バーバー人気の火付け役! LAにも進出する「ミスターブラーズカットクラブ」|東京・原宿

現在のバーバームーブメントの火付け役として国内外に6店舗を構え、人気を加速させる「MR.BROTHERS CUT CLUB」。オリジナリティを感じさせる装飾のほとんどはスッタフ自身がDIYで手がけたもの。スタッフのセンスが反映された空間は雑多なようでいてダイレクトな魅力として伝わるものがあるのだ。

国内外に6店舗を構える「MR.BROTHERS CUT CLUB」の原点となる原宿本店。

エントランスがある面が全てウィンドーになっているため、日中は店内全体に光が差す心地良い空間。春秋冬はウィンドーを閉め切っているが夏は全てオープンにして、より開放的な雰囲気になる

20152月にオープンして以来、現在のバーバームーブメントの火付け役としてストリートの若者やミュージシャン、原宿に通うクリエイターを中心に、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで人気を加速させるMR.BROTHERS CUT CLUB。今や原宿に2店と中目黒、関西では大阪にも2つのショップを構え、さらにはLA進出と拠点を拡大し続けているが、この原宿店がMR.BROTHERSの原点と言える場所である。

壁に写真やアートワークが散りばめられたオリジナリティを強く感じる内装だが、大きな什器はほとんどなく、装飾のほとんどはスタッフ自身がDIYで手がけたもの。

内装をほぼDIYで作っていたオープン直前の内観の写真が店内に飾られている。インテリアは必要に応じて変化しているが、まさに原点となる1枚だ

オリジナルメンバーが試行錯誤しながら作った空間にメンバーを増やしながら、所属するスタイリストたちのセンスを最優先にアレンジを加えていった。

「イメージはざっくりと言えば、アメリカ西海岸の旧いバーバーですが、特定の時代やバーバーがあるわけではなく、とりあえず自分たちが好きな物を集めていたので、当初バラバラになりすぎたインテリアを徐々に引き算して今に至っています。といってもまだ時代感も国も全然統一されていませんが、全て自分たちに所縁のあるものや好きな物を選んでいるので、この雑多な雰囲気もウチなりの味になっているのかと」

BROSHポマードのポスターはレトロなデザインだが、モデルは全て知人を起用している。自分たちに所縁のある人間やカルチャーで作り上げるのがブラザーズのスタイルだ
道具はスタイリストがそれぞれ自分のこだわりで選ぶが、シザーは全員がMIZUTANI SC ISSORSのモデルを使用。水を入れたJACK DANIEL’Sのボトルも遊び心が効いている

スタッフのセンスで選ばれた新しいものと旧い物がラフに入り混じったインテリア。

カット席は全部で6席、奥の4席の鏡が繋がったオープンな作りが特徴。大きな什器がないため、壁のスペースを写真やアートワークなど自分たちにゆかりのあるもので飾っている。

ユーザーに触れるものは新しい物を使うという信条からシャンプー台のチェアは現行品を採用。広々とした雰囲気を意識し、カット席との間に仕切りを作らず小上がりにしている。

床は数年前にリニューアルしたもので、2種類のウッドをブロックチェック柄に敷き詰め、中央のみドイツ製のヴィンテージタイルを使用。

スタイリストが共同で使用し、スタイリング剤などを置くツールカートはヴィンテージを使用。ツイストしたスチールのやれた質感がレトロな雰囲気を生み出している。

壁には写真やアートワークが飾られる。自分たちの写真か親交の深いアーティストによるもので、スタイリストたちが持つカルチャーを表現している。

壁に直接描かれたグラフィックやレタリングは代表の西森友弥氏と同郷の友人であるRUM ART WORKSが手がけたもの。様々なアートワークも同店のオリジナリティを物語る。

カウンターは、8年前のオープン時から使い続けているヴィンテージのショーウィンドー。北海道のアパッシュと共同でリリースするBROSHのポマードやシャンプーが並ぶ。

年式などの詳細は不明だが、レジもオープン時から継続して使い続けているヴィンテージ。新しいものと旧い物がラフに入り混じったインテリアも原宿店らしいディテールだ。

手書きの看板やショップのロゴも全てRUM ART WORKSが担当。どちらもオープン当初から使用し続けているもので、外の立て看板は8年の使用でかなり年季が入っている様子。

入り口には昨年JACK DANIEL’Sと行ったイベント用に製作した棚を配置し、様々なアルコールが並べられている。売り物ではないが、ユーザーが自由に飲んでいいものなのだとか。

ショップの外にはベンチと灰皿が置かれた喫煙スペースを用意。床はメキシコとモロッコのタイルをミックスして、DIYで砕いて敷き詰めたオリジナルのデザイン。チップした部分もあり、やれてきているが、それもまた味となっている。

DATA
東京都渋谷区神宮前2-31-8 1F
TEL03-6721-1774
営業/11:0022:00(月~土)、11:0020:00(日)
休み/火曜
http://mr-brothers-cutclub.com

※写真は取材当時のものです。現在とは異なる場合があります。

(出典/「バーバーインテリア」)

この記事を書いた人
CLUTCH Magazine 編集部
この記事を書いた人

CLUTCH Magazine 編集部

世界基準のカルチャーマガジン

日本と世界の架け橋として、国外での販路ももつスタイルカルチャーマガジン。本当に価値のあるモノ、海外記事を世界中から集めた、世界基準の魅力的コンテンツをお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

Pick Up おすすめ記事

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...