旧きよき時代の雰囲気に大の音楽好きオーナーの私物ギターなど現代的な感性がなじむ。
千葉駅から少し離れた閑静な住宅街に突如現れるDICE BARBERS CLUB。ニューヨークの伝統的なバーバーをイメージしたという店内は、サブウェイタイルとウッドを基調とした落ち着いた雰囲気で、味のあるヴィンテージのバーバーチェアが4脚並ぶ。
この店舗を運営するオーナーの米本浩規氏は、理容室と美容室でキャリアを積み、2016年に独立。バーバーらしいクラシックなフェードカットはもちろんのこと、美容室でのキャリアを活かしてロングヘアにも対応できる幅の広さが魅力。
店内には、アールデコ調に仕上げた木製の什器やクラシックなインダストリアルファニチャーだけでなく、大の音楽好きである米本氏の私物であるギターやUKのモーターサイクルジャケット、ネイティブアメリカンの民芸品、ロウブローアートなどが飾られており、旧きよき時代の雰囲気に、現代的な感性を絶妙にブレンドすることで、なんとも個性的な空間に仕上がっている。
基本的に予約制なので、営業時間中でも混雑することがなく、落ち着いた空間でリラックスしながら髪を切れるのが魅力。もちろん理容室の登録なので、シェービングまで施術してくれるのも嬉しいところ。フェードカットでも骨格や髪質に合わせて、最適な仕上げを行ってくれるのも実に頼もしい。
ニューヨークの伝統的なバーバーを意識した重厚さとアンティーク品が独特なミックス感で混ざり合う。
店内には余裕を持って、4脚のバーバーチェアが並ぶ。すべてTAKARA BELMONTのヴィンテージ。サブウェイタイルとアールデコ調に仕上げたオリジナルの木製の什器がマッチする。
店内のバーバーチェアは、TAKARA BELMONT社のヴィンテージチェアを使っているのがこだわり。旧いものだが、しっかりと手が入ったものなので、不便なく使えるそうだ。
このインダストリアルスタイルのランプは、上部にも穴が空いた現行品。夜になると上部から漏れた光が天井を照らす。
こちらは待合スペース。デコラティブな脚が際立つアンティークのテーブルの上には、真鍮製のインダストリアルランプや、NEIGHBORHOODとPeanuts&Coのお香立てがある。
待合スペースの机の上には、知人のタトゥーアーティスト ウエストン氏に描いてもらったというアートワークが。真鍮製のフレームにすることでより重厚感ある仕上がりになっている。
各部にさり気ない装飾が施されたウッド製のシェルフには、米本氏が買い集めてきたアンティークの小物からROLEXまでディスプレイ。氏の趣味が伝わってくる。
まるでアンティークのような雰囲気のレジカウンターは、なんと現行品。重厚な質感とデザインのタイプを探すのに苦労したそうだ。
クラシックな雰囲気のウォールクロックも内装にマッチしている。ガラス部分に入ったペイントがなんともセンスが良い。奥に見えるレンガの壁もこだわりのひとつである。
よく見るとGibson SGの下にはチマヨのブランケットがアクセントに使われている。他にもヨーロッパの装飾的なガラスなど、独特なミックス感も見事である。
店内の一角にはヴィンテージのタイプライターが置かれ世界観を盛り上げる。後ろにはファッション誌『CLUTCH Magazine』の1ページが額装されており、何とも嬉しい限りだ。
【DATA】
千葉県千葉市中央区神明町11-8
TEL043-301-6989(完全予約制)
休み/火曜
http://dicebarbersclub.com/
※写真は取材当時のものです。現在とは異なる場合があります。
(出典/「バーバーインテリア」)
Photo by CLUTCH Magazine 編集部 Text by Shuhei Sato 佐藤周平
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