高級にして最速。キャデラックの最強モデル「CT5-Vブラックウイング」の2025年式。
世の中の自動車マーケットでは、もはや環境性能や低燃費が当たり前。いわゆるスーパーカーに代表されるハイパフォーマンスカーの存在は、実用ではなく、週末の趣味を謳歌するためだったり、競技用、さらにはメーカーの威信を示すモデルだったりという側面が強く、多くの台数の販売を目的とはしていない時代。
といっても速いクルマやパワーのあるハイエンドモデルの需要はゼロではない、それはスーパーカーがステイタスだったり、普段はエコカー党でも、ここぞというときには速いクルマでスポーツ走行を楽しみたいという人はまだまだ世界中にいるってわけだ。
エコカーが当たり前の人たちにとってはもはやガソリンエンジンのハイパフォーマンスカーは化石なのかもしれないけれど、まだまだメーカーもそんなクルマ好きたちを置き去りにはしていない。
アメリカを代表する高級車ブランドであるキャデラックには古くから「V」の称号を持ったハイパフォーマンスモデルが存在したが、そのVシリーズをベースにさらに凶暴化したのがブラックウイングモデルとなっている。
現在では4ドアセダンのCT5に、CT5-Vの上位モデルとしてラインナップしているけれど、その最新型である2025年モデルが登場した。キャデラックといえばGM(ゼネラルモータース)のトップブランド。
歴史的にもGMの並み居るブランドのなかでも、常に最高級で最速のスペックを持つモデルをラインナップさせてきただけに、マッスルなモデルも譲れないというわけだ。
その中でもミドルクラスのCT5は世界でもっとも売れているキャデラックのセダンモデル。そんなモデルをベースにとことんパワーとスピードを追い求めたのがCT5-Vブラックウイングなのだ。
もちろん搭載するのはアメリカの自動車愛好家の魂ともいえるV8エンジン。排気量も往年のアメリカ車よろしく6.2Lというモンスターである。しかもそれをスーパーチャージャーで過給して668馬力という力持ちなのだ。
アメリカ車でも昨今は、ハイパフォーマンスなモデルといってもV6エンジンにターボなどで過給したモデルが増えるなか、2025年もV8エンジンを載せるぞっていう意気込みを感じる。
大人でシャープなスタイリングないわゆるセダンながら、本気でアクセルを踏めばあっという間に他車を置き去りにするパワーを秘めているというのがなんともキャデラックらしい。
狭い日本ではその性能を十分に発揮できないためか、凶暴すぎるのか正規輸入はされていない。
キャデラックのなかでも「好き者」のみに許されたモデルとして2024年の夏に北米マーケットで販売される。
アメリカでレンタカーなんかで選べたら乗ってみたいなと思うのは筆者だけだろうか?
【驚愕のスペックはこちら】
エンジン:668馬力6.2Lスーパーチャージャー付きV8
トランスミッション:6速マニュアルまたは10速AT
駆動方式:FR(CT5-Vには4WDも設定あり)
フロントブレーキサスペンション:スタビライザー付きマクファーソンストラット
リアサスペンション:リア、スタビライザー付き5リンク
フロントブレーキ:ブレンボ製6ポッドディスクブレーキ
リアブレーキ:ブレンボ製4ポッドディスクブレーキ
ホイール:19インチ鍛造アルミホイール(フロント10J、リア11J)
フロントタイヤ:P275/35ZR19 ミシュラン・パイロット・スポーツ 4S
リアタイヤ:P305/30ZR19 ミシュラン・パイロット・スポーツ 4S
サイズ:全長4977mm、全幅1883mm、全高1437mm
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