Stevenson Overall Co.デザイナーの多賀谷さんが選ぶ、俺視点の古着やアンティークたち。Vol.02

時代を経ても風化せずに現代まで生き残った古着やアンティークたちは、現代のプロダクツでは味わうことができない風合いだけでなく、まだ技術が未熟だった時代のクラフト感やアナログな時代ならではの良さがある。

いわゆる古着やアンティークも愛好家の間では価値基準がある程度あるものの、そんな一般的で王道ともいえるチョイスでは選ばないのが独自のものさしを持っているデザイナー。世の中の価値基準よりも自分目線のものさしを大事にしているスティーブンソンオーバーオールのデザイナーである多賀谷さんの古着やアンティークの選び方は、その独特な審美眼も含めて参考になる。

多賀谷強守さん|機能服として生まれたヴィンテージのワークウエアやミリタリーウエアに、もしデザイナーが存在していたらという世界観をプロダクツに落とし込むStevenson Overall Co.のデザイナー。独特なセンスと縫製仕様にまでこだわりを持ったアイテムたちは、日本のみならず世界でも高い評価を受けている。http://www.soc-la.com

ストーリーを感じるアイテムには魅力がある。

ACME Western Boots

ブーツのなかでもウエスタンブーツは昔から好きなアイテムのひとつだけれど、そのなかでもACMEのウエスタンブーツが持つ美しいフォルムは銘品だと思っている。ウエスタンブーツというとブラウンや、2トーン、それにロデオの衣装のような派手なモノもよくあるけれど、個人的には装飾がシンプルなブラックが好み。これが探すと意外と無い。

Tiffany&Co./Bulova Wrist Watch

いわゆるBulovaの手巻きアンティークウォッチであれば手を出さなかった。これがTiffany & Co.とのダブルネームにして、フリーメイソンのロゴが入っていたところが惹かれた理由。もともとはベルトも無い状態で、ロサンジェルスで見つけたモノで、日本でブラックのリザードベルトを取り付けている。コアな人には非常におもしろいモデルかと。

Antique Gold Ring

アクセサリーはあまりたくさん身につける性格ではないけど、その日のコーディネイトに合わせて気分でいろいろと変えたい派。これは年代こそ不明だけど、シンプルながらバランスの良いデザインに惹かれた。じつは元々は女性用のリングのようで、中央の宝石は鑑定書付きのグリーンスピネル。デザインが気に入れば女性用でも男性用でも私は気にしない。

Vintage French Hunting Jacket

破れたり、ほつれたりした部分を元の持ち主がリペアしたヴィンテージのハンティングジャケット。フランスのかつてのワークウエアは誰もが直しながら大切に使っていた歴史がある。雑な継ぎ接ぎやふぞろいなボタンなど、説明不要のオーラと当時の持ち主のストーリーを感じるだけで、これは手に入れたくなるアイテムかと。

Vintage Hunting Jacket

年代はそれほど古くないハンティングジャケットだが、何を思ったか後染めでブラックになっている。しかもそれだけでなく、ボタンまでブラックに変更されている。元の持ち主が意図的にカスタムしたことは明らか。理由はわからないけれど。こういう一点物に近いアイテムが発掘できるのが古着との出会いのおもしろさだと思っている。

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

トラッドの相棒にドゥニームのジーンズを! ウエアハウスが1988年のクラボウデニムを再現

  • 2026.09.17

1980〜90年代に日本のセルビッジジーンズの先駆けとして一世を風靡したデニムブランド「ドゥニーム」。同ブランドの創業当時のレシピをもとに、再始動を手掛けたのが「ウエアハウス」だ。彼らの徹底的な研究・解析によって生み出された至極の1本は、まさにオーセンティックそのもの。そして、本当の意味での“良い色...

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...

イタリア・パルマで誕生。世界屈指のベルト「Anderson’s」、その生まれる場所へ

  • 2026.09.17

1966年、イタリア北部に位置する美食の街・パルマで創業したベルトメーカー「アンダーソンズ」。装いを完成させる“名脇役的存在”のベルトをメインとする稀有な存在にして、世界的な評価を獲得する某ブランドのプロダクトはどのように生まれるのか。その魂が宿る自社工場に足を運んだ。 イタリア・パルマの地に宿る6...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

Pick Up おすすめ記事

Why Banana Republic? 2nd編集部イチ押し「バナナ・リパブリック」アイテムと、ブランドの魅力を徹底解説

  • 2026.09.16

1978年にアメリカ・カリフォルニア州で創業したバナナ・リパブリック。クラシックとモダンが共存する唯一無二のスタイルや歴史を紐解くことで、我々が彼らのプロダクトを手に取るべき“理由”が見えてくる。(記事をご覧いただいた方への特典を最後に紹介しています) [caption id="attachment...

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...

70を超えるレザーブランドが集う! 「Leathers Day TOKYO 2026」が五反田TOCビルで9月26・27日開催!

  • 2026.08.30

雑誌『Lightning』と兄弟誌『2nd』『CLUTCH Magazine』の3誌による、レザー好きのための大規模イベント。4度目を迎える今年は、初の東京会場での開催が決定! 普段なかなか手に取って実物を見ることができないブランドや、このイベントでしか手に入らないアイテムが揃う特別な2日間。さらに...

トラッドの相棒にドゥニームのジーンズを! ウエアハウスが1988年のクラボウデニムを再現

  • 2026.09.17

1980〜90年代に日本のセルビッジジーンズの先駆けとして一世を風靡したデニムブランド「ドゥニーム」。同ブランドの創業当時のレシピをもとに、再始動を手掛けたのが「ウエアハウス」だ。彼らの徹底的な研究・解析によって生み出された至極の1本は、まさにオーセンティックそのもの。そして、本当の意味での“良い色...

毎日に、最良の定番。B.V.D.の「GOLD」は昔ながらの良さと、いま欲しいバランスを兼ね備えたTシャツ

  • 2026.09.16

長く愛されてきた定番には、変わらない理由がある。B.V.D.の「GOLD」もそのひとつ。肌着として培ってきた心地よさをそのままに、今の気分で一枚でも着られるリラックスフィットが加わった。昔ながらの良さと、いま欲しいバランス。その両方を備えた、新しい定番のかたちを見ていこう。 変わらない着心地にゆとり...