高円寺の古着屋3選!「エディフィス」勝河拓さんのヒイキな店。

世は空前絶後の古着ブーム真っただ中! かつての古着ブームを経験している大人世代も、古着に再び注目している人も多いのでは? そこで、業界人がヒイキにしているお店を紹介してもらうこの企画。今回はエディフィス勝河拓さんが高円寺のおすすめ古着ショップをピックアップ。

「エディフィス 丸の内店」勝河拓さん|エディフィスの若きセールスパーソン。若手ながらヴィンテージをミックスしたスタイルを提案するなど、奥行きのあるコーディネートを得意とする。休みがあればお気に入りの古着屋をディグる日々

1.anemone(アネモネ)

「うちは一年のうち10カ月間、秋冬です。なのでもうすぐ春夏は終わり。とはいえコート類は年中、新入荷を出してますが()」というのは、アネモネのオーナーである提橋さん。つまり一年を通じて良質なヴィンテージのコートが揃い、そしてそれらを求める来客が絶えないということだ。

オーナーの提橋さん曰く、現在は春夏シーズン中というアネモネ。しかしワンラック、パンパンにヴィンテージコートが吊り下げられている

勝河さんもそんなアネモネに魅せられた一人。しかもコートだけでなく、その他のアイテムに大注目しているとか。「コート類はもちろん素晴らしく、欲しいものだらけ。でもそれに負けないくらい、その周りを固めるアイテムがすごくて、1ミリも見逃したくないって息込みで毎回訪れています」と熱く語るほどの惚れ込み様だ。

まさにオトナの古着屋といった落ち着いた印象を残す店内。鮮やかなカラーリングのアイテムやマドラスチェックといった賑やかな柄モノが映える
店内にはレディス商品も充実。ウェアはもちろんヴィンテージのバッグやシューズなどを求める女性客も後を絶たない

勝河さんが「アネモネ」で本気で気になるヴィンテージ。

オリアンのジャケット

シャツメーカーであるイタリアはオリアンのサファリJKT。シャツに使われる上質なリネンを贅沢に使って軽やかに仕立てられている。19990

ジョンスメドレーのニットポロ

90年代に一世を風靡したちょっとイナタい雰囲気を残す、ボーダー柄のポロニット。デッドストックながら大きなサイズ感など現代的。24000

インバーアランのベスト

パッチワーク調のハンドニットにボタンもアソートと、遊び心あるデザイン がお見事。かなりタイトゆえにインナー使いしたい。23990

ロータのデニムスラックス

1962年創業のイタリアの高級パンツ専業ブランドより90年代製デッドストック。2タックの太めシルエットが現行アイテムと一線を画す。3万円

フェリージのバックパック

フェリージといえばリモンタナイロンとバケットレザーのコンビだが、こちらはマドラスチェック柄のコットンツイルでポップな仕上がり。17990

【DATA】
東京都杉並区高円寺南3-56-1
TEL 03-5378-0751
営業/13:00 ~ 20:00
休み/不定休

2.GRANDBERRY JAM(グランベリージャム)

定期的にアメリカ買い付けを行い、しっかりと店内に現地の風を通すことで小アメリカ的な雰囲気を生み出すグランベリージャム。アメリカ製のリーバイス501やラルフローレンなど王道アメカジアイテムが揃う実力派として古着ファンが頼りにするお店のひとつだ。

カントリー調にまとめられたウッディーな店内。アメカジアイテムが引き立つ。 老若男女問わずお客さんが訪れるというのも納得

勝河さんもそんな安定感抜群のクランベリージャムの品揃えに一目置く。「ヴィンテージもレギュラーもちゃんと着られるモノが揃っているイメージ。しかも時代に左右されない地に足のついたセレクトで、新品アイテムとのミックスにもちょうどいいんです」

良くも悪くも普通で、普段から着やすいモノを集めているというグランベリージャム。ゆえに欲しいモノも大量になる
ディスプレイは非常にキレイで、アイテムも新品と見紛うほどに状態の良いモノが多い。店主のセレクトの良さが光る

勝河さんが「グランベリージャム」で本気で気になるヴィンテージ。

リーのウェスターナ

すでに一着持っているそうだが、あえてここでもセレクト。その理由は、このモデルには珍しくワッペンカスタムが施されているから。17380

ラルフローレンのショーツ

今夏はリゾートスタイルを楽しみたいから、とイタリアのラグジュアリーな服に合わせる、マドラスチェックのショーツをセレクト。6380

アーテックスのフットボールTシャツ

フットボールTシャツ特有の縦長のシルエットに浮かぶ、白のクラッキングプリントとステッチがなんともアメカジらしい雰囲気のいい一着。8580

Vintageのドレスシャツ

40 ~ 50年代頃のドレスシャツ。特有の長細シルエットに、セパレイトタイプとなるカラーレスやフロントのエプロンプリーツが存在感を放つ。1780

アディダスのスタンスミス

1971年の発売以降、世界中のスニーカーラヴァーに愛されている名作。こちらは80年代頃まで製造されたフランス製の一足で、いまや超希少。3800

【DATA】
東京都杉並区高円寺南4-7-1
TEL 03-3315-9557
営業/13:00 ~ 20:00 不定休

3.TRUNK(トランク2号店)

インダストリアルな雰囲気に包まれた店内に、ヨーロッパとアメリカそれぞれで買い付けられてきたアイテムが所狭しと並ぶトランク。こちらの1号店はメンズのみで構成され、近隣にある2号店にはレディスも展開されている。そんな異国情緒溢れるお店に対し、勝河さんは明確な目的を持つ。

なんとも重厚な雰囲気を帯びるトランクの内装。什器やディスプレイに古いアンティークが使われ、インダストリアルな様相を呈する

「キレイめなデザイナーズブランドを得意とするお店なので、自分のスタイルであるドレス合わせにもピッタリなんです。特にシューズが圧巻で、ジョンロブやエドワードグリーンなど高級靴の入荷も多く、真っ先にチェックします」

高円寺についたら真っ先にトランクのシューズをチェックしにくるという勝河さん。この日も入荷仕立ての一足を入念に見定めていた
バブアーなどヘヴィデューティなアウターがよく似合う店内。ヨーロッパモノが7割、アメリカモノが3割程の商品構成

勝河さんが「トランク2号店」で本気で気になるヴィンテージ。

フレンチアーミーのM – 4 7ジャケット

近年、軒並み高騰をみせる仏軍M-47パンツの対となるジャケット。まだそこまで高騰を見せていない今のうちに買っておきたいアイテムだ。19800

リーバイスレッドのテーラードジャケット

2000年代初頭の初期リーバイスレッドは意識して仕入れる様にしているそう。デザイン性に富むこちらのジャケットは勝河さんも絶賛だ。23000

トルフィリオのチマヨベスト

チョッキの様なポインテッド型はすでに持っているという勝河さん。アウターとなるスクエア型を探しており、配色とサイズ感が理想に近い。26000

グッチのローファー

少し丸みを帯びたシルエットが特徴のビットローファー。トランクが展開する古着の中でも、人気があり、お店を象徴するアイテムとなっている。29800

ポールハーデンのチャンキーバッグ

アルチザンとデザイナーズその狭間をいく高級ブランドの逸品。現行でも展開されるブランドの代表的なバッグがこの値段なら非常にお手頃だ。42000

【DATA】
東京都杉並区高円寺南3-57-3 ベルクレスト
営業/13:30~20:00
休み/火曜

情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「2nd 2022年8月号 Vol.185」)

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2nd 編集部
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