同系色のアイテムで簡単なリメイクでもセンスを光らせる、ふるぎの新しい楽しみ方【ふるぎ道第9回】

古着好きならば、究極の一点物であるリメイクに興味を持つ人も多いのでは。お気に入りの古着をより魅力的にするにはどうすればいいのか、悩みは尽きない。そこで、三軒茶屋にあるヴィンテージ専門のリペアショップ「ヴィジティングオールド」の代表・岩城リョージさんにリメイクのコツを教えてもらうこちらの連載。第9回は古着のブラックジーンズにメスを入れる!

岩城リョージ|三軒茶屋の古着専門お直し屋「ヴィジティングオールド」の代表。「マクドのチーズバーガーとスラックスの裾はダブル派です」

今回の訪問者・・・「シャラ」店長・木村竜佑さん

1993年生まれ、沖縄県出身。三軒茶屋と下北沢に店を構える古着店スイの兄弟店シャラの店長(Instagram@shara__vintage)を務める。1番好きなダブルニーは〈ディッキーズ〉。

Before

今回のリメイクは誰の家にでもありそうな普通のデニムをベースに、シャツを使ったリメイク。素材は〈リーバイス〉のブラックデニムとレーヨンリネンのシャツをチョイスした。

After

ブラックデニムにシャツ生地を縫い付け、ダブルニーのパンツに!ブラックデニムに同系色のシャツを合わせることで派手すぎない、いい塩梅のリメイクに仕上がった。

一手間加えるだけで洒落っ気をプラスするリメイクがモットーなり。

岩城さん 第9回目の訪問者は下北沢の古着店シャラの店長キムラです。よろしく!

木村さん 今日はよろしく! これっていつもどんなこと話してるの?

岩城さん んー、リメイクについてとか、あと僕らの関係とか(笑)。

木村さん なんか、その言い方だと悪いみたいじゃんか(笑)。まぁ、たしかに他言できない仲だよね。

岩城さん やめてよ、本当みたいじゃん(笑)。たしか、古着店の先輩とかを通じて6年くらい前にあったんだよね。

木村さん そうだねー。でも、今ほど仲良かったわけではなかったよね。

岩城さん そうそう。たしかね、こうやって話すようになったのは僕がいまの場所でお直しを始めてからだよね。

木村さん そうだったね。

岩城さん まぁ、僕らの話はこれくらいにして、リメイクについて聞いていこうかな。

木村さん 話をもらって考えたのは、誰でも家でできること。なるべく、ベーシックなもの同士で、比較的簡単なリメイクってところを意識してオーダーしたんだよね。

岩城さん 読者を置いてけぼりにしがちだからね(笑)。

木村さん それで、誰でも家に1本はありそうなデニムをベースに、自分の好きなダブルニーパンツにしたらどうかなって。すごい余談なんだけど、後輩からダブルニー先輩って呼ばれてたこともあるくらい、ダブルニーを穿いていた時期があるんだよね(笑)。

岩城さん なにそれ(笑)。それなら、今回のリメイクはダブルニー先輩の理想のダブルニーってことだね(笑)。

木村さん たしかに(笑)。

岩城さん それと、合わせたシャツも良かったよね! 同系色でリメイクにありがちな取り入れづらさのない、いいアイテムができたと思うよ。

木村さん 今度はチノパンとかベースにするのもいいね。

岩城さん たしにね。全く同じは難しいかもだけど、自分でアレンジできるのも今回のリメイクの良さだよね。

木村さん あと個人的にパンツが初ってのも嬉しかったし、いいのできたよね。だって普通に、欲しいもん(笑)。

岩城さん ダブルニー先輩にそんなこと言ってもらえるなんて恐縮です!(笑)。

How to Remake

Start

ダブルニー部分のパターンを取る。今回は「カーハート」の膝を拝借。

型紙を作っていく。ここで自分のパンツのサイズに合わせ調整をしていく。

ベースとなるパンツに型紙を合わせ、縫う場所をチャコペンで書いていく。

ダブルニーの外側は、パンツサイドに入れ込むため、糸を解いておく。

パンツに移植するダブルニー部分の生地をシャツから切り出していく。

今回はハンマーループをつけるため、そのための生地も切り出しておく。

パンツに付けた印に合わせて、先ほど切り出したシャツ生地を縫っていく。

最後に、デニムらしくダブルニー部分にリベットを打っていき、完成!

Finish

シャツのポケットはそのまま活かしたリメイク。ジャケットと合わせて着るのもいいし、同系色のシャツを合わせるればコーディネイトとしての取り入れやすさが倍増する。

(出典/「2nd 2024年12月号 Vol.209」)

この記事を書いた人
2nd 編集部
この記事を書いた人

2nd 編集部

休日服を楽しむためのマガジン

もっと休日服を楽しみたい! そんなコンセプトをもとに身近でリアルなオトナのファッションを提案しています。トラッド、アイビー、アメカジ、ミリタリー、古着にアウトドア、カジュアルスタイルの楽しみ方をウンチクたっぷりにお届けします。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

2nd

良質な素材感とシルエットが美しい、東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。

  • 2025.10.17

東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。白黒の世界で際立つ良質な素材感とシルエットをご堪能あれ。 質感、シルエット、美しいミリタリー&ワークウエア 米軍同様のへビーナイロンツイルを使ったMA-1。軽量性・保温性・防寒性を備えたクライマシールドの中綿でスペックは現代的だが、エイジング加工によってヴ...

【J.PRESS×2nd別注】こんなイラスト、二度と出会えない。 著名イラストレーターとのコラボスウェット。

  • 2025.10.21

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【J.PRESS×2nd】プリントスウェットシャツ【AaronChang】 アメリカにある優秀な8つの大学を総称して...

【Punctuation × 2nd別注】手刺繍のぬくもり感じるロングビルキャップ発売!

  • 2025.10.29

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【Punctuation × 2nd】ロングビルキャップ[トラウト] 温もりのある手仕事が特徴の帽子ブランド「パンク...

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

進化と伝統、どちらもここに。「L.L.Bean」のアウトドアと日常の垣根を超える名品たち。

  • 2025.10.17

100年以上にわたり、アウトドアと日常の垣根を越える名品を生み続けてきた「エル・エル・ビーン」。誠実なモノづくりと顧客への真摯な姿勢は、現代まで脈々と受け継がれている。伝統を守りながらも進化を恐れない、その精神こそが、今も世界中の人々を魅了し続ける理由だ。 愛される理由は機能美とその誠実さ 100年...

Pick Up おすすめ記事

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

進化と伝統、どちらもここに。「L.L.Bean」のアウトドアと日常の垣根を超える名品たち。

  • 2025.10.17

100年以上にわたり、アウトドアと日常の垣根を越える名品を生み続けてきた「エル・エル・ビーン」。誠実なモノづくりと顧客への真摯な姿勢は、現代まで脈々と受け継がれている。伝統を守りながらも進化を恐れない、その精神こそが、今も世界中の人々を魅了し続ける理由だ。 愛される理由は機能美とその誠実さ 100年...

【土井縫工所×2nd別注】日本屈指のシャツファクトリーが作る、アメトラ王道のボタンダウンシャツ発売!

  • 2025.10.07

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! トラッド派には欠かせない6つボタンのBDシャツ「6ボタン アイビーズB.D.シャツ」 アメリカントラッドを象徴するア...

いつものトラッドがこんなにも新鮮に!ジャパンデニムの雄エドウインが提案する、クラシックな黒

  • 2025.10.18

“黒”という色はモードファッションとの結びつきが強い。故にトラッドスタイルとの親和性は低いように思われる。しかし、エドウインの提案する“黒”は実にクラシックである。 クラシックなトラウザーズが黒とトラッドを身近にする ブレザー、ボタンダウンシャツ、スラックス……。アメリカントラッドを象徴するアイテム...

【J.PRESS×2nd別注】こんなイラスト、二度と出会えない。 著名イラストレーターとのコラボスウェット。

  • 2025.10.21

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【J.PRESS×2nd】プリントスウェットシャツ【AaronChang】 アメリカにある優秀な8つの大学を総称して...