ファン待望、2年ぶりの新作モデル。
「常にいくつかの構想を同時進行で進めているんですが、このブーツは約2年振りの新作になりました。シーズンごとの企画をしないので、納得の行くモノができて初めてリリースになるので、いつも不定期になってしまうんですよね。
今回は、前回がジョッパーブーツだったので、次はレースアップをやろうとは思ってました。さらに欧州由来のブーツをやれば、次はアメリカ由来にしようと、比較的交互に提案できたらいいなという思いでこのモデルになりました。
木型はGraham Bootsと同様ですが、パターンを試行錯誤することで、甲の部分の足当たりが良いだけでなく、ホーススウェードでもしなやかな素材になるので、馴染みやすいモデルになっています」
CONRAD BOOTS
1904年から1917年に製造されていたとされるマーチングシューズ(行進用に履くシューズ)に見られるパターンカットを踏襲し、シャフト丈はさらに旧い時代のマーチングシューズをイメージして長めに設定。素材は国産のワックス加工したホーススウェードを採用し、同ブランドのGrahamBootsと同様の木型になっている。CLINCHならではのハンドソーンウェルテッドによる踏まず部分が深くえぐれた流麗なフォルムは健在。¥176,000_
つま先はキャップトゥを採用。ワックス加工されたスウェードは履くと毛羽立つ部分と、毛足が寝る部分のコントラストが経年変化として表れてくる。
内羽根と外羽根を掛け合わせたようなアッパーのデザインはクラシカルなイメージにひと役買っている部分。羽根の前部分が特徴的なデザインになる。
アッパーからヒールまでぐるりと回り込むパターンは、ヒールの内側で合わせる。古くは縫い割りが採用されるが、メンテ性を考慮し、重ねて縫製される。
見た目以上にしなやかなホーススウェードということもあり、ライニングにはアッパーにも使えるカウハイドをチョイスしてバランスを取っている。
BRASSが実名復刻するO’sullivanのオリジナルソールに新たに加わったフルソールを採用する。クラシカルなソールパターンはまるでヴィンテージ。
【DATA】
Brass Shoe Co.
Tel.03-6413-1290
http://www.brass-tokyo.co.jp
※情報は取材当時のものです。
(出典/「CLUTCH2023年2月号 Vol.89」)
Photo by Masahiro Nagata 永田雅裕 Text by CLUTCH Magazine 編集部
関連する記事
-
- 2024.11.16
キズもデザインに。革に対する「新たな気づき」を教えてくれるクリンチの新プロジェクト。
-
- 2024.11.06
PALLADIUM(パラディウム)からJOTT(ジョット)とコラボしたブーツが登場。
-
- 2024.10.30
日本有数のフィニッシャー、レーデルオガワ謹製のコードバンブーツがヤバイ。