なんでそんなにファンが多いの? モーターサイクル界の巨頭「ハーレーダビッドソン」の歴史を振り返る!

  • 2025.09.17

1903年に創業してから今年で122年を迎えた「ハーレーダビッドソン」は、世界に数あるバイクメーカーの中でも抜きん出るほど長い歴史をもつ。世界最古のメーカーでこそないが、創業してから倒産することなく100年以上続いている例は少なく、その点においてとても稀有な存在だ。アメリカという国に限定すれば、最盛期には大小含め100を超えるメーカーが存在したが、世界大恐慌でそのほとんどが消滅。ほかにもさまざまな経営危機に直面したが、歴史を途絶えさせることなく現在まで存続してきた。これは経営陣の巧みな戦略があればこそ。警察や米軍などさまざまな公的機関で採用されたことで新たなる市場を開拓したことも大きいが、奇跡的な追い風も味方につける運の強さもあった。大スターに愛されたこと、そして若者の文化や映画といったカルチャーと密接に関わってきたからこそ、いまも多くのファンを生み、高く支持され続けているのだ。

第2次世界大戦以降、急速に若者のカルチャーに浸透

第2次世界大戦が勃発すると、ハーレー社は軍用モデルの「WLA」を9万台近く製造。これは同時に、とても高価だったバイクという乗り物に多くの兵士が触れる機会となった。その後戦争が終わり、民間に格安で放出されたWLAに目をつけたのが、エネルギーを持て余した若い帰還兵たち。彼らはモーターサイクルクラブ(MC)を結成し、当時のレーサーを真似てWLAを改造して乗り回した。1947年、カリフォルニアで開催されたモーターサイクルラリーに参加したMCの面々が酒やドラッグに溺れた末に暴動を起こし、多くの逮捕者が出る事件が世を賑わせると、この事件をもとにマーロン・ブランド主演の映画『乱暴者』が制作されたのは有名な話。同時に「バイカー=不良」の印象も根付いてしまったのだ。

1907年に警察用車両を製作すると、その信頼性の高さが認められ、多くの警察署が採用した。その後第1次世界大戦時に2万台を超える車両を、さらに第2次世界大戦時には、軍用車「WLA」を約9万台も製造して米軍に納めた。

↓1942 WLAをレーザー風に改造! カスタムの歴史は「ボバー」から始まった。

昔は競走馬の尾をバツンと短く切ることを「Bob」と呼んだそうだが、安価に手に入れたWLAをベースに当時のレーサーを真似てテールを短くしたスタイルを、先のBobと同じようにボバーと呼んだ。ここから「バイクをカスタムする行為」が根付いたのだ。

バイクに乗るためのライダースJKTを生み出した

ハーレー純正のレザージャケットは1931年に登場。これをもとにウエスト調整ベルトの追加やソデ口のジッパー、Dポケットの装備など、次第にバイク用へと特化させて第2次世界大戦後に誕生したのが名作「サイクルチャンプ」。これがその後のライダースジャケットの基礎を築いたといっても過言ではない。ハーレー社はバイクを販売するだけでなく、専用ウエアも手がけることで“バイクに乗る行為”を広く浸透させたのだ。

1946年ごろのサイクルチャンプのファーストモデル。ダブルのエリもとはもちろん、キドニーベルトやDポケット、肩のエポレットの意匠などライダースジャケットの基礎を作ったといえるだろう。

隆盛を極めた1950~’60年代

第2次世界大戦以降、戦時需要がなくなったことでモーターサイクル市場は縮小傾向となり、最大のライバルだった「インディアン」はハーレーより高級車だったことも災いし、急速に市場を拡大しつつあった自動車に取って代わるように販売台数が減少、1959年に会社を解散した。アメリカで唯一の2輪メーカーとなったハーレー社はまさしく“黄金時代”を迎えた。それまでのバイカー=不良というダークな印象を払拭するべく、高級自動車を思わせる豪華な装備やカラフルなペイント、さらには広告に健康的な若者を起用してモーターサイクルのイメージアップを図ったのだ。

国民的スターによって成功者のシンボルに

著名人に愛好家が多いことでも知られるハーレーだが、中でも有名なのがアメリカの国民的スター、エルビス・プレスリーだろう。自ら購入した1956年モデルの「KH」にまたがった写真が、ハーレー社が刊行するユーザー向け会報誌『エンスージアスト』で紹介されると大きな話題となった。プレスリーはハーレーをいたく気に入って、その後もさまざまなモデルを購入。やがてハーレーは成功者のシンボルとして定着していったのだ。

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