メンズ誌編集者の散財ダイアリー「やれること全部乗せ感にやられたフルカウントのスウェット」編

ファッションは新品でも古着でも、さらにはアンティークや、その他ちょっと変わった(本人はいたって普通だと思っている)物欲で、おっさんになっても散財が絶えない編集者であるラーメン小池が送る散財日記。ぶらぶらとネタを求めて街をパトロールしながら、行く先々で出会って手に入れたプロダクツを不定期で紹介していく企画がこれ。今回は久しぶりに丸首のスウェットを買ったぞという話。

またもオーダーしていたことを忘れていた1着。

ファッションってのは自分の中の旬が何周もするもので、ここ最近は20年以上前に自分の中で熱かったスタンダードなアイテムが再燃中。そのなかでも秋冬のアイテムでふつふつと気になっているのがネルシャツやスウェットシャツ。

もう言わずもがなの超定番だし、すでに数着持っているのにもかかわらず、ここ最近また欲しくなっている。まさに一周してやってきた旬なのである。あるでしょ? そんな気分。

そんな折りに先輩の付き合いでFULLCOUNT(フルカウント)東京店を訪れたとき、スタッフに「小池さんのオーダーしたスウェット取り置きしてますよ。留守電入れといたんですが」と。

「えっ? 留守電聞いてないっす。いつごろですか?」

スタッフ「去年の10月末くらいだったかと」

「マジっすか? すいません3カ月も放置してたってことですか。もはやオーダーしてたことも忘れてました。ごめんなさい」

スタッフ「いつものことですね(笑)」

と、またも都合の良い記憶喪失で私のところにやってきたのが今シーズンの新作スウェット。アイテムを見て記憶が蘇る。確かに展示会にお邪魔したときにオーダーしとりました(笑)。

前置きが長くなったけど、元々フルカウントのスウェットは創業時からけっこう好きで何着か持っているので大好物のひとつだっていうのはもちろん、これは文句なしに私の好み。

吊り編み機による丸胴ボディにクラシカルなフェルトパッチを縫い付けているだけでなく、その上からステンシルプリントを追加した1960年代の雰囲気をモチーフにしている。

要するにスウェットでやれることを「全部乗せ」した仕様。無地のスウェットもいいけれど、こういうデコレーションで遊び心を効かせたデザインがアラフィフの私には再び「アリ」なのである。というわけで久しぶりに丸首(おしゃれに言えばクルーネック)のスウェットを買ったというわけ。

ただ、もうちょっと早く手に入れることができたのに。という事件はあったけど、まだまだこれからの季節も活躍間違いなし。

私が手に入れたのはオフホワイトだけど、その他カラバリでオールドブルー、コークレッド、ゴールデンイエローの4色展開。あえて新品ではありそうでないオフホワイトにしてみた。製品加工で落ち着いた風合いに仕上げているので、汚れも目立ちにくいしね。クラシカルな雰囲気が抜群でしょ。3万7180円
ヴィンテージのカレッジスウェットをモチーフに、フェルトパッチにその上からステンシルプリントを追加した凝ったデザイン。フェルトの上にあえてステンシルプリントが乗っかってたりして、細部も雰囲気ある。着込んでくたくたになってもカッコいい
個人的にはセットインスリーブ所有率が高かったので、久々にラグランスリーブのスウェットを買ったような。袖の縫製はフラットシーマになっていて、昔ながらの雰囲気にひと役買っている。ちなみにボディに対して垂直に袖が付くのがセットインスリーブ、斜めに付くのがラグランスリーブね。歴史的にはセットインスリーブの方が旧い仕様
旧式の吊り編み機で編まれたボディは前後で継ぎ目のない丸胴仕様。時間を掛けて編まれているのでふっくらとした着心地もまた特徴。ディテールまで多くを語れるスウェットになっている

【DATA】
FULLCOUNT東京店
TEL03-6804-6541
https://fullcount-online.com

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

無骨と涼感。どちらも、ステュディオ・ダ・ルチザンで手に入る

  • 2026.05.02

異なる魅力を持つふたつのスタイル。だが、その根底にあるのは、日本のモノづくりに裏打ちされた丁寧な作りと、細部に宿る遊び心である。 制約が生んだ大戦期の美学! 物資統制下にあった大戦期、簡略化されたディテールの中から生まれた機能美。その無骨な佇まいをベースに、ステュディオ・ダ・ルチザンが現代的に再構築...

スニーカー派こそ知っておきたい、「クラークス オリジナルズ」の名作シューズとその歴史。

  • 2026.05.12

ご存知、英国生まれのシューメーカー「クラークス オリジナルズ」。実は本誌が標榜するアメリカンスタイルとも縁深い同ブランドの魅力について創業から現代にかけての歴史や数々の名作とともに、再考してみたいと思う。 英国で生まれ、アメリカで人気に火がついた稀有な存在。 アメカジ好きの本誌読者の皆様は、クラーク...

30周年を迎えた「FIRST ARROW’s」がシルバー300個、金30個の限定アイテムを発売。トリプルコラボのデニムにも注目!

  • 2026.05.11

30周年を迎えた「FIRST ARROW’s」からメモリアルな逸品が登場。限定なのでこの機会を見逃すな! また、定番のアイテムも一挙紹介。ハンドメイドならではの美しい細部に注目だ。※価格は全て税抜きです 【NEW ARRIVALS】30th Anniversary Arrow Feather Ser...

夏を装いが物足りない時のひと工夫。涼しげな素材と優しい配色で気軽に“レイヤード”を楽しむ

  • 2026.04.16

シャツとジーパン。それだけで成立することは分かっていながら、やっぱりちょっと物足りない、と感じたときに思い出してほしいキーワード。それは、レイヤードだ。ぜひ夏の装いのひと工夫に加えてもらいたい。 涼しげな素材×優しい配色のレイヤード 夏に着るトップスはシャツとインナーだけになりがち。だが、シャツの下...

Pick Up おすすめ記事

スニーカー派こそ知っておきたい、「クラークス オリジナルズ」の名作シューズとその歴史。

  • 2026.05.12

ご存知、英国生まれのシューメーカー「クラークス オリジナルズ」。実は本誌が標榜するアメリカンスタイルとも縁深い同ブランドの魅力について創業から現代にかけての歴史や数々の名作とともに、再考してみたいと思う。 英国で生まれ、アメリカで人気に火がついた稀有な存在。 アメカジ好きの本誌読者の皆様は、クラーク...

無骨と涼感。どちらも、ステュディオ・ダ・ルチザンで手に入る

  • 2026.05.02

異なる魅力を持つふたつのスタイル。だが、その根底にあるのは、日本のモノづくりに裏打ちされた丁寧な作りと、細部に宿る遊び心である。 制約が生んだ大戦期の美学! 物資統制下にあった大戦期、簡略化されたディテールの中から生まれた機能美。その無骨な佇まいをベースに、ステュディオ・ダ・ルチザンが現代的に再構築...

大人メンズの手首に最適解なバングルを……「アリゾナフリーダム」を象徴するモチーフ“唐草”。

  • 2026.05.08

アリゾナフリーダムを象徴するモチーフのひとつ、唐草。創業当初から脈々と受け継がれ、ブランドの核として多くのファンに愛され続けてきた、いわば普遍的なデザインだ。一見すると同じ唐草でも、彫りの深さやラインの強弱、バングルの幅やサイズによって印象は大きく変化する。その多彩な表情こそが、このモチーフの大きな...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

大人の夏はゆるくてこなれ感があるコーデが気分。“アジ”のあるピグメントTとデニムさえあればいい

  • 2026.04.17

ハナから古着みたいに着られる、アジのある服が大好きだ。「ジムマスター」が今季推すピグメントTとデニムも、加工感が素敵。いい“アジ”を知り尽くすふたりも、どうやら気に入ったご様子です。 「MIA MIA Kuramae」ヴォーンさんは、ピグメントTにオールインワンを着崩して合わす! 色ムラによる古着ラ...