ミリタリートラウザーズは1960年代までの欧州物が面白い! 欧州と米軍ミリパンを比べてみよう。

  • 2024.12.22

ヴィンテージミリタリーの中心である第二次世界大戦からベトナム戦争までの1930〜1960年代のトラウザースに加えて、その前身となる第一次世界大戦までピックアップ。欧州ミリタリーの変遷を辿ると、米国と絶妙にリンクしていた。

アメリカを知った上で欧州を見ると、よりおもしろい!

「ブラケット」オーナー・飯田康貴さん|有名ヴィンテージショップのスタッフを経て、2016年に渋谷でブラケットをオープン。昨年には2号店となる世田谷店をオープンさせた

ミリタリーウエアは、大きな戦争を契機に進化を遂げてきた歴史がある。ここでは第一次世界大戦が起こった1910年代から、ベトナム戦争が始まった1960年代を中心に、ミリタリートラウザースをピックアップする。

「第一次世界大戦時のミリタリーウエアは、市場に出回り難いので、全容が把握しにくい上に、どの国も大きな差がない印象です。制服感の強いものが多く、野戦と式典を兼ねているようなユニフォームが中心だと思います。ボトムにおいてはジョッパーズパンツのようなデザインがメインですね」

第一次世界大戦の舞台となったのはヨーロッパ地域であり、いち早く産業革命を起こしたイギリスが世界経済をリードしていた時代。アメリカ海軍では、イギリス海軍のピーコートから強く影響を受けたユニフォームを採用するなど、イギリスが大きな影響力を持っていたことは間違いない。次に大きなきっかけとなったのが、第二次世界大戦である。

「各国で独自のデザインを打ち出してきたのが、第二次世界大戦期となる1930年代後半から1940年代にかけてだと思います。野戦用のユニフォームや作業向けのユーテリティウエア、式典のドレスパンツなど、バリエーションが増えます。またカモフラージュが各国で採用されたり、ミリタリーウエアとしての機能美がより磨かれていった印象を受けます。この時代はまだ化学繊維が出ていないので、例えばイギリス軍だと防水と防風を兼ねたベンタイルのように天然素材でも手間暇をかけて、できるかぎり機能性を追い求めた生地を使用したトラウザーズなども、見所だと思います」

WW1に使われたフランス軍トラウザース

この年代のトラウザースは、ジョッパーズパンツのようなシルエットが特徴。このフランス軍のトラウザースは、裾にボタンやレースアップの付かない珍しいデザイン。内側のスタンプからフランス軍と判別できるのだ。参考商品

【その頃の米軍トラウザーズ①】米陸軍騎兵隊用のジョッパーパンツ

1930年代にアメリカ陸軍で支給されていた騎兵隊のジョッパーズパンツ。30年代になるとベルトループが付いているのが興味深い。騎兵隊は馬からバイクへと進化していくので、この手のパンツはこの年代まで。(編集部所有資料)

1940年代の英国軍ブラッシュストロークカモ

ミリタリーウエアを象徴する迷彩柄をいち早く取り入れたのはドイツ軍。それを追いかけるかのように、英国軍で1942年頃に採用されたのが、このブラッシュストロークカモである。特殊部隊であるSAS用のパンツ。16万9400円

【その頃の米軍トラウザーズ②】1940年代の米陸軍 P-1944 CAMOユーティリティ

アメリカ軍では初めてカモフラージュ柄を取り入れたのが1944年。通称ダックハンターカモとも呼ばれる。ドイツ軍のカモフラージュ柄と似ていたため、味方から誤射されたことから短命に。(編集部所有資料)

1930~1940年代のイタリア海軍ジョッパーズ

レアピースであるイタリア海軍のユーティリティパンツ。ワークウエアで使われていたブラックシャンブレーのような生地がおもしろい。この時代からワークウエアのような役割を担うユーテリティウエアが誕生する。5万9400円

【その頃の米軍トラウザーズ③】1930年代USN ユーティリティデニム トラウザーズ

1930年代にUSネイビーで支給されていたデニムのユーテリティパンツ。陸軍でもデニムを使ったユーテリティウエアが支給されていたが、第二次世界大戦後には全軍で使われなくなった。そのため人気が高い。(編集部所有資料)

(出典/「Lightning 2025年1月号 Vol.369」)

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