Roy Roger’s Denim Jacket
志村氏がこの業界に足を踏み入れる以前、約40年ほど前に購入したというRoy ROGERSのデニムジャケット。当時、いわゆるデニムの3大ブランドは、年代に関係なくさほど珍しくなく、どの古着店でも多く目にしたこともあって、興味は、より目新しいデザインのストア系ブランドの発掘にのめり込んでいったという。
「Roy ROGERSは1930年代〜1940年代に活躍した西部劇のキャラクターで、子供の頃、かろうじてテレビの再放送などで目にする機会があったんですよね。こういうキャラクターものの多くは子供用が多いんですけど、これは大人サイズ。後にも先にもこのジャケットと同じものには出会わないと思います。
このジャケットがすごいのはボタンをはじめとする細かなパーツまですべてオリジナルで作られているんですよね。それっておそらくデザイナーがついていたんじゃないかなと思うんです。初めてデニムにデザイナーが起用されたのは、Wranglerのロデオベンだと言われていて、このジャケットもBELLが作っていたとなると、彼がデザインしていた可能性も少なくないと思うんですよね」
プロダクツが作られた背景や当時の歴史を考察することもヴィンテージの愉しみ方、そして醍醐味のひとつなのだと教えてくれた。
(出典/「CLUTCH2024年8月号 Vol.96」)
Photo by Masahiro Nagata 永田雅裕 Hidetaka Yamada 山田秀隆 Takahiro Mori 盛孝大 Hiroto Yorifuji 依藤寛人
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