【インナー偏愛談議】見えないところにこそ、こだわろう。

毎日身につけるインナーだからこそ、そのこだわりは快適さに直結する。気づけば2時間以上、話題は靴下からタンクトップにシャツ、パンツまで。インナーを愛してやまない3人による、偏愛トークが始まった。

スタイリスト・吉村祥吾さん|自分でサンプルまで作ったこともあるほどの靴下好き。気に入ったインナーは、1週間分の7枚買いがマイルールという徹底派
「ユナイトナイン」プレス・大桃祥弘さん|登山やランニングを普段から楽しむアウトドア派。メリノウールに絶大な信頼を寄せる、筋金入りのメリノウール信者(吉村調べ)
2nd編集部・ナマタメ|年がら年中、汗をかき続けている汗っかき編集者。汗で冷えたインナーでお腹を壊すことも多いため、自分に合ったインナー模索中

インナー好きが語るリアルなインナー事情

A.「ダーンタフ」のウールナイロンの混紡。4620円(エイアンドエフTEL03-3209-7575)B.「ロスコ」が米軍に納入しているアメリカ工場で作るソックス。1300円(中田商店TEL03-3832-8577)C.肉厚メリノ混。2足セット。7700円(エル・エル・ビーンカスタマーサービスセンターTEL0422‒79‒9131)D.比較的珍しい左右のある「ファルケ」の靴下。4730円(ビショップTEL03-5775-3266)E.大人のルーズソックス。WEB限定商品。(タビオTEL0120-315-924)F.「レイルロードソックス」アメリカ製。6足入り。3300円(ユーソニアングッズストアTEL03-5410-1776)G.適度な厚みとリブの締め付け具合。3足入り。1870円(ヘルスニット・ブランズTEL03-3833-1641)

ナマタメ お忙しいところありがとうございます。

吉村祥吾(以下、吉村) いえいえ。「パンツの日」(8月2日)生まれのこの僕が、この場に参加しないわけにはいきませんよ!

大桃祥弘(以下、大桃) 僕は吉村くんに急に呼ばれたけど、これは何が始まるの?

ナマタメ 今回はインナーの話をしたいんです。

吉村 大桃くんは“メリノウール信者”だからね。

大桃 信者というほど偏ってはいないけどね(笑)

吉村 普段からナマタメくんとは、こういう企画をやりたいって話していたんだよね。

ナマタメ 念願の企画です!

吉村 前置きはこのくらいで、下着の話をしようか。

ナマタメ 字面だけ見ると、なかなかですね(笑)。

吉村 ほんとだよね(笑)

大桃 今日は僕らが実際に愛用しているインナーを集めてくれたんだよね?

ナマタメ 事前に聞いていたものを、なるべく揃えました。

吉村 まず靴下からいこうか。

ナマタメ 大桃さんは、やっぱりメリノウール派ですか?

大桃 山ではほとんどそうだね。でも実は、日常生活でも履くことは多いよ。

ナマタメ やはり他の素材と比べて快適ですか?

大桃 山で何日も履き続ける状況でも、化繊より快適なのは間違いなくメリノウール。

吉村 メリノウールのソックス、いいんですけれど、生成りはありますが真っ白がないんですよね。僕は絶対というわけではないのですが、ソックスは基本白なので。それとリブソックスが好きなので、ウール、とくにメリノウールはリブの雰囲気がいいものが数えるくらいしかなくて、そこまで種類は持っていないんです。

ナマタメ 確かに。真っ白ってあまり見かけないですね。

大桃 どこかで聞いた話なんだけれど、白くするための漂白がメリノウールにはあまり向いていないらしくて。それで真っ白のものが少ない、という話を聞いたことがあるよ。

吉村 そういうものなんだね。

ナマタメ 他にソックスを選ぶ基準とかありますか?

吉村 リブのゆるさはかなり重要。〈タビオ メン〉はアイテム名が「大人のルーズソックス」。良さ伝わるよね。

ナマタメ それわかります!僕もクシャって履くので。

大桃 僕はね〈レイルロード〉を愛用してる。アメリカ製に惹かれるし、いい意味で雑というか、アメリカっぽさが好きなんだよね。

吉村 デイリーなソックスだよね。〈ヘルスニット〉も最高だよ。この値段でこのクオリティはさすがだなと思う。

ナマタメ リブの締め付け具合とか絶妙ですね!

大桃 今度履いてみようかな。

吉村 この調子だと靴下で終わりそうだけど大丈夫?(笑)

ナマタメ だめです! でもこれだけ、〈エル・エル・ビーン〉のウールソックス、これは最高ですよね。

吉村 最高。これは本当に履き心地もルックスもいいよね。

大桃 格好いいよね。この値段の価値はあるよね。

ナマタメ 同意です! 次Tシャツとタンクトップですね。

吉村 じゃあ、まず僕はタンクトップ派なんです。大桃くんもだよね?

大桃 いや、どっちも派(笑)

ナマタメ ちなみに僕は、完全にTシャツ派です。

吉村 それには結構驚きだよ。

大桃 一切着ないの?

ナマタメ 着ないんです。なんか脇がスースーして。

吉村 それがいいのに(笑)

大桃 吉村くんはTシャツ一枚の時はないの?

吉村 無くはないけれども、素材はウールに限るね。

ナマタメ 吉村さんもメリノウール信者ですね(笑)

大桃 僕より吉村くんの方がメリノ好きじゃないか(笑)

吉村 インナー好きはみんなメリノウール好きですよね?

ナマタメ 大好きです!

大桃 メリノの良さってインナーが一番効果を感じるよね。冷えないし、ウールだからって暑いってこともないから着やすいし、夏でもタンクトップのメリノウールとかを着ていることも多いよ。

吉村 同じく。天然のエアコンと言われるだけあって、着るだけで一日が快適だよね。

ナマタメ 本当に汗っかきなので、リュックを背負うとすぐ汗をかくんですが、ウールを一枚挟むだけでひんやり感がかなり軽減されるし、乾きも早いので、身をもって良さを実感しています。

大桃 僕はメリノウールの中でもこだわりがあって。

吉村 え、なんですか?

大桃 触り心地です。今回、僕の愛用している〈ヒアネス〉と〈ウィルダネスウエア〉を持ってきたのですが、触ってみて欲しい。

ナマタメ うわ、すごいとろっとろですね。

吉村 本当だ、これはすごいね。着心地いいだろうね。

大桃 そうなんだよ。僕のいちばんの決め手はそこかな。毎日着たいくらい。

ナマタメ まだまだ話し足りないですが、パンツを見ていきましょうか。

吉村 ちょっと待って。僕の愛用〈ヘインズ〉のタンクトップについてだけ。これはアメリカ企画で、その響きもいいんだけれど、何がいいってブランドネームのデザイン。モノクロのラフなプリントが最高なんです!

ナマタメ アメリカ企画の言葉だけで欲しくなりますよね。すみません、時間足りなくて、次いきましょう!

大桃 こんなにパンツだけが大きく載っているファッション誌も珍しいよね。

吉村 僕はいいと思うよ!

ナマタメ 僕と吉村さんはパンツについて少し共通点があるんですよね。

吉村 そうだね。家の中と外とでパンツを分けていることだよね。大桃くんは?

大桃 え? どういうこと?

ナマタメ 家ではトランクス、外出中はボクサーなんです。

吉村 僕は学生の頃からずっとそうで、みんながそうしていないことに驚いたくらい。

大桃 え、なんで変えるの?ホールド感がなくて気持ち悪いと思うんだけれど?

ナマタメ その逆なんです。家ではホールドは嫌なんです。

吉村 ボクサーは仕事スイッチというか、外行きなんですよね。なんか気持ち的に休んだ気がしないんですよ。

大桃 そういう捉え方なのか。面白いね。どんなものを履くとか決まっていたりするの?

ナマタメ この〈グンゼ〉の快適工房、最高です!

吉村 これいいよね、分かる。

大桃 同じもの持っているんだ。それはまた、気になる。

吉村 ボクサーだと、この〈アングル〉のパンツがいいんですよ。元々、某アパレルブランドと〈アングル〉が一緒に作っていたパンツがあって、それが良くて何枚も買ったんですが、廃盤になり、その製作を担っていた〈アングル〉でつくりが近いものを発見したんです。

ナマタメ へぇ、そんなに履き心地が良いですか?

大桃 パンツの日生まれの吉村くんが言うんだから間違いないんだろうね。

吉村 間違いないですよ。本当にオススメです。裾のリブとお尻のステッチが特徴的で、食い込まないんです。

ナマタメ それ、ボクサーにおいて重要ですよね。

大桃 汗をかくと余計だよね。そういう点なら〈モンベル〉のパンツもオススメ。

ナマタメ 僕も同じパンツ愛用しています!

吉村 この後ろを見て欲しいんだけれど……。

ナマタメ 吉村さん、ページが足りないです……。

吉村 えー、いまからがいいところなのに! まだ、僕の下着愛を数%しか話してないよ!

大桃 心配だったけど、インナーだけで2時間いけるもんだね。

吉村 それだけ毎日身につけるものってことだよ。

ナマタメ 見えないところではあるけど、肌にいちばん近い服だからね。

大桃 だからこそ、少しこだわるだけで結構変わると思う。

吉村 うん。靴下でもタンクトップでもパンツでも、いいインナーを着ると一日が気持ちよく過ごせる気がする。

ナマタメ これを機に、インナーに興味を持つ人が増えたら嬉しいですね。意外と奥深いですから。

スタイリスト・吉村祥吾さんおすすめインナー

アメリカ企画なので、タグがモノクロ仕様の「ヘインズ」のタンクトップ。6枚入り。8800円(ハイ!スタンダードTEL03-3464-2109)

1番愛用しているメリのウールのタンクトップ。「ヨハ」というデンマーク発のインナーウエアブランドなんです。9130円(ヨハ Mail:info@unit-ew.com)

仕事で気合いを入れたい日や、大事な打ち合わせがある日に穿くのが、この「フィルメランジェ」のパンツ[ジョン]。とにかく肌触りが抜群で、なかでも腰リブの柔らかさが格別。これを穿いているだけで、その1日がいいものになると確信するくらい。控えめに言って最高です。7150円(フィルメランジェ TEL03-3473-8611)

他のものとは一線を画す、特徴的なリブとステッチ。老舗下着メーカー「アングル」が考え抜いた、パンツの理想形だと思う。[アサメリー]特有のシャリっとした生地感も気持ちよく、ついつい手に取ってしまう1枚です。4400円(フジボウアパレルTEL0120-100-585)

「ユナイトナイン」プレス・大桃祥弘さんおすすめインナー

山に街に引っ張りだこな「ヒアネス」のメリノウールのタンクトップです。(大桃さん私物)

「ウィルダネスウエア」の長袖のメリノウールシャツは少し肌寒い時にほぼ着ています。生地が本当に柔らかいのがいいんです。1万5400円(ソーズカンパニーTEL03-5724-5712)

登山用として知られる「モンベル」のメリノウール混ボクサーパンツだけど、個人的には普段使いにもかなりオススメ。薄手なのに暖かく、メリノウール特有の消臭効果も実感できる。高いストレッチ性と立体パターンのおかげで動きやすく、1日履いていても快適です。4000円(モンベル・カスタマー・サービス TEL06-6536-5740)

2nd編集部・ナマタメおすすめインナー

「サンスペル」のインナーは肌触りの良さと上品なネックが特徴的です。9570円(サンスペル表参道TEL03-5860-6776)

狭めのバインダーネック、長めの着丈はインナーに最適です。2枚組み「B.V.D.」のシャツ。2640円〜(富士紡ホールディングスお客様相談室TEL0120-950-910)

麻のようなシャリっとした触り心地が気持ちいい、「アングル」の[アサメリー]のTシャツ。4180円(フジボウアパレルTEL0120-100-585)

ダウンだけじゃない、「タイオン」が作るメリノウールのインナーも要注目です。コスパ最強です。3960円(タイオン https://taion-wear.jp/)

日本の老舗下着メーカーといえば、やっぱり「グンゼ」。その[快適工房]のトランクスです。締め付けすぎない腰ゴムに、ゆとりのあるシルエット、肌馴染みのいい生地でとにかく快適。サイズもM〜3Lまでと合わないサイズはない。もうこれがないと寝られないんです。1320円〜(グンゼ お客様相談室 TEL0120-167874)

(出典/「2nd 2026年5月号 Vol.217」)

この記事を書いた人
なまため
この記事を書いた人

なまため

I LOVE クラシックアウトドア

1996年生まれ、編集部に入る前は植木屋という異色の経歴を持ち、小さめの重機なら運転可。植物を学ぶために上京したはずが、田舎には無かった古着にハマる。アメカジ、トラッド様々なスタイルを経てアウトドア古着に落ち着いた。腰痛持ちということもあり革靴は苦手、持っている靴の9割がスニーカーという断然スニーカー派。
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