袖を通せばすぐわかるハンドメイドの温もり。
アウトドアウエアがまだ確立されていなかった1950年代、ヒマラヤ山脈の麓であるネパールはカトマンズの少数民族・シェルパは羊毛やヤクの毛で編まれたウエアと毛皮を身につけ、極寒の山岳地帯で身を守った。そのような歴史から着想を得たニットウエアブランドが〈ヒマラヤン クライマーズ ハンドニット〉だ。
近年、暖冬が続くこの日本において、アウターとしても重宝するニットウエア選びにおいてこのブランドを知っていて損はない。ニュージーランド産の上質な羊毛をネパールにて紡績し、現地の職人が一枚ずつ丁寧に編み上げたウエアは、防寒性はもちろんのこと、表情豊かなケーブル編みやベーシックなデザインから、あなたの秋冬の装いを豊かにすることを約束する。
タキシードやスモーキングジャケットなどのドレッシーなアイテムに見られるショールカラーを採用したニットカーディガンはレイヤードスタイルで真価を発揮。タートルネックとシャンブレーシャツの上から羽織ることで、ショールカラーが持つエレガントさとインナーのカジュアルな雰囲気が絶妙にマッチする。
確かなクオリティを誇るバラエティ豊かなニットアイテム。
左上/コーディネイトのアクセントに最適なワッチキャップ。左はジャカード、右はケーブル編み。ともに6600円
右上/表情豊かなケーブル編みが特徴的なショールカラーカーディガン。ベーシックなカラーからビビッドなオレンジまで幅広いバリエーションを誇る。3万1900円
左下/袖とボディ、リブのカラーを切り替えたデザインで、1枚で着ても存在感抜群なクルーネックカーディガン。3万3000円
下中/柔らかな印象を醸し出すジャカードによる柄が特徴的なクルーネックカーディガン。3万4100円
右下/インナーとしても重宝する前開きのケーブルベスト。チェックやストライプのシャツとのレイヤードを楽しみたい。2万7500円
ヒマラヤ山脈の麓・カトマンズの熟練ニッターが1枚ずつ手編みで製作している。
〈ヒマラヤン クライマーズ ハンドニット〉のニットウエアは、ヒマラヤ山脈の麓にあるネパールの首都・カトマンズで作られる。“ヒマラヤの玄関口”とも呼ばれるこの街には、世界中から多くのクライマーが訪れたことから各国の伝統的なニットが集積し、その技術が培われたといわれている。電力インフラが完全に整備されているとは言い切れないこともあり、いまもなお手編みでの生産を続けていて、完全ハンドメイドのニットウエアは職人ひとりが1カ月に約4枚しか生産できないほど手間がかかっている。そんな、毛糸と編み棒を駆使して丁寧に編み上げたニットウエアはクラフトマンシップの賜物だ。
【DATA】
エピック TEL06-6484-5360
(出典/「2nd 2024年12月号 Vol.209」)
Photo/Norihito Suzuki Styling/Shogo Yoshimura
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