1.コーデュロイの上品さを味方に。いつもより、ちょっとルーズに。
珍しいサックスブルーの太畝が印象的な一枚は、毛羽立ちのある生地特有の美しい光沢でカジュアルながらエレガント。スウェットパーカをインナー使いしたルーズなスタイルを崩さず、嫌味のない上品さを醸し出すのは、コーデュロイの魅力そのものだ。トラディショナルな生地だけにチェックパンツとの相性もまた格別。シャツ2万4000円+税/トラディショナル ウェザーウェア(トラディショナルウェザーウェア 青山メンズ店☎03-6418-5712)
2.コーデュロイだから気負いはない、ゴールドのパンツ。
コーデュロイアイテムのなかでも、中太畝のタック入りパンツはマストアイテムとして心得たい。ルーズシルエットだが生地の畝が生み出すエレガントな光沢感で決して野暮にはならず、着回しの良さから何かと手に取ってしまう、秋冬のワードローブには欠かせない新定番だ。もちろん今季も数多くのブランドからリリースされたコーデュロイパンツ。なかでも印象的なのは英国で100年以上ワークウエアを作り続けているファクトリーブランド、ヤーモの一本。ベージュともブラウンとも異なる、ゴールドの輝きが他にはない存在感がある。パンツ3万9000円+税/ヤーモ(グラストンベリー ショールーム☎03-6231-0213)
3.原料からこだわったオリジナルのコーデュロイセットアップ。
アメリカで栽培されたオーガニックスーピマコットンを日本で紡績、国内でも数少ないシャトル織機を使って丁寧に織り上げられたセルビッジ付きのオリジナルコーデュロイは、今季のマーカウェア渾身のファブリック。超長綿を原料とした上品な光沢と、打ち込みの数を微妙に調整することにより生まれるドレープ感で、三つボタン段返りのデイリーな米国スタイルながら優美なセットアップに仕上げられた。合わせられるパンツも裾にかけてテーパードする定番人気の型を踏襲。あえて気をてらわず、クラシックに楽しみたい。ジャケット5万9000円+税、パンツ3万2000円+税/マーカウェア(パーキング☎03-6412-8217)
4.細畝コーデュロイのシャツをシンプル&クリーンに着る。
細かい調整を繰り返しながら、さらなる着心地の良さを追求しているヤエカの定番[コンフォートシャツ]にも薄手のコーデュロイ生地がラインナップされている。タックアウトして着ても綺麗なシルエットを崩さないスクエアな裾とフロントのスナップボタン仕様は、薄手ニットの上から軽く羽織れるライトアウターとしても活躍してくれそうだ。太畝のコーデュロイが全盛のなか、クリーンな印象を与えるピンウェールコール(細畝)のアイテムも今年の秋冬は見直したい。シャツ2万3000円+税/ヤエカ(ヤエカ アパートメントストア☎03-5708-5586)
5.2019年のトラッド好きに捧げる“アニー・ホール・ルック”。
1977年に公開された映画『アニー・ホール』は当時、主演のウディ・アレン以上に男物のアメトラアイテムを纏った女優ダイアン・キートンに皆が目を奪われたという。ベストにタイドアップ、ワイドシルエットのチノーズを合わせ、かつて“アニー・ホール・ルック” と呼ばれたスタイリングは、時を経て2019年のトラッド男子が取り入れるのも悪くない。ナイジェル・ケーボンのコーデュロイベストは1940年代の医療施設で傷病兵に貸与されたものを参考に作られたというヴィンテージ好きにも響くストーリー。シルエットはあくまでルーズに着こなせば、古臭さはまったくない。ベスト3万2000円+税/ナイジェル・ケーボン(アウターリミッツ☎03-5413-6957)
Photo/Taro Hirayama Styling/Kaho Yamaguchi Text/Kazuki Ueda Hair&Make/Keita Iijima(modʼs hair) Model/Randel ina
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