また「#残反ショッパープロジェクト」という、ブランドやメーカーが保有する残反をショッピング・バッグとして活用する取り組みなど、在庫廃棄をはじめとするファッション業界の問題点について、個人的な視点に根ざした地に足のついた姿勢でさまざまな角度からアプローチしていることでも注目を集めています。
「カルーゾ」のポテンシャルを引き出す“特集”。
「雑誌の3D化」を掲げるこのショップでは、折に触れて“特集”と銘打った企画を展開していますが、10月8日(土)から31日(月)までの期間、「カルーゾが分かる~ゾ」と題した特集を開催中。
「カルーゾ」というブランド、「2nd」本誌読者にはやや馴染みが薄いかもしれないので少しだけ説明すると、イタリア・エミリアロマーニャの小さな街、ソラーニャで1958年に創設されたブランド。イタリアの伝統的なハンド・テーラリングと機械による合理的な製造方法を融合して生み出されるスーツやジャケット、コートが高い評価を得ており、日本のセレクトショップでも人気を博しています。
また、自社ブランドだけでなく欧米の有名メゾン、ブランドのOEM生産も手がけており、消費者だけでなくものづくりのプロからも一目置かれる存在なのです。
先に述べたように、テーラード・アイテムが有名なことからいわゆる「イタリアン・クラシック」的な切り口で紹介されたり店頭で扱われたりすることも多いカルーゾですが、実はもっと自由に着こなしを楽しめるコンテンポラリーな側面も持ち合わせているのはあまり知られていないかもしれません。小沢さんはそんなカルーゾのポテンシャルに目をつけました。
特集「カルーゾが分かる~ゾ」では店で取り扱う他ブランドのアイテムに加えて「EDISTORIAL STORE」の隣のヴィンテージ・ショップ「dada」の古着を特別にリースして、縦横無尽にスタイリングを施し、プレゼンテーションを展開。「イタリアのブランドはよくわからない……」という方にも、カルーゾの服を自由な感性で着る楽しさが“分かる~ゾ”となること請け合いです。
11月16日発売の「2nd」12月号でスペシャルな鼎談が実現!
特集開催の初日には、カルーゾのエージェントを務める「ユマノス」代表の中尾浩規さんと、同社のアドバイザーでユナイテッドアローズ上級顧問・クリエイティブディレクターの栗野宏文さん、そして小沢さんが店頭で接客するイベントが実施され、東京からもお客さんが来られるほどの盛況ぶりでした。本誌12月号 VOL. 190(11月16日発売)では、このお三方にカルーゾの魅力をたっぷり語っていただく鼎談を6ページにわたり掲載する予定です。どうぞご期待ください。
【DATA】
「カルーゾが分かる~ゾ」
会場:EDISTORIAL STORE(長野県上田市) https://edistorialstore.com
会期:2022年10月8日~31日(月)12時~18時 ※火曜日、水曜日定休
Text/Kenichi Aono