機能美という家具選び。vol.27「GRAS Lamp No.205」

とかくファニチャーといえば、デザイナーやそのデザインセンスによって名作と呼ばれることがあるが、そんなファニチャーの歴史の裏側には、その対極にある機能美あふれるファニチャーも存在する。見た目こそ派手ではないが、そんな質実剛健なヴィンテージファニチャーにスポットを当ててみる。

引き算の発想から生まれた、機能美を感じさせるランプ。

基本部分にネジや溶接を使用しない作りはインダストリアルファニチャーらしい質実剛健な精神を感じることができる。これは一般的なB22電球に対応し、コードやコンセントも交換済みとなっている。¥220,000_

デザインと聞くと、とかく「足し算」をすることだと思われがちだが、使用環境や用途だけを考えてデザインされるアイテムには「引き算」の要素がデザインの根幹にある。過酷な環境でも使える耐久性や使い勝手だけを考えた素材や機構は、いっさいの無駄を省いた外観になり、それが逆に機能美へと繋がっている。そしてその耐久性の高さのおかげで、アンティークながら現代でもその機能が失われることなく存在しているのがインダストリアル系アイテムに愛好家が生まれた理由のひとつだといえる。フランスの建築家であるル・コルビジェもそのひとり。彼も愛用していたことで有名なGRASの照明は、堅牢かつシンプルなスタイルで、時代を超越した美しさがある。

【DATA】
JOGLAR
神奈川県藤沢市鵠沼神明5-6-5
TEL0466-66-6996
営業/13:00~17:00

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「CLUTCH2022年8月号 Vol.86」)

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