ヴィンテージな雰囲気よりも、よくぞこのサイズ感にしてくれたと感激。
元来旧いモノが好きな筆者。というのも今買える新品よりも、10年先には買えないかもしれないアンティークを優先してしまう性格である。
といっても身の周りがすべて旧いモノに囲まれているわけではなく、しっかりと今のモノも手を出すからこれまた際限がないのがタマにキズ。
買い物は編集者の仕事のようなもので、ただ見ているだけではなく、自分で手に入れて使ってこそ本当の解釈ができると信じている。
と、いつものように自分を正当化して(笑)、いろいろなモノを手にしてきているわけだけど、新品のプロダクツを手に入れるときに重要視しているのは「ヴィンテージ顔」。
要するに新しいんだけどなんか懐かしかったり、アナログ感があったり、昔ながらの風合いがあったりするものをどうしても選んでしまう。
じつは今回そんな時計に出会ってしまった。それがVAGUE WATCH CO.(ヴァーグウォッチ・カンパニー)である。ヴァーグウォッチは、アンティークウォッチの雰囲気を現代に甦らせつつ、現代の解釈でプロダクツを発信しているブランド。
アンティークの時計を知っている人には「なるほど」と思わせ、いわゆるファッションピープルにも「いいよね、これ」と思わせる絶妙なサジ加減にいつも驚かされるブランドなのである。
そのなかで今回気になったのがDiver’s Son(ダイバーズサン)というスポーツウォッチ。いわゆる往年のダイバーズウォッチをデザインソースにしているんだけど、筆者的に特筆すべきはそのサイズ感。
普段、アンティークウォッチをいろいろ身につけて思ったのは、私のように腕の細い男性はどうもケースサイズが40mm以上の時計は時計自体が主張しすぎるので苦手。
もともとアンティークの時計が好きなので、昨今の大振りで40mmオーバーのサイズ感がどうも馴染めずにいたってわけ。昔39mmのダイバーズウォッチをしていたころもあったけど、やはりその大きさに手放し、36mmのアンティークの手巻きダイバーを買ったことさえある。
とくにダイバーズウォッチに代表される時計は40mmオーバーがほとんどで、小振りなダイバーはアンティークを探すしかないというのが現状。
ここ最近はさらにその思いが強くて、時計は34、もしくは36mmでいいよねと思い、ドレス系のシンプルなモデルが主流になって、スポーツモデルの時計からは心が離れていたってわけ。
で、このDiver’s Sonは、そんな筆者の思いを知ってたかのように、その開発には「日本人男性にとってはメンズサイズの大きいダイバーズウオッチは腕に余りすぎるし、女性が腕にできるダイバーズウォッチはなかなか良い物がない」という思いがきっかけと聞き、激しく同意したってわけ。
見事に私の腕にも馴染むサイズ感で、デザインもヴィンテージ顔。こういう玄人好みのモデルをしっかりとラインナップしているヴァーグウォッチに見事にやられたってわけです。
【DATA】
VAGUE WATCH CO.(ヴァーグウォッチ)
https://vague-w.co.jp