【業界人の愛用品】’70sカルチャーを感じる自由なワードローブ。|福禄壽/奥山武さん

本誌が注目する業界人の愛用品をリサーチ。その理由とともに紹介する。また、同時に最近ハマっているものも教えてもらった。

高級品に興味は毛頭なく粗野で無骨なものがいい。

1979年生まれ。三重県出身。19歳より靴の修理工場で働き、2002年に独立し、福禄壽を本格的にスタート。そして10年の準備期間を経て、2019年にKEY STONEを始動した

日本を代表するワークブーツ専門のカスタム&リペアショップである福禄壽。オーナーの奥山氏は、確固たるスタイルを持つバイカーでもあり、その仕事へ対する真摯な姿勢は、多方面から評価されている。そんな奥山氏のワードローブは気持ちがいいくらい明快だ。

「自分のワードローブは、アメリカらしいタフで粗野なもの。そんなアイテムに惹かれます。ヴィンテージは好きですが、人気が過熱して高額になったものを買うのは自分のポリシーに反しますね(笑)。高くてかっこいいものは当たり前。安くてかっこいいものって古着の本質だし、そんなものに惹かれます。あとはなんと言ってもグレイトフル・デッド。彼らのファッションや音楽はもちろん、その姿勢や哲学にも感銘を受けました。彼らはひとつのジャンルに特化した不器用な人間たちが集まり、互いの苦手な部分をフォローして最高のもの作りをしていくんです。そのスタンスは、自身の憧れでもあり、福禄壽の理想です」

「福禄壽」奥山武さんの愛用品。

1.SPECIAL/STONE FREE

背面にジミ・ヘンドリックスのアートワークが入ったジャケット。70sテイストたっぷりだが、実は90s。「これは投げ売りされていたものを友人が買ってきてくれたんです。自分にとっては宝物です」

2.BAG/UNKNOWN

手放せないバッグとして挙げたのは、愛車に取り付ける予定のカービングサドルバッグ。「A-DAYで見つけたサドルバッグは、’70sのチョッパーに付いていたもの。詳細はわかりませんが、佇まいに惚れた」

3.CAP&EYEWEAR/Unknown,TARTOPTICAL

メガネは、ニューヨークにあったアイウエアブランドのマニアックなモデルであるカウンドダウン。キャップはCOLONYというハーレーなどに使われているネジメーカーのアドバタイジング。「アイウエアはebayで購入しました。キャップは形が気に入っていて、仕事柄不可欠です」

4.JACKET/1960sVIETNAM JACKET

ベトナム戦争時のスーベニアジャケットであるベトジャンは、複数枚を所有している。「福だけの刺繍はスタンダードなのですが、この福禄寿までしっかりと入るものはほとんど見たことがありませんね」

5.WATCH/BULOVA

米軍に支給されていたBULOVA製のミリタリーウォッチ。「’70年代にバイク乗りの間で、この時計のストラップをカスタムして着用するのが流行。ドロップアウトする退役軍人も多かったのでしょう(笑)」

最近買ったもの、ハマっているもの

憧れの存在であるグレイトフル・デッドの3枚組CDライブアルバム『Dave’s Picks Volume1』とレコード。1977年のライブツアーを収録したもので、プレミア化している。

(出典/「CLUTCH2022年8月号 Vol.86」)

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