2ページ目 - 2nd創刊200号記念! あの頃キミは若かった……スナップ常連3人のトラッド遍歴大公開

2.「アーカイブ&スタイル」代表・坂田真彦さん

名だたるブランドのデザイナーを経て、デザインスタジオ「アーカイブ&スタイル」を設立。服飾の造詣の深さは業界随一、ウェルドレッサーとしても知られる。ジャケット/メゾン マルジェラ、スウェットシャツ/チャンピオン、シャツ/ブルックス ブラザーズ、 パンツ/リーバイス、シューズ/オールデン

「10年前から見返すと、やはりシルエットの変化が顕著ですね」と話す坂田さん。

「2013年はまだトム・ブラウンといったスリムな流れを感じる。丈感もそうですよね」

そんな時代感あるシルエットを押さえつつ、品よく着崩し、素材感を相性よくまとめることで、坂田さんらしいスタイルが一貫しているようだ。それは今の着こなしでもそう。

「最近はツイードが気分で、ツイードJKTを軸とした着こなしに。ツイードに起毛感があるので、ブルックスのシャツはOXでなくブロード。足元はオールデンのコードバンと光沢のあるものを使い、トラッドだけど懐古的に見えないコントラストを取り込みました。肩肘張らないシルエッも、“今”なのかなと思います」

2013年

「タイトめのブルゾンとパンツにトム・ブラウンやバンドオブアウトサイダーズらの、ニューアメトラな流れを感じます。クリーンなプレッピーという色使いで着こなしてたな」

2014年

「この頃はストライプが気分でしたね。フランス軍のジャケットやスクオーバルのパンツでユーロヴィンテージ、キレイめを意識していた。ここも時代的な流れを感じます」

2016年

「このあたりから時代的な緩さが出てきてますね。ジェームスグロースのスウェードライダースに、中はプリントのオンブレシャツだ。この組み合わせは、いま見てもいいな」

2018年

「紺ブレはライトウェイトのタケオキクチ。ダブルだけど軽くて、トラッドなアイテムでも編集されたものが増えてきましたね。オフホワイトのスニーカーもこの頃っぽいな」

2020年

「このオーバージャケットは80sのポロカントリーだな。1トーンでまとめてクリーンに、でも今っぽくTシャツをインしてる。こういう時代感ある着こなしはいいと思います」

2022年

「ショルダーパッド入りのジャケットに、軍モノのセレモニーパンツ。これはここ数年のリラックス志向の反動だと思う。ちょっとずつ、かしこまったムードになっていますね」

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2nd 編集部
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