2シーターで驚愕の7000cc! シボレー・コルベットのレアモデルは流麗にして獰猛

1960年代から1970年代のアメリカは、マッスルカーと今では言われる流行が存在。各社がハイパフォーマンスなクルマを次々と生産していた。アメリカン・ピュアスポーツカーであるシボレー・コルベットもそんな時代には大排気量のモデルがラインナップされていた。そんな「あの頃のアメリカ」を感じる1台を紹介。アメリカ旧車の独特な魅力がそこに。

7000cc、390馬力のコルベットが買えた時代のサバイバー。 1969 Chevrolet Corvette Stingray

1953年にプロトタイプが生まれ、1954年から市販されたシボレー・コルベット。それはアメリカで初めて生まれ2シーターのピュアスポーツカーで、現在でも8世代目として生産されているアメリカ車の魂みたいな車種。

それぞれの世代にそれぞれのファンがいて、アメリカ旧車のなかでも愛好家が多く、オーナーズクラブもアメリカには多数存在し、カーショーに行けば必ず何台かに遭遇する人気車種のひとつだ。

もちろん日本でもアメリカ車好きにはもはや定番のあこがれのモデル。現在では第1世代から第3世代まではクラシックカーとしての価値も高まって、年々高値の花になってきているのは他のクラシックカーと同だけど、2シーターというスパルタンなスタイルはよほどの余裕がなければ所有できない浮き世離れしたモデルのひとつなだけに、所有すればその満足度も高いモデルのひとつである。

そんなコルベットも第2世代~第3世代は、アメリカのマッスルカームーブメントのおかげで大排気量化。アメリカ車としてはコンパクトな車格にとんでもないパワーのエンジンを搭載したモデルが数多く生まれた。

今回はそんななかから1969年式の427エンジン搭載車を紹介。427とはエンジンの排気量(427キュービックインチ)で、cc換算すると約7000ccという怪物。もちろん当時のラインナップのなかでは最大排気量を誇るV8エンジンだ。

とくにC3と言われる第3世代のコルベットは、コークボトルラインと呼ばれる流麗なボディラインが特徴で、いかにもパワーのありそうなスタイリングがこのエンジンとよく似合う。ボディ前後に鉄製の細いバンパーを装備することから「アインバンパー」なんて呼ばれる世代である。

コルベットは世界中で人気の車種だけでに、カスタムされたり、エンジンが壊れて、載せ替えられていたりすることも珍しくないけれど、この車両はオリジナルのまま現存していたという稀少なサバイバーというのもポイント。

つまり車体とエンジンは当時の工場出荷時のままというナンバーズマッチングというだけでなく、塗装だって当時のままってわけだ。

こういうモデルこそ、あえて再塗装やカスタムはしないでこの状態のまま乗ってあげたい。アメリカ自動車史の一時代を築いたモデルが新たなオーナーを待っている。

流麗なボディラインに凶暴なV8エンジンを搭載。

コルベットの歴史のなかで第3世代はもっとも流麗、モリモリとしたボディラインを持った「いかにもアメリカン」な世代。ボディは初代から続くFRP製で軽量化が図られている。そのスタイリングだけでもかなりのインパクトだが、搭載する凶暴な427エンジンの咆哮を聞けば「あの頃のアメリカ」がひしひしと伝わってくる。

リアパネルはダックテールと呼ばれる反り返ったデザイン。そこに丸目4灯のテールランプがセットされる。リアのアイアンバンパーは分割式。気になる価格は1480万円(税込車両本体価格、現状販売、諸経費別)

張り出すところが出て、くびれているところはしっかりとくびれたグラマラスなボディはコカ・コーラのボトルを連想させることからコークボトルラインと呼ばれた。

搭載される427キュービックインチ(約7000cc)の心臓部。このエンジンは1966年から搭載が始まり、現車の1969年式が最終年式になる。同じ排気量でも390馬力、400馬力、430馬力、435馬力の4種類の馬力違いが存在した。現車は390馬力仕様。エンジンフードに排気量を示す427のエンブレムが装着される。

純正のラリーホイールにホワイトレターのグッドイヤーのタイヤがいかにもアメリカらしい。タイヤサイズは前後とも225/70-15がセットされる。

コクピットもオリジナルコンディションをキープする。内装はブラックに統一されたスパルタンなイメージ。ステアリング中央にはクロスフラッグスと呼ばれるシボレーのエンブレムが装着される。トランスミッションは4速マニュアル。

センターコンソールのシフトレバーのところにこのクルマのスペックプレートが装備される。正真正銘の390馬力の427キュービックインチエンジン搭載車だということがわかる。

ルーフは左右を分割して取り外しができるTバールーフ(Tトップ)になっているので晴天時には開放感のある走りが楽しめる。当時はTバールーフのクーペとソフトトップ(脱着式ハードトップはオプション設定)のロードスター(コンバーチブル)が存在した。

Bピラーからリアに流れるボディラインと奥(フロント側)に収まっているリアウィンドーの形状は独特。リアの上部中央にあるのは給油口。トランクは無く(笑)、シートの後ろにちょっとしたラゲッジスペースがあるのみというスパルタンな仕様。

ポップアップ式のリトラクタブルヘッドライトを出すと丸目4灯の顔に変化。フロント先端が尖った形状は、現代の安全基準では表現できないヴィンテージカーならではのデザインだといえる。

【取材協力】
M-Spec
http://www.m-spec.jp

J-motors
https://www.instagram.com/j_motors_sehoji/

この記事を書いた人
ラーメン小池
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ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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