1.「ファイブワン銀座本店」店長・泉敬人さん|無地のネイビーカラーでもっともフォーマルに。
もっともフォーマルなネイビーの無地の生地を用いた3ピーススーツで仕上げたスタイルサンプル。ホワイトのシャツに、白いシルクのチーフなど、フォーマルな着こなしを突き詰めつつも、結婚式なのでタイでうまく華やかさを演出している。
「王道のネイビースーツですが、堅すぎないようにエルメスのタイを使いました。足元はモンクストラップシュー ズでドレッシーなテイストを相乗させています」
2.「SDI」営業・大橋崇弘さん|クラシコイタリアのスーツをフォーマルに着こなした好例。
落ち着いた印象のチャコールグレーのスーツを着こなした大橋さん。ウールサージを使った定番で、まるで誂えたようなサイズをチョイス。クラシコイタリアの名門であるイザイアのスーツは、ベーシックな2ボタンをチョイス。
「結婚式という晴れの舞台なので、場の雰囲気を損なわないように目立ちすぎず、フォーマルな着こなしが理想。これで銀のネクタイだと堅すぎるのでネイビーを選択」
3.「サファリ」店長・田島佑介さん|ダブルブレストで風格とフォーマルさをアップ。
フォーマルな印象のネイビーストライプスーツで登場。ダブルブレストなのでフォーマルでありながらも、ナポリのスーツを選ぶことで、英国のようなガッシリ感をあえて避けているのがポイント。
「もちろん英国のトラディショナルな雰囲気も捨てがたいですが、ナポリ特有の柔らかさで堅くなりすぎない印象に。Vゾーンはドレッシーかつトラディショナルな印象を与えるためにシャルベをチョイス」
4.「ドゥエア・インク」手塚直樹さん|ワントーンでまとめるも シャドウストライプが粋。
結婚式を想定したフォーマルなコーディネイトはスーツとタイともにネイビーをセレクト。くるぶし上の裾丈に5センチ超えのダブルの裾幅がブリティッシュトラッドな印象。
「ネイビーのワントーンで合わせました。スーツはネイビーの無地でも良かったのですが、友人の結婚式ということも加味して、あえてシャドウストライプのスーツを選びました。光沢のあるサテンのタイは引き締め効果もあります」
5.「フェアファクスコレクティブ」商品企画・坂井哲也さん|海外では常識として浸透する正統派ネイビーフォーマル。
日本においてフォーマルシーンはブラックが基本だが、海外では、ネイビーはフォーマルな色。坂井さんが着用するスーツは、一見ブラックに見えて、実は濃紺のスーツ。
「よく見ると濃紺にグレンチェックの柄が入っています。もともとネイビー系の色が好みではあるのですが、フォーマルシーンでもネイビーは通用する色。ホワイトのシャツにボウタイでフォーマル度をさらに上げています」
6.「ボンビュー」オーナー・大島拓身さん|英国の伝統的なスーツをフォーマルに着こなす。
イギリスを代表するテーラーのひとつであるファーランドにフルオーダーしたブリティッシュスタイルで登場した大島さん。トレンドに左右されないデザ インでオーダーしたため、10年以上前のものだが、まったく古臭く見えないのがお見事。
「しっかりと 重厚感がありながらも、ブラックスーツではなく、ビジネススタイルの延長にあるフォーマルスタイルに。足元もフルオーダーした英国ものです」
7.ファッションクリエイター・高田朋佳さん|フォーマルさとカジュアルさのいい塩梅を小物で調整。
ブルーのワントーンで統一されたウェディングスタイルは、小物とデザインでカジュアルさを巧みに混在させたスタイリング。
「カッチリしすぎない少しラフさを感じるスタイルをあえて選びます。もちろん失礼のない程度にですが。今回でしたらクラシカルなダブルのジャケットが重厚な分、Vゾーンは同色系でまとめすっきりと。さらにシューズや時計、リングなどの小物でバランスを取りました」
8.「シップス」渋谷店副店長兼バイヤー・小川厚也さん|シップス別注の技ありタキシードをストレートに着こなす。
ラペルにはサテン素材が使われる事の多いタキシードだが、SHIPS別注モデルではシルクのグログラン素材を使用。その独特な光沢とともに重厚な雰囲気を持ち、強い存在感を放つ。
「もともとアイテム自体に主張があるので、シンプルに合わせました。アレンジを加えるならサスペンダーなんかもいいですね。何にしても着るだけでサマになるアイテムなので、一着持っていると非常に便利です」
9.「ビームス」プレスチーフ・安武俊宏さん|主役を引き立てる名脇役魂がかえってこだわりとして光る。
「主役は自分じゃないので、シンプルかつスマートに徹しています」と語るウェディングスタイルは好印象そのものだが、細かく見るとこだわりもたっぷり。
「あえて少しカジュアル感のあるリネン混のスーツを選んでいますが、ピークドラペルに2B仕様なのでフォーマルさも十分です。また素材的にサテンが合わないのでタイもビッグハンドトゥースをチョイス。タブカラーで立体感をだしています」
10.「伊勢丹新宿店」バイヤー・稲葉智大さん|ネイビー × ホワイトの王道スタイルを清涼感たっぷりに仕上げる。
ネイビー×ホワイトカラーという王道にこだわったシンプルながらもラグジュアリー感漂うコーディネート。
「季節的には春から夏の結婚式を想定して、爽やかな清涼感あるスタイルに仕上げました。フレスコ素材を使ったスーツはライトタッチで着心地が良く、見た目も清潔感があり好印象。ネクタイはネイビーのハンドトゥース柄で、素材もコットンリネンのものを選びトータルコーディネイトしています」
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/「2nd 2022年10月号 Vol.187」)
Photo/Satoshi Ohmura, Takahiro Katayama, Keiichi Ito, Shunichiro Kai, Nanako Hidaka Text/Okamoto 546, Shuhei Sato, Tamaki Itakura
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