WHITE DRAGOとは?
水と空気を混合させ、超微細気泡を作り出す装置、それがホワイトドラゴンだ。まさに“キャブレター”と同じ原理。
通常、水道から出てくる水も白濁していて空気が入っているように見えるが、実は水流がぶつかって泡のようなものを作っているだけ。このホワイトドラゴンを装着すれば、直径0.01〜0.02㎜という微細泡を1秒間に約30万個排出する。
そのため、ホワイトドラゴンから出てくる水は、微細な気泡で白濁しているのだ。例えば洗濯にこの水を使えば、繊維の間にまで微細泡が入り込み、そこで弾けることによって汚れが落ちるというわけ。
もちろん人間の肌にも最高だ。毛穴に微細泡が入り込むことで、洗浄力・保湿力・保温力の効果が期待できるのだ。水道水を魔法の水に変えるホワイトドラゴン、是非この凄さを自身の目で確かめてみてほしい。
ホワイトドラゴンを通った水は、上の写真のように白濁している。この正体は直径0.01〜0.02㎜の超微細な気泡。この泡を産み出す装置がホワイトドラゴンというわけ。
通常のホースに装着可能な「ホワイトドラゴンHOB.」2万9920円(税込)
ホワイトドラゴンでは、今回紹介したホビータイプのほか、シャワーヘッドとセットになったモデル(左写真:3万3000円(税込))や、洗濯機用、プロの理美容師向けのモデルなど、各種モデルをラインナップ。特にシャワーヘッドとのセットモデルは、美肌効果や保湿も期待できるので、是非とも使ってみたい。
ホワイトドラゴンHOB.専用ボックス。ヴィンテージのプラグのようなデザインがたまらない! まさに男心をくすぐる仕様だ。
1.モヒカン小川愛用のシルバーを洗ってみた。
まず手始めに、編集部のモヒカン小川が毎日着けているファーストアローズのイーグルクローのペンダントをホワイトドラゴンで洗ってみることに。着け始めてから10年以上全く洗っていないため、ところどころ黒く変色し、ある意味“シブい”雰囲気に。早速、水を掛けて、手で擦ってみる。その後、水気をふき取って終了。たったこれだけなのに、シブい黒ずみは残しつつ、全体的に光沢感を取り戻した。ホワイトドラゴンは、金属洗浄にも使えるのだ。
こちらが洗浄前のファーストアローズ。ところどころくすんで、金属的な輝きはナシ。これがどんな風に変化するのか……楽しみだ。
ホースにホワイトドラゴンを装着した状態で、水を掛けていく。白濁した水が目を引く。
その後、ウエスでふき取って洗浄完了。
こちらが洗浄後。黒ずみなどの“シルバーエイジングのおいしい部分” は残りつつ、クロー部分など汚れが落ちて輝きを取り戻した。シルバー用クリーナーを使うより、自然な仕上がりに大満足。
2.ヴィンテージデニムを洗ってみた。
ヴィンテージファンにとって、ヴィンテージデニムの洗濯ほど頭を悩ますものはない。専用の洗剤が売られているとはいえ、色落ちさせたくないし、縫製糸も傷んでいるため、手荒に扱えば崩壊しかねない。その点、ホワイトドラゴンを使えば、微細泡が繊維の間に入り込み、洗剤を使わずとも、汚れを落とすことが可能だ。これなら生地を傷める心配もない。今回は、レザーパッチがきれいに残る501XXを洗ってみることに。さて、結果はいかに……?
こちらが今回の洗濯実験に使用した501XX。美しくブルーが残り、レザーパッチも生き残っている極上品だ。30年以上前に購入し、その後一度も洗濯したことのない状態。ヴィンテージ特有の匂いもあり、出来ればこの“ヴィンテージ臭” も何とかしたいところ。さすがに洗濯機に入れることは出来ないので、タライを用意し、いざ洗濯スタート!
レザーパッチが水に浸からないように注意しながら、ホワイトドラゴンの水をデニムに掛けていく。デニム表面に水を掛けるだけでなく、裏にもまんべんなく水を掛けていくのがコツ。
ホワイトドラゴンの口を水に直接つけて、水の中に微細泡を含ませていく。あっという間にタライの水が白濁していくのがわかる。0.01〜0.02㎜の細かな気泡が、いい仕事をしてくれるのだ。
存分に微細泡を含ませた水の中で、押し洗い。すると、水があっという間に緑色に……長年の汚れが一気に浮かび上がってきた。水だけなのに油脂分の汚れまでも取ることができる。
洗濯終了! インディゴブルーが若干鮮やかになった気がする。このあと乾かしたが、なんと特有のヴィンテージ臭もすっかりなくなった。それにしてもタライの水の色がヤバい(笑)
3.汚れたJeepを洗ってみた。
洗車でのホワイトドラゴンの実力はどうなのか? を検証すべく用意したのはジープラングラー。日常の足として使っているものの、洗車はご無沙汰で、ところどころに水アカなどの汚れが目立つ。ブラシや洗剤、ウエスなどは通常の洗車グッズを使い、水はホワイトドラゴンを使用。水を変えるだけで、何か変化があるのか……と思いきや、ホワイトドラゴンの水だけでも、ある程度の汚れが落ちたのには驚いた。サーフボードの手入れにも使えるかも。
梅雨時ということもあり、水アカなどの汚れが盛大についてしまったジープラングラー。こうなるとなかなか汚れは落ちないもの。ホワイトドラゴンでどこまで綺麗になるのか?
汚れが目立つところをめがけて、重点的に水を掛けていく。水だけですべての汚れが落ちるわけではないが、通常のホースで水を掛けるよりも、圧倒的に汚れが落ちるのがわかる。
ざっと洗車しただけだが、見違えるようにきれいになったジープラングラー。クルマだけじゃなく、バイクや自転車など、ホワイトドラゴンの使い方は自由。あなたなら何を洗う?
今回は、ホースの口にホワイトドラゴンを装着してそのまま使用したが、ホワイトドラゴンの先にお手持ちのヘッドを付けるのもアリです。
WHITE DRAGONは、高度な技術から生まれる。
小さい装置にしか見えないホワイトドラゴンだが、実は最新テクノロジーが注入されている。ここでは、ホワイトドラゴンがどのように作られているのかを紹介していこう。
ホワイトドラゴンを製作している岡本製作所は、航空機や造船のパーツや半導体メタルシールなど、あらゆる精密機器を作るまさにリアル「下町ロケット」。そんな高い水準の技術力で、ホワイトドラゴンは作られているのだ。開発者である岡本製作所社長・岡本譲さんにお話を伺った。
「実は僕は大の風呂好きで、自分自身が満足できるシャワーを作るために実験に実験を繰り返し、2年かけてホワイトドラゴンを完成させました」
そう楽しそうに話してくれた岡本さん。ホワイトドラゴンに関して、国際特許も取得したという。世界水準の高い技術力に裏付けされた超微細気泡発生装置は、まさに超精密な工業製品といえる。
そんな技術に裏打ちされたホワイトドラゴン、まさに男心をくすぐるアイテムではないか。今後は、あらゆる分野に特化した派生モデルもラインナップしていく予定だとか。いまから楽しみだ。
【問い合わせ】
CYCLEMAN
TEL06-6783-6888
https://whitedragon.jp
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning2023年8月号 Vol.352」)
Text/T.Ogawa 小川高寛 Photo/S.Kai 甲斐俊一郎
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