オーダーメイドで創る、至極のネイビーブレザー。

アメリカントラッドにおける必須アイテム、ネイビーブレザー。国内屈指のテーラード技術を誇る「麻布テーラー」が提案する“オーダーブレザー”は、旧きよきアメリカの香りとドレス由来のエレガンスが共存する、唯一無二の存在感を放つ。

テーラードの技法とアメトラの化学反応

アメリカントラッドを標榜する我々が“紺ブレ”と呼び親しみ続けているネイビーブレザーは、1960年代の日本におけるアイビーブームのなかで必須アイテムとして定着し、時代を超えて愛されてきた。様々な人種が集うアメリカにおいてより多くの人々が着られるように設計されたフロントダーツのないボックスシルエットがその代表的な仕様であり、その合理主義的な考え方が如実に現れている。そんなアイコニックな紺ブレをテーラードの技法で作ったら、どのようなモノができるのか。その答えは、国内有数のオーダーブランド「麻布テーラー」のネイビーブレザーにみることができる。

特筆すべきはそのシルエットだ。フロントをみると、ウエストをシェイプさせるためのステッチ=ダーツがない。しかし、アームホールのテープ付けや“細腹”と呼ばれる、前身頃と後ろ身頃をつなぐ布地のアイロンテクニックにより、フロントダーツがないのにも関わらず、ウエストシェイプの効いた立体的なシルエットを形成しているのだ。

また、オーダーであるからこそ、仕様の選択も自由。段返り3つボタンの前立て、6ミリ幅のミシンステッチなど、旧きよきアメリカンスタイル、はたまた英国的なスタイルを選ぶことが可能だ。これまでに数々の紺ブレに袖を通してきた本誌編集長・おすぎ村もそのクオリティに感銘を受け、このオーダーブレザーを作ることを決断したのであった。

オーダーブレザーのスタートプライスは3万1900円〜(納期約4週間)

実際に紺ブレをオーダーした編集長・おすぎ村の着回し4コーデ

店頭でのオーダーを経て、おすぎ村のこだわりが随所にみられる紺ブレが完成。折角なので、仕上がったブレザーを軸に4つのコーディネイトを組んでみた。

1.アイビー|紺ブレを着るなら正統派アイビーから

紺ブレと切っても切り離せない関係にあるのがアイビールック。アメリカ東海岸の名門校に通う学生の装いに端を発する伝統的なスタイルである。「ボタンダウンシャツにタイドアップ、グレーのウールスラックスを合わせた『麻布テーラー』らしい王道のスタイルでキメてみました」

2.プレッピー|仕立ての良いブレザーは着崩してもサマになる

アイビーから派生し、正当なアイテムを使って着崩すのがプレッピーの真髄。「ラグビーシャツ、スウェットパンツのようなスポーティなアイテムも仕立ての良いブレザーを羽織れば、品のある装いになります。休
日服を提案する2ndらしいコーディネイトではないでしょうか」

3.ミリタリートラッド|上品なトラッドスタイルに武骨な軍パンで味付け

数年前から本誌が提唱する、ベーシックなトラッドに武骨なミリタリーアイテム組み合わる“ミリタリートラッド”。「ウエストシェイプの効いた美しいシルエットなど、ドレッシーな要素も併せ持つブレザーだからこそ、存在感のあるカモ柄の軍パンとのコントラストが際立ちますね」

4.アウトドアトラッド|ブレザーの上からベストを重ねるという選択肢

機能性に優れるアウトドアアイテムを組み合わせる“アウトドアトラッド” とも紺ブレは好相性。「こちらも2ndらしい、トラッドを着崩した装いです。ブレザーにダウンベストを重ねるのは難易度が高く感じますが、
コーデュロイパンツやブーツを合わせることでうまく纏まります」

おすぎ村が実際にオーダーした紺ブレはこちら!

選んだ生地は、ダイナミックな表面感と、触ればすぐにわかる重厚感が特徴的なウィンターキューバビーチ。この構築的なシルエットに適した生地を使いつつ、内部の芯地や肩パットに軽量素材を使用したライトコンフォート仕立てを選択した。そして仕様はアメトラを標榜する2ndらしく、段返り3 つボタン、袖2 つボタン、パッチ&フラップポケットやフックベントなど、クラシックなアメリカのブレザーを踏襲している。6万4900円(納期約4週間)

詳しいオーダーの流れはYouTubeチャンネル「TV 2nd」で公開中!

「麻布テーラーで紺ブレをオーダーしたい!」というおすぎ村の私欲をきっかけに本誌YouTube チャンネル「TV 2nd」は、おすぎ村とともに麻布テーラー神戸店へ。生地や仕様の選択、採寸など、オーダーはどのような手順で行われるのか。ぜひ動画をチェックしてみてほしい!

【問い合わせ】
⿇布テーラープレスルーム
TEL03-6273-1840
https://www.azabutailor.com/

この記事を書いた人
みなみ188
この記事を書いた人

みなみ188

ヤングTRADマン

1998年生まれ、兵庫県育ちの関西人。前職はスポーツ紙記者で身長は188cm(25歳になってようやく成長が止まった)。小中高とサッカーに熱中し、私服もほぼジャージだったが、大学時代に某アメトラブランドの販売員のアルバイトを始めたことでファッションに興味を持つように。雑誌やSNS、街中でイケてるコーディネイトを見た時に喜びを感じる。元々はドレスファッションが好みだったが、編集部に入ってからは様々なスタイルに触れるなかで自分らしいスタイルを模索中。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

Pick Up おすすめ記事

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

上野・アメ横の老舗、中田商店のオリジナル革ジャン「モーガン・メンフィスベル」の凄み。

  • 2025.12.04

ミリタリーの老舗、中田商店が手掛けるオリジナルブランド、「MORGAN MEMPHIS BELLE(モーガン・メンフィスベル)」。その新作の情報が届いたぞ。定番のアメリカ軍のフライトジャケットから、ユーロミリタリーまで、レザーラバー垂涎のモデルをラインナップしているのだ。今回は、そんな新作を見ていこ...

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。