アメカジ好きの店主が淹れるコーヒーはまさに筋金入り! 下北に行ったら「筋金珈琲焙煎所」へ。

サブカルチャーの中心地、下北沢。古着店が集まる商店街をぬけてゆくとハーレーダビッドソンが停められた「筋金珈琲焙煎所」にたどりつく。旨味の濃いコーヒーに出合える店。アメカジ好きの〝焙煎料理人〞古市敦さんが入れるこだわりの一杯をご堪能あれ。

コーヒー豆の焙煎は料理人の考え方が参考に!

カウンター席で見ることができるドリップの実演風景。スポットライトが演出を高める。ドリッパーには筋金珈琲オリジナルの補助器具が使われている

モヒカンとコーヒー!? 一瞬その組み合わせに驚く人もいるかもしれない。自らを〝モヒカン店長〞と名乗る古市敦さんが、下北沢の土地に店を構えたのは2004年。当初は仕入れた豆でコーヒーが飲める店を営んでいた。

しかし、「自分の手で焙煎した豆のコーヒーを提供したい」と思い立ち、2010年には自家焙煎機を購入。2017年には現在の店名である〝筋金珈琲焙煎所〞に改めた。古市さんはまたの名を〝焙煎料理人〞ともいう。

入口に停められたハーレーダビッドソンがトレードマークの外観。店舗コンセプトとして「ハーレーの修理場の奥にある喫茶スペース」があったと話してくれた

なぜ料理人と名乗るのかについて聞くと「いくら素材(コーヒー豆)が良くても、 美味しさを引き出せるかどうかは、料理人(焙煎士)の腕しだい。すなわち、焙煎士はさまざまな美味しさを知るべきなのです」と語ってくれた。

研究熱心な性格が功を奏してオリジナルグッズの開発にも成功している。「筋金式・旨味抽出バーチカルブースター」というドリッパーの補助器具で、誰でも簡単に〝旨味の濃いコーヒー〞が抽出できる。焙煎は自分の好きな深煎りしか行わない。ロースターに機械などは接続せず、自分の感性で焙煎する。デジタルに頼らない姿勢が人気のヒケツかもしれない。

焙煎機はアメリカのリードリッヒ社製。赤いボディカラーがとても印象的だ。古市さんは、焙煎の時間や温度調整などをマニュアルに頼ることなく自分で研究を重ねてあみだしている
不良豆をピッキングするためのルーペ。タライを重ね、ザルの上でピッキングするスタイル
古民家のような木造の部屋が奥まで続く。そっと置かれたランプやコーヒーミルなどがアンティークの可能性がある
大好きなファイヤーキングの“ジェダイ”のみを集めた戸棚。コーヒーの提供はもちろんジェダイだ

古市さん自らがカスタムオーダーしたデニムベスト。背中に刺繍された「HARDCORE COFFEE BEANZ」は自分自身のスタイルである“筋金入りの珈琲豆野郎”をうまく言い表しているとお気に入りだ

人気のコーヒー豆を紹介!

[豆の種類]
シングルオリジン 7種類
ブレンド 7種類
1カ月ほどで扱う豆が変わる

[抽出方法
ドリップ

[焙煎機]
ディードリッヒ/半熱風式/2.5kg

【ブレンド】スジガネブレンド

ブレンドする豆の種類で焙煎の度合いを変化させるため、複雑な香りを作り出すことに成功した。しっかりとした深いコクと、長続きする後味の余韻をも楽しむことができる。

100g756
産地:グアテマラ、コロンビア、ブラジル、他
焙煎:フルシティ~フレンチロースト
精製方法:ウォッシュト
香り:複雑
酸味:少ない
コク:しっかり
後味:余韻が長い

DATA
筋金珈琲焙煎所(スジガネコーヒーバイセンショ)
住所:東京都世田谷区北沢3-31-3
連絡先:TEL03-3466-5058
営業時間:10:0021:00(喫茶室は土日祝13:0017:00)
定休日:月曜(祝日の場合は翌日)
駐車場:なし
公式HPhttp://cafeuse.com
SNSX@CAFEUSEFacebook@CAFEUSE2004
席数:17
ホールセール:あり
豆販売:あり
豆通販:あり
テイクアウト:あり
デカフェ:あり
ドリップバッグ:前日までの予約注文のみ
セミナー:なし
器具販売:オリジナル抽出補助器具「バーチカル ブースター」2200

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/別冊Lightning Vol.215「東京コーヒーロースターズ」

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