都会の喧騒を軽快に走り抜けるための選択肢であるVespa(ベスパ)。

単なる移動ツールとしてだけでなく、カスタムなどで自身のスタイルを主張する重要な要素となったスクーター。あらゆる乗り物にこだわりを持つピスト専科BROTURES原宿の店主、平本さんに、交通量が多い東京での街乗りを前提にカスタムしたという愛車のヴェスパを見せてもらった。

1999 Vespa PX200 FL2

「Brotures Harajuku」Yusuke Hiramotoさん|ピスト専科BROTURES原宿の店主だけに自転車からスクーター、オフロードバイク、ヴィンテージH-D、さらにはヴィンテージアメリカンカーまで、ホイールの付く乗り物は幅広いこだわり持つ平本氏。Vespaは交通量が多い東京での街乗りを前提に、当初から2スト×ハンドチェンジ、ディスクブレーキ 標準装備のPX200FLに焦点を定めていたという。

PX200 FL2のオリジナルのシルエットを崩さずに、Vespaのダートレースや’50sのカスタムカーのイメージをミックスしたアフターパーツとペイント/ピンストライプによってドレスアップされた1台。

整備、カスタム、ペイントは東京・中野のONE PER FOURが担当。この車両の他にET3のカスタムも所有するが、サイズ感のバランスやストレスのないタフさを考慮してPXが街乗りメインのVespaとして活躍しているのだとか。

「スクーターというとセカンドバイクと思われがちですが、Vespaはカスタムの受け皿が広く、自分の中ではH-Dのチョッパーをいじるのと近い感覚です。都会の下道をストレスなく軽快に走れて自由にカスタムも楽しめる貴重な存在ですね」

都会で様々なバイクを乗りこなす平本氏らしいセンスが投影されたスクーターだ。

スピードメーターはSIP製。外装は全体的にブルーグレーのペイントとKEN THE FLAT TOPによるピンストライプでドレスアップ。適度に描かれたピンストライプが、アメリカのカスタムカルチャーの匂いを漂わせる。

テールライトやヘッドライト、ウインカーにはマッドガードを装備。ダートレースを走るVespaがイメージソース。

SIPキャリパー、YSSサスペンションで足周りをアップデート。ホワイトウォールのタイヤは’50sカーのデザインを意識したパーツチョイスなのだとか。

フロアはラバーを外してアルミのフロアボードを装着。

(出典/「CLUTCH2023年11月号 Vol.93」)

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