見て楽しく、食べて美味しく。
身近なものから斬新なものまで、これまで手掛けたモチーフは膨大。デザインはもちろん、色の明暗差や精緻なタッチも見事で、もはやクッキーの域を超えたアート。
ロカビリーテイストのタトゥーの柄や、アメリカの昔のイラストなどに影響を受けたりしているという夏山さん。「当初は『蝶々がそのまま食べられちゃう』みたいな、どちらかというとリアルさをテーマにしていましたが、やはりオリジナリティあるデザインのクッキーを提案していきたい」と語る。デザインはどれも淡い色彩ではなく、ビビットな色合い。
ゆくゆくはテキスタイルブランドの立ち上げも。
「ホームページのウェブショップ販売しているクッキーを転写したポーチや、イラストをグッズにしたものなどもあります。布も好きだしプリントも好き。クッキーだけにこだわっているわけではありません。ゆくゆくはテキスタイルブランドも立ち上げたいと考えています。東京オリンピックまでにはお店もオープンさせたい。クッキーが焼けるので、カフェも併設できるかなと(笑)」
アイシングクッキーは生地を型で抜き、オーブンで焼き上げたものに、アイシングクリームやアラザンなどを施して乾燥させる。型は市販のものは使わずすべてイチから作る。そんな、アイシングクッキーで独自の世界観を表現する夏山さん。繊細なディテールや鮮やかな色彩の描写によってつくられるデザインは多くの人を魅了している。
夏山孟浩
COOKIEBOYとしての活動をはじめ、作品制作、パーティーやエキジビションでのオリジナルクッキーの制作、アパレルブランドやアーティスト、アニメなど、さまざまなブランドとのコラボレーション、展覧会、ワークショップの開催など、領域を越えて多岐に渡り活動している。著書に『クッキーボーイのアイシングクッキー』(祥伝社)。http://cookieboy.net