趣味から副業、そして生業となった古着。元ビームス店員がたどり着いた新天地。

  • 2022.07.30

どの業界に身を置いていても誰もが人生において、いくつかのターニングポイントを経験する。ファッションに生きると決めた業界人が、新天地に辿り着いた経緯を窺った。

古着も新品も、国もテイストもすべてミックス。

大島拓身さん|ビームスにて、20 年以上ものキャリアを積み、2020 年、高円寺に自身のショップを開業。Youtube チャンネル「タクミクロージングチャンネル」も好評配信中

約四半世紀もの間、勤めたビームスを2022年に退社し、新天地として選んだのは、多くの古着店が軒を連ねる東京・高円寺。古着を主としたセレクトショップを営む「ボン ヴュー」のオーナー、大島さんの新たな人生の始まりだ。

「コロナ禍によって、会社が副業可となったことをきっかけに、初めはオンラインのみで、古着を販売し始めました。やはりショップの世界観を表現するため、実店舗の必要性を徐々に感じるようになり、2020年にようやくショップをオープンさせることができたんです」

長年、メンズドレスを担当し、古着とドレスのミックスが自身のスタイルだと話す大島さん。店内は、年代や国、スタイル問わず、どこか上品でトラディショナルなアイテムたちが目を惹く。

またオンラインショップを始めたと同時期にYotubeチャンネルも開設。自身のファッションや私物、ブランド解説の動画が好評だ。

「自分のスタイルに合うものだけを集めているため、基本的にクラシックなアイテムばかり。メインとなるのは古着ですが、年代やブランド名によって、価値が定まるアイテムではなく、作りや素材の良さ、プロダクトの歴史など、アイテム本来の良さに気付いてもらえるような商品構成を目指しています。そのため、古着では仕入れることのできないようなアイテムは、新品を仕入れトータルバランスで世界観を表現できるような店にしていきたいですね」

ホワイトバックスやデザートブーツ、モカシンローファーなど、カジュアルな見た目ながらも上品なスタイルを演出するレザーシューズたち。ジャケットスタイルにもコーディネイトしやすいデザイン
1840 年にフランスで創業したベレー帽ブランドのローレル。現在も
王室や世界各国軍に支給する由緒正しきブランド。古着に限らず、ト
ラディショナルなアイテムもセレクトされる
英国伝統のコートブランドで知られるグレンフェルのサファリジャケット。フロントにスクエアなマチ付き大型ポケットが4つ装備され、胴回りの内側にはドローコードが仕込まれる
大島さんが長年にわたり、愛用し続けてきたアイテムのひとつであるチマヨベスト。オルテガ、センチネラなど、ブランドに限らず、発色の良さや配色の良い物だけをセレクトしている
ブリティッシュアーミーのコンバットジャケット。英国軍を象徴するカモフラージュパターンが目を惹く。そのほか店内にはアメリカ軍、イタリア軍など、定番ミリタリーウエアも揃う
ショップの世界観を作り上げる上で欠かすことができないウエスタンブーツ。ドレススタイルとも相性が良く、飾りステッチをはじめ、細かなステッチワークが大きな魅力だ
趣のあるヴィンテージのラグは、今後もセレクトを強化していきたいアイテムのひとつ。古着をメインとしながらもドレスミックススタイルを好む大島さんの世界観が色濃く反映するセレクトは要注目だ

【年表】

1979
京都府で生まれる。10代半ばに兄の影響で古着へと興味を持つ

1997
高校卒業後、靴流通センターにてアルバイト勤務

1998
ビームス 梅田入社

2002
ビームスハウス丸の内へ異動

2006
ビームスFへ異動

2008
ビームスハウス 六本木へ異動。のちに数店舗勤務地を異動しながら、オフィス業務も兼務する

2012
オフィス勤務。おもにVMDを担当

2018
ビームスが副業可となったことでオンラインのみのショップ「Bon Vieux」を開業。同時にYouTubeチャンネル「拓身クロージングチャンネル」も開始

2020
古着の聖地・高円寺にて実店舗をオープン

2022
ビームス退社

【DATA】
Bon Vieux
東京都杉並区高円寺南3-37-1
電話番号非公開
営業/13:00 〜19:00
休み/水木金曜

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「2nd 2022年8月号 Vol.185」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

CLUTCH Magazine, Lightning, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

モヒカン小川

Lightning, CLUTCH Magazine

革ジャンの伝道師

モヒカン小川

ランボルギーニ三浦

Lightning, CLUTCH Magazine

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

おすぎ村

2nd(セカンド), Lightning, CLUTCH Magazine

ブランドディレクター

おすぎ村

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

CLUB HARLEY 編集部

Dig-it, CLUB HARLEY

ハーレー好きのためのマガジン

CLUB HARLEY 編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部