タイムレスな服を作り続ける「POST O’ALLS」の美学。

ヴィンテージのワークウエア、ミリタリーウエアから着想を得てオーセンティックなディテールや縫製仕様を新旧さまざまな素材を自在に操り、独自の世界観を生み出してきたPOST O’ALLS。デザイナーである大淵毅氏が手掛ける服に対する理念は、創業30年を経ても変わらない。その理念とは? 現在の服作りに影響を与えたプロダクツとともに話を聞いた。

「POST O’ALLS」Designer・大淵毅さん

1993年に自身のブランドとなるPOST O’ALLSをアメリカにて創業。30年の節目を迎えるにあたり、昨年、東京・中目黒に直営店を移転オープン。創業時から作り続けているシャツやジャケットはブランドの顔でもある。

創業から30年間作り続けているものは同じ。

1993年にアメリカ・ニューヨークにて創業し、今年で30年の節目を迎えるPOST O’ALLS。

「2023FWでは、1993年に作った全てのモデルを生地や素材を変えて復刻しています。そう考えると昔から好きなものは変わらないということなんでしょうね。シャツにしてもカバーオールにしても、これまでに100型以上は作ってきましたので、今でもサンプリングするものは多いです」

学生の頃、デッドストックの生地を使用して初めて自分で作ったプルオーバーシャツとブランド創業時に作ったシャツ、そして今季のシャツ

ワークウエアやミリタリーウエアを軸にタイムレスなウエアを展開し続けているPOST O’ALLS。デザイナーである大淵氏は、当時から1940年代以前のワークウエアに見られる意匠を凝らした作りに感銘を受け、独自に掘り下げてきた。2018年に拠点をニューヨークから東京へと移し、物理的に環境が変わったものの、彼がデザインする服の普遍性は健在だ。

ヴィンテージのインディゴ生地のチャイナシャツ。ボタン部分を含めて、ハンドメイドで作られたシャツは、現在のプロダクツにも活きている

「創業から30年を経て変わったことといえば、周りの環境だと思います。当時ヴィンテージのワークウエアは、有名ブランドのもの以外は誰の関心事でもありませんでした。今は情報も増え、ヴィンテージ・ワークウエアに関しての知識も浸透して、理解しているユーザーがたくさんいる。そういった意味で、環境が大きく変わったと感じています。自分の好きなものは基本的には当時とほとんど変わっていないのですが、そのように変わった環境の中でも着たいと思える服を作り続けています」

服作りのおける強い信念がレジェンドたる所以だと確信できた。

1930年代に作られた無名のカバーオールが、大淵氏が最初に感銘を受けたプロダクツ。生地やディテールなど、インスパイアの源となっている

時を経ても変わらない魅力を放つ、POST O’ALLSのアイテム。

ノーカラーのカバーオールはフロントポケットがアシンメトリーなデザインとゆったりとしたシルエットが特徴の新作。¥44,000_

ヴィンテージのアーミー/ネイビーパンツをモチーフにイージーパンツ仕様に仕上げている。WW I仕様のバック1ポケット。¥30,800_

ドレスシャツの縫製仕様で仕上げたクラシックなワークシャツ。織りで表現された絣を思わせる生地は、オーセンティックかつモダンな印象に映る。¥28,600_

細かなドットプリントが施された生地を使用したノーカラーのチャイナシャツ。手縫いのボタンは本場中国で仕上げている。¥39,600_

【DATA】
POST O’ALLS
東京都目黒区上目黒1-5-10 中目黒マンション105
Tel.03-6303-2160
営業/12:00~19:00
https://postoveralls.com

※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2023年4月号 Vol.90」)

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