とっておきのヴィンテージデニム。武内陽明さん

市場価値的にお宝級だったり、苦労して手に入れたものだったり。お気に入りデニムの理由はひとそれぞれ。ヴィンテージバイヤーとしての経歴を持ち、数々のヴィンテージアイテムを見てきた武内陽明さんにとっての手放せない一着は、’40sデザインに低オンスならではの色落ちが魅力のデニムジャケット。そのジャケットの詳細と、手放せない理由を訊いた。

1940s Unknown Denim Jacket

1940年代のストア系ブランドのデニムジャケット。生地は8オンスほど。片耳仕様でフラップなしの剥き出しリベット、小ぶりのドーナツボタンがこの年代を象徴するディテールでもある

家具をはじめとするヴィンテージバイヤーとしての経歴を持つ武内氏。ヴィンテージウエアの考察はもちろん、そのモノが作られた歴史的背景や風土、文献など、カルチャーの側面を加味したモノづくりを得意とする。彼が所有するヴィンテージコレクションは「ピーク時に比べ、だいぶ精査し減らした」とは言うものの、ヴィンテージをこよなく愛する武内氏であるため、まだまだ手放すことができない「とっておきのヴィンテージ」があるはずだと読んでいた。

「残念ながら経年変化によりブランドネームが取れてしまっていて、ブランドを特定することはできないのですが、このジャケットは1940年代に作られたもの。おそらく2、3流のストア系ブランドのものだと思われますが、とにかく生地が8オンス程度しか無く、シャツのように薄いにもかかわらず、リベットが使われたりとワークウエアのディテールがこれみよがしに使われています。

おそらくLEVI’S 213や大戦モデルのジャケットを真似て、かついろんなディテールをハイブリッドさせたデザインは他であまり見たことがありません。約35年ほど前にスリフトで見つけ手に入れたもので、日常的に着用していたと言うよりは、低オンス特有の色落ちが好きで手放せなかったアイテムのひとつですかね」

タグが取れてしまっているため、ブランドを特定することはできないが、タグが付けられていた痕跡がステッチ跡から見てとれる。縫製部分のパッカリングとエイジングが長い歳月を経てきたことを物語っている

(出典/「CLUTCH2024年8月号 Vol.96」)

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CLUTCH Magazine 編集部
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