巨匠が描く龍。「KEONI OF HAWAII」渾身の1枚。

  • 2023.08.02

アロハシャツの芸術性を追求するレーベル、KEONI OF HAWAIIから渾身の1枚をお届け。グラフィックの題材となったのは、和柄を代表し、古くから崇められてきた「龍」。いにしえから伝わるその「龍」を描いたのは染織物を専門に図案家として半世紀以上ものキャリアを持つアーティスト、後藤清氏だ。

アロハシャツにひとつの物語を描き上げる。

図案家・後藤清( ごとうきよし)さん|1940年、栃木県佐野 市生まれ。図案家の小和田倉司氏に師事し、服飾図案家として数々の賞を受賞。1983年に後藤DESIGN として独立し、いまも現役 で描き続けている

アートを着ると言っても過言ではないアロハシャツ。モチーフの繊細な描写や美しい色合いは描き手の感性に左右され、実際にシャツとして仕上がった際の象も大きく異なるもの。レーヨン生地をキャンバスに、アロハシャツをアーティストの「作品」として展開するKEONI OF HAWAII。

今季、手掛けたのは、染織物を専門に描き続けてきた図案家の後藤清氏。17歳で絵の道を志して以来、手描きを貫き通してきたこの道の巨匠だ。数年前、77歳の節目に図案家としての活動を一旦終了するも、彼の才能に惚れ込む人たちのために再度筆を執る。

「わたしらは絶滅危惧種。いつ引退したっておかしくない。もう充分に描いてきました。一度引退宣言をしたものの、図案家は60年以上も続けてきた人生そのものですから、完全に筆を置くことはできなかった。そんななか舞い込んだのが、この龍のアロハシャツ」

現役時代と変わらない力強さ、そして引退を経て活き活きとした自由さを持つ龍が完成した。

「どの作品にも共通しますが、絵にひとつの物語を作り、それを描き上げていくんです。ただ区切りをつけるだけで、終わりはなく続く。そこに完成という概念は存在しないのかもしれませんね」

図案家に弟子入りした青年時代。その修行は毎日のように絵具を作ることから始まったという。金などの特殊な色をはじめ、現在も絵具は独自の配合で制作。色味だけでなく濃度や粘度にまでこだわり着色していく

後藤氏が「1950年代に龍のアロハシャツを描いていたら」と想定。|KEONI OF HAWAII “龍” by 図案家 後藤清

贅沢にもアロハシャツのためだけのデザインとして、図案家・後藤氏によって描き下ろされた龍のアロハシャツ。半世紀以上にも渡り、筆を握り続けてきた彼の経験値と感性を活かして欲しいという願いから、あえてイメージや構図など、すべてお任せしたという。¥42,900_

KEONI OF HAWAIIのタグとともに「染織図案 後藤」の特別なネームがつけられる。ボタンは和柄に合うバンブーボタンを採用。生地には清涼感のあるレーヨン壁縮緬。

専用の化粧箱に収納される。

【DATA】
SUN SURF(TOYO ENTERPRISE)
Tel.03-3632-2321
https://www.sunsurf.jp

※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2023年8月号 Vol.92」)

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