インポーターを志すきっかけになったアリゾナへの留学経験を当時に写真で振り返る
アメリカの田舎町にてパンクショップ(ユーズドショップ)巡り。501の赤耳が5ドルなど、まだまだ掘り出し物がヤマほどあったという。
帰国後は本場で培った語学力を活かし靴の輸入代理店に就職。貿易のノウハウを習得すべく修行を重ね、30代で独立し、現バーリオを設立している。
高校在学時に早くもTOEICを取得し、アリゾナの大学に現役合格。マーケティングを専攻し、卒業もストレートという、かなりの優等生。
2008年からチェコのアウトドアブラン「ティラック」を展開
まもなく創業40周年を迎えるチェコ発の「ティラック」は、2008年から今日に至るまで蜜月なパートナーシップのもとに展開し続ける主力ブランドのひとつ。今となっては貴重な自社工場謹製・純自国生産を貫き通し、軍需コントラクターにも認可された実力派。左のフーディシェルは、マウンテニアリングからタウンユースまでをサポートするゴアテックス®メンブレン採用の[ストームジャケット]。右は、軍や特殊部隊など過酷なオペレーションに向け、運動性と堅牢性を追求した[オペレーターMIGジャケット]。左8万6900円、右63800円(バーリオTEL075-354-6604)
取材当日は創設者にしてプロ登山家でもあるローマン・カムラー氏ら本国メンバーも来席。「チェコは1989年に民主化されるまで社会主義体制だったため、他国生産の先進的なマウンテニアリングギアを輸入できなかった。だから仕方なく自分たちで作ることにしたんだよ」と、創業の経緯を語ってくれた。
独自の審美眼で世界中のマイナーブランドをインポート
スイス発のアウトドアバッグブランド「バッハ」から。ポケッタブル仕様の20Lバックパック。1万6500円(上)、コーデュラ社製 re/cor™ファブリックを採用し、サコッシュとウエストバッグからシーンに応じて選べる2ウェイモデル。8250円(下)。マラソンランナーだったオーナー兄弟監修のもと、ドイツ国内に自社工場を構える「ルンゲ」のスニーカー。ともに3万6300円。旅に着想を得た英国のバッグブランド「ミリカン」、同じくスウェーデン発のアウトドアブランド「クレッタルムーセン」は、かつては日本総代理店として展開していたブランドにして、ともに田渕さんの私物
【本江MEMO】
ちょうど来日中だった「ティラック」の本国チームからも貴重な話が聞けました。社会主義時代のモノのない時代、並んでも買えなかったラジオを自作し、想像を超えたものづくりを経験しての今がある……。田渕さんも同様に、決して大きなビジネスではなく、わかる人にキチンと伝えていく、昔ながらの愛のある商売をこれからも続けて下さい。これまでいろいろなブランドのシェルを販売し、自分でも試してきましたが「ティラック」の[スバルバード]が一番のお気に入り!
[スバルバード](写真上)は、シームテープがないゴアテックス インフィニアムを使っているので経年で剥がれる心配もない。土砂降りのなか歩く機会はそうないので、防水性もこれで十分。見た目もシンプルで、街使いにぴったりです。「バッハ」の[バイク2B](写真下)は、残念ながら廃番になってしまいましたが、レインカバーを内蔵していたりと、とにかく凝り方が尋常じゃない!
(出典/「2nd 2025年6月号 Vol.212」)
Photo/Yoshika Amino Text/Takehiro Hakusui Illustration/Maki Kanai
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