「町中華」。言葉の響きを聞くだけで、なんだか嬉しくなってしまう。店に入った瞬間、鼻から入って、脳を通って、耳から抜けていく、油の香り。厨房から聞こえる、ジュワッという最高の効果音。ああ……この気持ちを満たすために、訪れたい厳選店舗をピックアップ。駅ビルの中の激戦店「ビーフン東」へ!
え、あの人も……? 政財界人も御用達の歴史と人気が詰まった逸品。
サラリーマンの聖地・新橋。汐留口前にそびえ立つ新橋駅前ビル1号館の2階にビーフン東がある。ランチには昼休憩の会社員たちが、こぞって集まってくる。限られた時間、満席で入店できないことは珍しくない。
そんなときテイクアウトで選ばれるのが、『中華ちまき』だ。具材の豚の角煮は毎日、前日から長時間煮込むという手の込み方。秘伝のたれと米を炒めあげて、竹の葉に包んで成形しておく。こうしてランチに提供されるというわけ。やはりうまいものとは、手間ひまがかかるのだ。
テイクアウトで食べたい場合は、蒸し直しをしてくれるが心配することなかれ、冷めたとしてもうまいのが、この店のちまき。実はこれ、あの小池都知事もお気に入りらしい。
「ちまきの1個の値段が高いっ て言うけど、チャーハンだってそのくらいでしょ?」 そう社長が言うように、米の量はチャーハンに匹敵するらしいので、食いしん坊でも、心配はいらない。
ビーフン東の料理はすべて薄い塩味で仕上げられているが、若者人気の高い『蟹玉ビーフン』も食べごたえがある。これと『中華ちまき』は、社長曰く「晩酌最強セット」らしい。これは、身も心も自由になった今、アフター5に瓶ビールとあわせてみたい。
【DATA】
ビーフン東
東京都港区新橋2丁目20-15 新橋駅前ビル1号館2F
TEL03-3571-6078
営業/11:30~13:45(L.O.)、17:00~20:30(L.O.) 土曜11:30~13:15(L.O.)
休み/日曜・祝日定休
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典:「2nd 2022年9月号 vol.186」)
Photo/Shinpei Fukazawa, Katsumi Murata Text/Yasushi Ogura Edit/Hisano Kobayashi
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