植物欲を掻き立てる「タコモノ系ユーフォルビア」。

その奇妙で愛らしいフォルムやインテリアとしても存在感があることから、塊根植物の愛好家は急増中。そんな塊根植物の魅力にずいぶん前から傾倒し、自身のセレクトショップを立ち上げたときに趣味が高じて塊根植物も販売し始めてしまったというオーナーが、すでに塊根植物の「沼」にハマッてしまった人や、初心者で塊根植物を育ててみたいと思っている人にもやさしくお届け!

今回は「タコモノ」と呼ばれる品種にスポットを当てる。

2000以上の品種が存在しているユーフォルビア属。

多様性に富む植物として、以前にも紹介させて頂いたユーフォルビア属。

トウダイグサ科の植物であるユーフォルビア属の植物は、2,000以上の品種が存在しており、そこに含まれる多肉系の品種だけでも500種以上と言われています。

今回は、その中でも「タコモノ」と呼ばれ愛好家たちの植物欲を掻き立てている品種をご紹介します。

木質化した肌も魅力的なユーフォルビア・デセプタ。

タコモノ系ユーフォルビアの中でも人気が高い品種であるユーフォルビア・デセプタ。「緑鬼玉」という和名にふさわしく、美しい緑色の肌とそこから無数に伸びる枝が特徴です。

もちろん個体差はありますが、この株の様に緑色の肌と茶色く木質化した肌の入り混じる姿も魅力的です。小さいうちは球形のフォルムですが、成長とともに円筒状に成長していきます。

若い枝は鮮やかな緑色。

タコモノ系ユーフォルビアに共通する特徴は、タコの足のように伸びる複数の枝。成長点付近からは、新しい枝が次々と出てきます。

新しく若い枝をよく見ると、小さな葉が出ているのもわかります。ちなみに古い枝から出ているベージュの棘の様な部分は、葉が咲いた後に残る花茎です。

こちらデセプタは、南アフリカから輸入された現地球で発根済みの個体ですが、タコモノ系の希少種は、やや気難しい性質の品種が多いため、現地球を選ぶ際は

発根済みで新しい枝が出てきているような個体が、比較的リスクも少なくおススメです。

参考上代7万400円

愛好家も憧れる超希少種ユーフォルビア・フスカ。

数あるタコモノ系の中でも超希少種として知られるのがこちらのユーフォルビア・フスカ。成長とともに木質化するサンドベージュの肌と、太く短い枝が特徴です。

和名では「蛮蛇頭」の名で呼ばれますが、この蛇の様な太い枝に由来するのではないでしょうか。

愛好家も憧れるほど高い人気を誇りますが、とにかく流通が少ないため、実物を目にする機会も少ない品種です。

この大きさでも小型種と呼ばれています。

重量感のある球形の塊茎から伸びる、太く短い枝が密集した姿は非常に迫力があります。こちらの個体で塊茎幅は約14~15㎝、枝まで含めると高さ12㎝、幅24㎝のサイズ。

成熟した株でも塊茎幅は20㎝前後と言われていますが、タコモノ系ユーフォルビアのなかには1ⅿほどまで成長する大型の品種も存在するため、フスカでも小型種として扱われます。

参考上代7万4800円

ホープタウン周辺にのみ自生する希少種ユーフォルビア・ホープタウンエンシス。

南アフリカ北にあるケープ州の町、ホープタウン周辺にのみ自生するタコモノユーフォルビアの希少種、ユーフォルビア・ホープタウンエンシス。

同じタコモノ系のフスカのシノニム(同種異名)や亜種、変種として扱われる場合もあるようですが、フスカと自生地は異なり、サイズもフスカより小振りとされています。

このようなマニアックな品種まで手に入れたくなるのも、タコモノの魅力ではないでしょうか。

参考上代5万8300円

ギリシャ神話の怪物「ゴルゴン」の名に由来する品種ユーフォルビア・ゴルゴニス。

ゴルゴニスの名は、ギリシャ神話に登場するヘビの頭髪を持つ怪物に由来します。比較的育てやすい品種ですが、枝を徒長させず美しい姿をキープするためには水遣りを

やや控えめにすることと、日当りと風通しの良さが重要になります。

こちらのゴルゴニスは種から育成された実生株ですが、この様な実生株の流通によりタコモノの中では割と入手しやすい品種です。

ちなみに、ゴルゴンや蛇のイメージが無い「金輪際」という和名が付けられているのも意外な感じです。

参考価格8030円

初めてのタコモノ系としてもオススメのユーフォルビア・イネルミス。

「九頭竜」というカッコいい和名を持つユーフォルビア・イネルミス。こちらも種から育成された実生株ですが、ゴルゴニスと並び比較的入手しやすい品種です。

塊茎の大きさはやや小さめですが、九頭竜の名のとおり爬虫類のウロコの様な肌の長い枝を伸ばします。

ちなみに、イネルミスという名は「棘が無い」という意味を持ち、花茎が棘の様に残らないのも特徴です。

タコモノ系の中でも特に丈夫で育てやすく、美しいフォルムも保ちやすいため人気が高く、初めて育成するタコモノとしてもオススメの品種です。

参考上代6300円

独特な姿で個性的なタコモノ系ユーフォルビア。

今回は、稀少で高額な品種から、比較的入手しやすくお手頃な品種をご紹介させて頂きました。まだ、タコモノは育てたことが無いという方は、イネルミスやゴルゴニスから始めてみてはいかがでしょうか。そのユニークで可愛らしい姿の虜になるはずです♪

【DATA】
BIZARRE GREEN
長野県長野市篠ノ井布施高田879-1
TEL026-247-8160
営業時間:11時~20時 火曜定休
https://www.bizarre-green.com

この記事を書いた人
傳田達朗
この記事を書いた人

傳田達朗

塊根植物案内人

セレクトショップ 「BIZARRE GREEN」オーナー。約20年勤務したアパレルメーカーで商品企画やプレスを担当。2019年に独立し、地元である長野市にアパレルをメインに趣味の延長で植物も扱うセレクトショップBIZARRE GREEN(ビザールグリーン)をオープン。植物以外の趣味はヴィンテージ雑貨の収集など。
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