ミリタリー有識者に聞く! フライトジャケットの“通“な使い方。

ファッションアイテムでありながら長い歴史と数々の“物語” があるだけに、どうやって着こなせばいいのかわからないのがフライトジャケット。そんな悩みを抱えるフライトジャケットビギナーのために、ミリタリー通として知られる「ザ・リアルマッコイズ奈良」の内田裕己さんに楽しみ方を伺った。

妥協せずに良いものを、ジャストサイズで探してほしい。

「THE REAL McCOY’S 奈良」内田裕己さん|20年間ザ・リアルマッコイズの商品開発に携わった後、2021年にオープンした奈良市の「ザ・リアルマッコイズ奈良」代表に。コアなネタ満載につきミリタリー好きなら1度は訪れるべし!

アメカジ業界ではフライトジャケットをはじめとした衣類はもちろん、無類の戦車好きとしても知られる「ザ・リアルマッコイズ奈良」の内田さん。フライトジャケットのなかでも特に「A-2」が好きという内田さんの最近のお気に入りがA-2に「スウェットパンツ」を合わせるというもの。

「軍モノってアクが強いから、ガチガチにミリタリーじゃなくてスウェットくらいラフなものを合わせるのをオススメしてますね。あとは、ハンチングやハットを合わせて、カジュアルだけどちゃんとするというか紳士っぽくするというのも自分の中にはありますね」

アウターはA-2にジャーキンベスト、インナーにワークシャツと水色のトレーナー、ボトムはスウェットパンツ、サービスシューズとキャスケットと、カジュアルに着崩しながらも上品にまとめた内田さんお気に入りのコーディネイトである

そして、冬場は「ベストを合わせることが多い」という。

「A-2を1枚だと冬場は寒いので、ベストを上から合わせたりします。軍モノのベスト合わせることもあるし、ダウンベストとか古着を合わせることもありますね」

着方については「吊るしのまま着ない」というのも内田さん流。

「兵隊は与えられた装備の中でイキろうとするからバックペイントも生まれるし、襟のフックにホイッスルやベルをつけたりする。だから僕もネームプレートやワッペンを付けたり、ボタンを変えたり、ステンシルでペイントしたりしてます」

また、「A-2」の場合特別に気にしているのが「襟周り」。

「22歳頃からA-2を着始めましたが、当時は襟は立ててなかったです。後に本物の兵隊の写真をいろいろ見るようになって、やたら兵隊が襟の後半分を立てていることに気づいたのと、その頃襟を立ててる人がいなかったので、これは僕が立てたらないかんなと。それ以来ずっと襟を立ててます」

中に合わせるアイテムでは「シャツの襟をちぎる」のと「差し色を入れる」のがポイントだそう。

「特に襟のある革モノに襟のあるシャツを合わせると中のシャツの襟がくしゃっとなるのが気に入らないのでとってしまおうという。台襟があるシャツはちぎってもほつれないのでちぎるだけです。あと、ミリタリーってどうしてもくすんだ色ばかりになるから、インナーに色物のスウェットを着るようにしてますね。僕的には紺とか緑より水色とかオレンジとか明るい色の方が面白いと思いますね」

そしてサイズは「ジャストサイズ」がオススメだそう。

「もし本気で着てみたいと思ったら、妥協せずに良いモノを着てほしいし、一生の相棒を買うならジャストサイズがオススメ。普通なら年と共に多少太りますが、愛する服に合わせて自分を律することも必要だと思います。そして、ミリタリー好きの人こそ平和主義者であって欲しいと願います」

ステンシルでカスタマイズするのも内田さん流の楽しみ方。様々な資料をもとに有名な部隊の番号など内田さん自ら製作。オーダーがあればお店で入れてくれるそう。M-65などフィールドジャケット系はシンプルでステンシルのカスタマイズには最適だ
この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

究極のクラシックを背負う。英国発バッグブランド「Billingham」のカメラバッグ『System-1』

  • 2026.09.24

英国生まれのバッグブランド「ビリンガム」。そして同ブランドを代表するモデル[システム-1]。"用の美"を極めたその実用性とルックスは昔も今も、服好きの心を捉えて離さない。 “機能美”を極めたクラシックバッグの筆頭 創業は1973年。写真を撮るのが大好きだったという創業者のために妻がカメラバッグを手作...

イタリア・パルマで誕生。世界屈指のベルト「Anderson’s」、その生まれる場所へ

  • 2026.09.17

1966年、イタリア北部に位置する美食の街・パルマで創業したベルトメーカー「アンダーソンズ」。装いを完成させる“名脇役的存在”のベルトをメインとする稀有な存在にして、世界的な評価を獲得する某ブランドのプロダクトはどのように生まれるのか。その魂が宿る自社工場に足を運んだ。 イタリア・パルマの地に宿る6...

歴史に残る空軍服を、いま再び。機能美が息づく「中田商店」のモーガンメンフィスベル

  • 2026.10.02

メンフィス・ベル号の機長、ロバート・K・モーガン氏との交流から始まったモーガンメンフィスベルは第二次世界大戦期の空を支えたフライトウエアを現代に蘇らせる中田商店のオリジナルブランド。極限の環境で求められた機能と、色褪せない完成されたデザインが魅力の航空服を紹介する。 R.A.F. Irvin She...

トラッドの相棒にドゥニームのジーンズを! ウエアハウスが1988年のクラボウデニムを再現

  • 2026.09.17

1980〜90年代に日本のセルビッジジーンズの先駆けとして一世を風靡したデニムブランド「ドゥニーム」。同ブランドの創業当時のレシピをもとに、再始動を手掛けたのが「ウエアハウス」だ。彼らの徹底的な研究・解析によって生み出された至極の1本は、まさにオーセンティックそのもの。そして、本当の意味での“良い色...

今季ワードローブに加えたいアイテムを厳選紹介! 「EIGHT-G」で秋支度。

  • 2026.10.04

秋の装いが楽しくなる季節。ミリタリーやワークといったアメリカ由来の実用服をベースに、素材やディテールへこだわりを詰め込んだエイトジーの新作から今季のワードローブに加えたいアイテムをピックアップ。 (右)ジャケット110,000円(TMJ2615)、シャツ23,100円(8LS-81)、ジーンズ24,...

Pick Up おすすめ記事

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

イタリア・パルマで誕生。世界屈指のベルト「Anderson’s」、その生まれる場所へ

  • 2026.09.17

1966年、イタリア北部に位置する美食の街・パルマで創業したベルトメーカー「アンダーソンズ」。装いを完成させる“名脇役的存在”のベルトをメインとする稀有な存在にして、世界的な評価を獲得する某ブランドのプロダクトはどのように生まれるのか。その魂が宿る自社工場に足を運んだ。 イタリア・パルマの地に宿る6...

日本の技で蘇る、旧きよきアメリカンベーシック。100年前の起毛機を使った「DISCUS」のスウェット

  • 2026.09.18

「ディスカス アスレチック」の「MADE IN JAPAN」プロジェクト。和歌山で受け継がれる約100年前の起毛機とそれを支える職人の技。そのこだわりから生み出されるスウェットの魅力を追った。 スウェットの裏側に宿る百年起毛 1973年、アメリカで誕生した「ディスカスアスレチック」。その歴史を日本の...

究極のクラシックを背負う。英国発バッグブランド「Billingham」のカメラバッグ『System-1』

  • 2026.09.24

英国生まれのバッグブランド「ビリンガム」。そして同ブランドを代表するモデル[システム-1]。"用の美"を極めたその実用性とルックスは昔も今も、服好きの心を捉えて離さない。 “機能美”を極めたクラシックバッグの筆頭 創業は1973年。写真を撮るのが大好きだったという創業者のために妻がカメラバッグを手作...