンタートンネルの前側にシリアルナンバーの入ったプレートが付く。通常モデルは、ブラック×マグネシウムが外れた代わりにアンスラサイト×イエローとブラック×グレーの2色を加えた3色展開となる

メーターはかなりコンパクトな液晶ディスプレイのみで、その上にインジケーターランプが並ぶ。速度・距離・燃料残量・時刻など表示される内容はシンプルだ。左右のボタンで操作する

ハンドガードと一体型のウインカーはちょくちょく見かけるけれど、バーエンドからステーが伸びて支持されるウインカーはめずらしい。点滅のし方はシーケンシャルと今時である

左右に分けて配されたラジエターのトータルでの面積は結構広い。裏側には冷却用のファンも装備されている。このことからも高回転で回し続けることを考慮していることがわかる

インディペンデント・ステアリング・システムと名付けられたハブセンター・ステアリング機構は、初代モデルから引き継がれたもの。スイングアームの造形が凝っているのも◎

フロントブレーキのディスクローターはφ200mm の厚さ3mm で、ペータル形状となる。キャリパーのブレンボロゴとステンメッシュのホースがスポーティさをアピールする

ハンドルの下には、メインキーシリンダー、冷却水の吸水口、USB の充電ソケットが並ぶ。スクーターにとって一般的なグローブボックスは装備されず、とてもシンプルな作り

無骨なトラス構造のフレームがむき出しとなるセンタートンネル。中央に配されたショックユニットはフロントサスペンションのモノ。その後ろがガソリンの給油口でガソリンタンクも丸見え

ライダー用のステップボードはちょうど一足分の面積で、ポジションの自由度はほぼない。その後ろ上方に滑り止めのラバーが上面に貼られたタンデマー用の可倒式ステップがある

シートの表皮、形状ともにスーパースポーツに近い。実際にシートの上でお尻を動かしやすく、ポジションを作りやすい。あえて白いステッチを使っているあたりの演出が心にくい

シート下に収納スペースが設けられているけれど、トランクというよりはボックスといった方がいいくらいの小容量。コンパクトなレインスーツだけで満杯になってしまう

コンパクトなグラブバーながら前後にボルトのタップが切ってある。ステーを増設してもいいだろうし、荷掛けフックを追加するなど発展させられる使い勝手のよさがある

リヤブレーキはφ190mm のペータルディスクローターとブレンボ2 ポットキャリパーを組み合わせる。ステンメッシュホースによりタッチがカチッとしていてスポーツモデルらしい

ITALJET DRAGSTER 200のスペック

全長×全幅×全高
1,890×750×-(㎜)
軸間距離
1,350㎜
シート高
770㎜
乾燥重量
124㎏
エンジン型式・排気量
水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒・181㎤
最高出力
12.9kW(17.5㎰)/8,000rpm
最大トルク
15.5N・m(1.58㎏f・m)/7,750rpm
燃料タンク容量
9ℓ
燃費(WMTC)
-㎞/ℓ
タイヤサイズ
F=120/70-12・R=140/60-13
カラーバリエーション
アンスラサイト/ホワイト/レッド、アンスラサイト/イエロー、ブラック/グレー、アンスラサイト/ホワイト/ブルー、トリコロール、ブラックゴールド、マロッシエディション
価格
81万4,000円 (マロッシエディション:84万1,500円) ※すべて税込

ITALJET DRAGSTER 200 製品ページ

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