巨匠が描く龍。「KEONI OF HAWAII」渾身の1枚。

アロハシャツの芸術性を追求するレーベル、KEONI OF HAWAIIから渾身の1枚をお届け。グラフィックの題材となったのは、和柄を代表し、古くから崇められてきた「龍」。いにしえから伝わるその「龍」を描いたのは染織物を専門に図案家として半世紀以上ものキャリアを持つアーティスト、後藤清氏だ。

アロハシャツにひとつの物語を描き上げる。

図案家・後藤清( ごとうきよし)さん|1940年、栃木県佐野 市生まれ。図案家の小和田倉司氏に師事し、服飾図案家として数々の賞を受賞。1983年に後藤DESIGN として独立し、いまも現役 で描き続けている

アートを着ると言っても過言ではないアロハシャツ。モチーフの繊細な描写や美しい色合いは描き手の感性に左右され、実際にシャツとして仕上がった際の象も大きく異なるもの。レーヨン生地をキャンバスに、アロハシャツをアーティストの「作品」として展開するKEONI OF HAWAII。

今季、手掛けたのは、染織物を専門に描き続けてきた図案家の後藤清氏。17歳で絵の道を志して以来、手描きを貫き通してきたこの道の巨匠だ。数年前、77歳の節目に図案家としての活動を一旦終了するも、彼の才能に惚れ込む人たちのために再度筆を執る。

「わたしらは絶滅危惧種。いつ引退したっておかしくない。もう充分に描いてきました。一度引退宣言をしたものの、図案家は60年以上も続けてきた人生そのものですから、完全に筆を置くことはできなかった。そんななか舞い込んだのが、この龍のアロハシャツ」

現役時代と変わらない力強さ、そして引退を経て活き活きとした自由さを持つ龍が完成した。

「どの作品にも共通しますが、絵にひとつの物語を作り、それを描き上げていくんです。ただ区切りをつけるだけで、終わりはなく続く。そこに完成という概念は存在しないのかもしれませんね」

図案家に弟子入りした青年時代。その修行は毎日のように絵具を作ることから始まったという。金などの特殊な色をはじめ、現在も絵具は独自の配合で制作。色味だけでなく濃度や粘度にまでこだわり着色していく

後藤氏が「1950年代に龍のアロハシャツを描いていたら」と想定。|KEONI OF HAWAII “龍” by 図案家 後藤清

贅沢にもアロハシャツのためだけのデザインとして、図案家・後藤氏によって描き下ろされた龍のアロハシャツ。半世紀以上にも渡り、筆を握り続けてきた彼の経験値と感性を活かして欲しいという願いから、あえてイメージや構図など、すべてお任せしたという。¥42,900_

KEONI OF HAWAIIのタグとともに「染織図案 後藤」の特別なネームがつけられる。ボタンは和柄に合うバンブーボタンを採用。生地には清涼感のあるレーヨン壁縮緬。

専用の化粧箱に収納される。

【DATA】
SUN SURF(TOYO ENTERPRISE)
Tel.03-3632-2321
https://www.sunsurf.jp

※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2023年8月号 Vol.92」)

この記事を書いた人
CLUTCH Magazine 編集部
この記事を書いた人

CLUTCH Magazine 編集部

世界基準のカルチャーマガジン

日本と世界の架け橋として、国外での販路ももつスタイルカルチャーマガジン。本当に価値のあるモノ、海外記事を世界中から集めた、世界基準の魅力的コンテンツをお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

アメリカンヴィンテージやヨーロッパのアンティーク品や建築物からインスパイアされた「ホリゾンブルー」のジュエリー

  • 2025.12.28

宝飾品と呼ぶべき繊細で美しいジュエリーを世に送り出し、国内外で人気を集めるHorizon Blue Jewelry。アメリカンヴィンテージだけでなく、ヨーロッパのアンティーク品や建築物など様々なものからインスパイアされた逸品は、大量生産できないため入手機会の少ない希少な存在だが、ここでは今後発売する...

こんなコスパのライダース、見たことある? 「中田商店」のオリジナルブランドのライダースを侮るなかれ!

  • 2025.12.29

東京・上野にある老舗ショップ、中田商店。そのオリジナルブランドが「モーガン・メンフィスベル」だ。中田商店というと、ミリタリーのイメージが強いが、モーガン・メンフィスベルでは、ミリタリーをはじめ、様々なレザーウエアを展開している。もちろん、ライダースのラインナップも豊富。今回は珠玉のライダースを紹介す...

【KEATON CHASE U.S.A.×2nd別注】大人のための、ちょうどいいシャンブレーシャツ登場!

  • 2026.01.25

ライトオンスのシャンブレーを使用した、米国のシャツファクトリー「キートンチェイスUSA」の定番プルオーバーシャツ。カジュアルな要素を備えながらシャツ本来のきちんと感も残したこのアイテムを、2nd仕様に別注。胸ポケットの作りや前立てのボタンの数などを微調整し、すっきりと大人な印象にまとまっている。 >...

「ORGUEIL」が提案する、凛冬を彩る大人のガーメンツ。

  • 2025.12.26

凛とした寒さが日に日に増し、コーディネートが重くなりがちな季節。クラシックなデザインと丁寧な作り込みのORGUEILのクロージングが、いつものスタイルを格上げしてくれる。さりげなく上質で存在感のある一着が、冬の日々を彩ってくれるはずだ。 Aniline Steer Oil A-1 Jacket 19...

Pick Up おすすめ記事

日本屈指のインディアンジュエリーブランドが放つ、美しき馬蹄のシルバージュエリー。

  • 2025.12.24

日本屈指のインディアンジュエリーブランド・ファーストアローズがこの冬新たにリリースした「馬蹄」を象った「ホースシュー」シリーズ。奇しくも2026年は午(うま)年。ファッション面だけでなく、来年こそは飛躍を願う人にとって最高の開運アイテムとなるはずだ。 新作「ホースシュー」シリーズを一挙紹介! 1. ...

映画で観た欧米のクラシックな世界観をモダンに昇華。“好き”が詰まった空間で暮らす!

  • 2025.12.30

衣食住は、私たちが生活するうえで必要不可欠な要素である。なかでも日々の生活と最も密接に結びつく住居には、ひと際こだわりたいもの。自分のお気に入りの空間を作るための選択肢のひとつに、リノベーションがある。 “三人四脚”で作り上げた理想の居住空間 兵庫県芦屋市。豊かな自然と落ち着きのある街並みから関西で...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

ヘビーデューティど真ん中! レトロなデイパックに注目。

  • 2026.01.26

1977年に発売された『ヘビーデューティの本』という名著をご存知だろうか。当時数々の雑誌で、イラスト・ルポ(自ら現地に赴いて取材した内容をイラストを用いながら報告すること)を描いていた小林泰彦さんが手掛けた1冊で、いまだファッション好きにとってのバイブルとなっている。ヘビーデューティとは、「耐久性が...

「ORGUEIL」が提案する、凛冬を彩る大人のガーメンツ。

  • 2025.12.26

凛とした寒さが日に日に増し、コーディネートが重くなりがちな季節。クラシックなデザインと丁寧な作り込みのORGUEILのクロージングが、いつものスタイルを格上げしてくれる。さりげなく上質で存在感のある一着が、冬の日々を彩ってくれるはずだ。 Aniline Steer Oil A-1 Jacket 19...