2ページ目 - 『世界の夜は僕のもの』昭和50年男・渋谷直角が振り返る、青年期を作った雑誌たち

90年代カルチャーを形成した雑誌たち

1. 1人と差をつけるカルチャー誌『i-D japan』と『STUDIO VOICE』

©Chokkaku Shibuya Fusosha 2021

イギリス『i-D MAGAZINE』の日本版としてUPUより刊行されていた『i-D JAPAN』。創刊号は小泉今日子が表紙(撮影はホンマタカシ)。電気グルーヴ、スチャダラパーなどの連載も。

©Chokkaku Shibuya Fusosha 2021

情報量が半端じゃないハイブロウな雑誌であった『i-D JAPAN』。1993年に休刊したが、2016年に世界文化社からファッションカルチャー誌として再創刊。

©Chokkaku Shibuya Fusosha 2021

流行通信社(現・INFASパブリケーションズ)の『STUDIO VOICE』もアート、音楽、映画などカルチャーを押さえるためには必須の雑誌だった。写真の96年3月号はガーリーフォトの火つけ役、愛機がコニカ「ビッグミニ」でお馴染みHIROMIX特集。

2.パルコの『GOMES』とフリーペーパーが情報発信手段だった時代

©Chokkaku Shibuya Fusosha 2021

エスカレーター横などに置かれていた『GOMES』は、パルコが作っていたフリーペーパー。「バカドリル」連載でもわかるように「納涼バカビデオ大会」「バナナの逆襲」特集などおかしなカルチャー誌だった。

©Chokkaku Shibuya Fusosha 2021

直角の体験が生きた「渋谷のセレクトショップにフライヤーとフリーペーパーを置いてもらう」の図。なんでかわからないけど、渋谷のお店の店員はとにかくぶっきらぼうでこわかった印象がぬぐえない 。だからこそ特別感があったし、そこに通うことがステイタスとして機能していた感もある。

3.マンガ誌のイメージを変えた90年代の2冊『COMICアレ!』『COMIC CUE』

©Chokkaku Shibuya Fusosha 2021

こちらも魚喃キリコ、冬野さほが描いていた『COMIC アレ!』(マガジンハウス)。他にも花くまゆうさく、一條裕子などの新鋭が執筆していた 。女流マンガのレジェンド上田トシコを再評価したことでも知られる。

©Chokkaku Shibuya Fusosha 2021
©Chokkaku Shibuya Fusosha 2021

イースト・プレスから1994年に登場した『COMIC CUE』。毎号ひとつのテーマについて、魚喃キリコ、冬野さほといった新鋭作家をはじめ、錚々たる面々が執筆。マンガ家の枠を越えたカルチャースター・江口寿史のセレクト盤といった趣のマンガだった。

4.ストリートカルチャー、そして岡崎京子の『CUTiE』

©Chokkaku Shibuya Fusosha 2021

音楽を中心としたカルチャー誌(およびVOWの発信地)だった『宝島』がなぜかエロに走り、そのぶん1989年に年4回のムック誌として登場した『CUTiE』(宝島社)にその文化色が移った。93〜94年には岡崎京子『リバーズ・エッジ』が連載されていた。

©Chokkaku Shibuya Fusosha 2021

岡崎京子のような漫画家になりたい愛子が目指すのは『CUTiE』掲載─。

(出典/「昭和50年男 2023年5月号 Vol.022」)

この記事を書いた人
昭和50年男 編集部
この記事を書いた人

昭和50年男 編集部

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50(1975)年生まれの男性に向けて、「ただ懐かしむだけでなく、ノスタルジックな共感や情熱を、明日を生きる活力に変える」をテーマに、同世代ならではのアレコレを振り返ります。多彩なインタビューも掲載。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

「ATSU LEATHER WORKS」が世に放つ、唯一無二の革パンエイジングモデル。

  • 2026.07.22

ライダースジャケットの世界で独自のエイジング表現を追求してきたアツレザーワークス。その哲学を受け継ぐ初のレザーパンツ“Lily”が誕生。いちから着用者のライフスタイルを刻み込むプレーンモデルと、長年穿き込まれた表情を職人技で再現したエイジングモデルをラインナップ。革をより幅広い季節、幅広いスタイルで...

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...

朗報!「ウエアハウス」最高峰レーベルの最高傑作DDシリーズ「1001XX」が待望の再入荷。これは見逃すな!

  • 2026.08.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 「1001XX 1947」が近日入荷。夏の装いに欠か...

日本最大級のアメカジショッピングイベント「稲フェス」史上初の福岡開催! 限定Tシャツ付プレミアムチケットも登場

  • 2026.05.22

雑誌『Lightning(ライトニング)』が主催し、読者が集う国内最大級のアメカジショッピングイベント「稲妻フェスティバル」。通称「稲フェス」。2026年ついに福岡へ初上陸! 8月9日(日)にマリンメッセ福岡B館で開催される。 いつものお台場開催の稲フェスでは出店しないブランドやセレクトショップが多...

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

Pick Up おすすめ記事

高額商品もお得にゲット! 夏の“福”を呼ぶオンラインフェス「イナズマ福袋フェア」8月15・16日開催

  • 2026.08.04

真夏のオンラインフェスの開催が決定! 今回はなんと“福袋”。人気ブランドの人気アイテムを袋に詰め込んで販売するぞ。中身は開けてのお楽しみ。もちろん恒例の2日間ライブ配信も。さらに○○グランプリも開催。オンラインショッピング会場には1000円の入場料がかかるが、LIVE配信、抽選会、○○GPは参加無料...

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

朗報!「ウエアハウス」最高峰レーベルの最高傑作DDシリーズ「1001XX」が待望の再入荷。これは見逃すな!

  • 2026.08.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 「1001XX 1947」が近日入荷。夏の装いに欠か...