Stevenson Overall Co.デザイナーの多賀谷さんが選ぶ、俺視点の古着やアンティークたち5選。Vol.21

なぜヴィンテージやアンティークと呼ばれるアイテムに惹かれるか? それは現代のプロダクツでは味わうことができない雰囲気や、まだ技術が未熟だった時代のクラフト感や年月が生み出した風合いであることは間違いない。いわゆるアンティークの世界では、いろいろなカテゴリーで価値基準がある程度確立されてはいるけれど、そんな世間のものさしではチョイスしないのがデザイナーの性分。新しいモノでも旧いモノでも、自分目線のものさしを大事にしているスティーブンソンオーバーオールのデザイナーである多賀谷さん。彼の古着やアンティークの選び方は、一般的な価値だけにとらわれることのない、その独特な審美眼は、モノ選びの参考になる。

多賀谷強守さん|機能服として生まれたヴィンテージのワークウエアやミリタリーウエアに、もしデザイナーが存在していたらという世界観をプロダクツに落とし込むStevenson Overall Co.のデザイナー。独特なセンスと縫製仕様にまでこだわりを持ったアイテムたちは、日本のみならず世界でも高い評価を受けている。http://www.soc-la.com

自分のなかで「ピン」と来るか来ないか、それが大事。

Sturgis Office Chair 

もともとはヴィンテージで手に入れたSturgisのオフィスチェア。購入当初は座面がブラックの合皮張りだったけど、使っていたら破れてきたので、先日オフィスのソファを張り替えるタイミングで、コイツも張り替えてみた。張り地はオリジナルのままではおもしろくないので、ヴィンテージのミリタリーテント生地にしてみた。これがまた使い込まれればさらに良い雰囲気になるのでは。

Suede Fringe Jacket 

着るような機会があるのはアメリカのウエスタン歌手か往年の西城秀樹かというくらいの圧巻のデザインだからこそ、私がその機会を作ってやろうと試着してみるとけっこう悪くないサイズ感。ただ、そこそこ厚みのあるスウェードが何枚も縫い合わされ、フリンジまで付いているのでかなりの重さ。購入をしてみたが、まだ一度も着ていない。これを買い付けてくる古着店もなかなかである。

Old Decal Print Sheets 

原宿でこのアイロン転写式ステッカーを大量にストックしている古着店に出会って、Tシャツなんかのプリントデザインのアイデアになるのではないかと思って複数枚購入。こういうアイテムまで買い付けて、さらにそれを大量に集めてストックするバイヤーに感服。重箱の隅にも余念が無いのがすばらしい。しっかりとその思いにやられて手に入れてしまった。

Vintage Over Coat

都内の古着店で見つけた古ぼけたフレンチメイドのオーバーコートは、 着丈の長いジャケットを作ろうと思ったときに見つけた1枚。シンプルな作りやヤレた色合いなどもさることながら、サイズ感もぴったりだったので手に入れた。ワークウエアならではの飾らないのに、どこかしっかりと存在感のある作りはさすが。この雰囲気を現代の服作りにも活かしてみたいなと。

Prison Ring

いわゆるプリズンリングとは、セルロイドや歯ブラシの柄の部分などを使ってアメリカの受刑者たちが刑務所内制作しているアクセサリーのこと。かつて古着店で見つけて、いろいろなカラーやデザインがあることを知って集めようと思ったほど。でも詳しい人に聞くと、なかなか出てこないモノらしく、それを聞いてすぐに集めることはあきらめた(笑)。といっても、今でも見つければ手に入れてしまうだろう。独特な配色や作り手のセンスなど、デザインに統一感がないのが良い。

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

革ジャン好きなら一度は通るべき! 「No,No,Yes!」の最上級オーダー“アルチザン”とは?

  • 2026.06.01

「世界にひとつだけの革ジャンを作る」。それは、レザーラバーの憧れだ。革好き注目のブランド「No,No,Yes!」が誇るオーダーメニューの中でも最上級に位置する「アルチザン」とはいったいなんなのか? その正体に迫る。 革ジャンの伝道師・モヒカン小川が実際に“アルチザン”を体験 これは単なる革ジャンの話...

アメリカンクラシックの原点「ディグナ クラシック」の[ジミー]なら、カラバリ・仕様も豊富で自分好みの1本が見つかる!

  • 2026.05.21

50sアメリカンスタイルを踏襲した「ディグナ クラシック」の[ジミー]は、シンプルなデザインやクラシックな世界観から多くの人に愛される名作。その人気ゆえ、仕様やカラーのバリエーションが非常に豊富な[ジミー]の全容をいま一度おさらいする。 955E“Jimmy”とはどんなメガネ? 1950年代にアメリ...

日本人に最適化された新作の“JAPAN LIMITED”に注目!「MOSCOT」現代に引き継がれるアメリカンクラシックのDNA

  • 2026.05.20

1915年にNYで創業し、アイウエアデザインの王道を形づくった「モスコット」。多様なデザインで溢れるいまこそ、伝統に裏打ちされたクラシックな佇まいに惹かれる。 新作の“JAPAN LIMITED”のラインナップを紹介! 2016年よりスタートした“JAPAN LIMITED”は、インラインにはないノ...

もはや芸術品! 「Horizon Blue Jewelry」の装飾品の域を超えた美学

  • 2026.06.26

あまりに精緻で、目を見張るほどに美しいHorizon Blue Jewelry。その作品群を目の当たりにすれば、単なるアクセサリーの域を超え“芸術品”とも称される所以を容易に理解できるだろう。ここでは、アートピース級の美しさを湛えるジュエリーのなかから今後発売予定の新作も含めて紹介する。 アクセサリ...

Pick Up おすすめ記事

革ジャン好きなら一度は通るべき! 「No,No,Yes!」の最上級オーダー“アルチザン”とは?

  • 2026.06.01

「世界にひとつだけの革ジャンを作る」。それは、レザーラバーの憧れだ。革好き注目のブランド「No,No,Yes!」が誇るオーダーメニューの中でも最上級に位置する「アルチザン」とはいったいなんなのか? その正体に迫る。 革ジャンの伝道師・モヒカン小川が実際に“アルチザン”を体験 これは単なる革ジャンの話...

「ファーストアローズ」創業30周年記念! 「JELADO」「RE-BUILT」とのコラボによる銀で彩った、贅沢なデニム。

  • 2026.06.29

日本屈指のシルバーアクセサリーブランド「ファーストアローズ」が創業30周年を記念して、これまでの集大成かつファンへの感謝の気持ちを込めて、「JELADO」と「RE-BUILT」とコラボしたスペシャルなデニムを制作。限定100本。節目の年に相応しいこだわりに満ちたデニムの詳細を大解剖! First A...

上質な革を日常に。「INCEPTION」のショルダーバッグは経年変化が楽しみになる相棒だ

  • 2026.06.26

レザーほど、所有者とともに過ごした年月が如実に現れる素材はない。毎日のように身につけるレザーバッグは、なおのことである。“革”に徹底的にこだわるINCEPTIONのショルダーバッグはクラッチマンの相棒として最適な存在だ。 FANNY PACK 腰に巻いて使用することを目的とするファニーパックをショル...

日本人に最適化された新作の“JAPAN LIMITED”に注目!「MOSCOT」現代に引き継がれるアメリカンクラシックのDNA

  • 2026.05.20

1915年にNYで創業し、アイウエアデザインの王道を形づくった「モスコット」。多様なデザインで溢れるいまこそ、伝統に裏打ちされたクラシックな佇まいに惹かれる。 新作の“JAPAN LIMITED”のラインナップを紹介! 2016年よりスタートした“JAPAN LIMITED”は、インラインにはないノ...

アメリカンクラシックの原点「ディグナ クラシック」の[ジミー]なら、カラバリ・仕様も豊富で自分好みの1本が見つかる!

  • 2026.05.21

50sアメリカンスタイルを踏襲した「ディグナ クラシック」の[ジミー]は、シンプルなデザインやクラシックな世界観から多くの人に愛される名作。その人気ゆえ、仕様やカラーのバリエーションが非常に豊富な[ジミー]の全容をいま一度おさらいする。 955E“Jimmy”とはどんなメガネ? 1950年代にアメリ...